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レポート

【UFC】マネル・ケイプが2連敗。エドワーズvs.ムハマッドはNC、ハニ・ヤヒーラ、ジン・ユウ・フライが勝利

2021/03/14 10:03

▼フライ級 5分3R
×マネル・ケイプ(アンゴラ)125.5lbs/56.93kg
[判定1-2] ※28-29×2, 29-28

〇マテウス・ニコラウ(ブラジル)125.5lbs/56.93kg

 元RIZINバンタム級王者マネル・ケイプ(アンゴラ)が緊急参戦。柔術黒帯でMMA15勝2敗1分(UFC3勝1敗)のマテウス・ニコラウ(ブラジル)を相手に、階級を落としたフライ級でUFC2戦目に臨む。

 ケイプは、2月のラスベガスでのオクタゴン初陣は、UFC世界フライ級ランキング5位のアレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)に判定負け。RIZINとのシューズの有無の差に戸惑ったという。その後、同じAKAのライト級王者ハビブ・ヌルマゴメドフからもアドバイスを得た。

 対するマテウス・ニコラウは28歳の黒帯柔術家。元フライ級12位にランクされた。TUFブラジル4のバンタム級トーナメントで準決勝敗退も、UFC本戦デビュー後はブルーナ・ロドリゲスにジャパニーズネックタイで一本勝ち、ランカーのジョン・モラガ、ルイス・スモルカに判定勝利し3連勝。2018年7月にダスティン・オーティズにTKO負けの1敗でリリース。

 その後、「Future FC 5」でダースチョークで一本勝ちし、2019年8月の前戦「Brave CF 25」で元RIZINのフェリペ・エフラインに判定勝利で2連勝。オクタゴン復帰を決めた。

 寝技のみならず、オーソドックス構えでエフライン戦で効かせた右のカーフキック、下になっても蹴り上げなど打撃でもアグレッシブなニコラウ。パントージャのキックに苦しんだケイプはいかに戦うか。

 1R、前戦での反省を踏まえ、足にサポーターを着用したケイプはサウスポー構えから。オーソドックス構えのニコラウは右インロー。その入りにケイプは右のカウンターを狙う。

 さらに右インローを当てると、ケイプの前足が流れる。詰めるケイプにダブルレッグから金網までドライブし、ボディロックから後方に倒したニコラウ! ケイプはフルガードに戻してシングルレッグから立ちにいくと首を抱えるニコラウは、ギロチンチョーク!

 立ちながら首を抜いたケイプは離れて左ハイ。しかしブロックしたニコラウはまたも右インローをカーフに打つ。さらにケイプの跳びヒザをキャッチし、テイクダウンを奪う!

 ガードの中からパウンドするニコラウに、下から腕十字を狙うケイプだが、そこはニコラウも察知。中腰からパウンド。再びケイプは腕十字狙いもかからないニコラウは、外してボディにパウンドする。

 2R、再びサウスポー構えから入るケイプ。右から左お二段蹴りで牽制するケイプは圧力をかける。ニコラウはの入りに左を当てると、低いシングルレッグも切り、前に出て左右を当てるケイプ! しかしニコラウも左! しかしバランスを崩したのはニコラウ。またも組みを切ったケイプは右からボディ打ち! その打ち終わりにニコラウは右フックを合わせる。

 右を当てるケイプだが返しをもらうと自らインロー。強い圧力をかけて追うケイプ。ニコラウはニータップで金網までドライブするが、切ったケイプがプレス。右のダブル。ブロックするニコラウ。2R、ここまで30の打撃をヒットと数字が出るケイプ。右ローを蹴って尻餅を着くニコラウに付き合わないケイプ。

 ニコラウは左ボディ。さらに前進にケイプは右フック! ニコラウの跳びヒサもかわし、終了間際にケイプがバックスピンキックで転倒もブザー。

 3R、勝負のラウンド。ニコラウの右インローをサウスポー構えでかわすケイプ。右ジャブを出し、飛び込むケイプは左の前蹴りも。ニコラウのワンツーをかわすケイプ。しかしニコラウの左が顔面をとらえる、さらに右も。詰めるケイプは右ジャブを返す。ニコラウはシングルレッグも切るケイプ。

 背中をつけたままのニコラウの足を蹴るケイプ。シッティングガードから立ち上がるニコラウ。右から左のニコラウは左! ローでケイプの足を流し手数も増やす。左から右フックが顔面をとらえるニコラウ! ケイプは左ハイもブロックするニコラウ。ニコラウのダブルレッグを切るケイプは、右跳びヒザを2度ヒット! ヒジを返すニコラウ。追うケイプだがブザー。

 1Rはテイクダウン&ギロチンのニコラウ。2Rは手数のケイプ、3Rは後半に跳びヒザを効かせたケイプだがニコラウも積極的に打撃を当てている……判定を待ち右手を挙げるケイプだが、判定は2-1(29-28×2, 28-29)でニコラウが勝利。信じられないという表情のケイプはオクタゴン2連敗。

 オッズではアンダードッグのニコラウが、2年8カ月ぶりのUFC白星。打撃のヒット数では劣勢だった勝者は「ケイプはタフな男だった。もっと行けると思ったけど、2Rにやられた。クロスファイトだった。フライ級に戻って来たよ」と接戦を振り返った。

◆マテウス・ニコラウ「次の相手はランカーがいい」

「試合に勝てるだけのことはやったと思う。最初のラウンドは自分が取ったし、2Rはもちろん向こうだろうけど、3Rは俺の方がまともなパンチを食らわせていたし、明らかなパンチだった。向こうの方がアグレッシブなペースだったとしても、俺のパンチは明白だった。試合に勝つだけのことはやったと思っている。

 ここまでの旅路は大変だった。いろいろあったしね。この数年、本当にいろいろあって、UFCからも外された。特に今回のトレーニングキャンプはたくさんのことに取り組んだ。タギル・ウランベコフと戦うことになっていたけど、彼は完全に別のファイターだし、何もかもが違っている。2週間前に対戦相手が変わったから、今回の試合に向けてすべての戦略を変えないといけなかった。もちろんKOか一本で勝ちたかったけれど、今回みたいなタフな試合ができるのはいい。自分のファイターとしての戦い、いかにこれを望んでいたか、どれだけ必死に頑張ってきたかを、みんなにも、自分自身にも証明できたと思う。オクタゴンの中ですべてを出した。

 勝利のために十分やれたはずだ。自分はトップに相応しいと思う。UFCを離れる前はトップ15だったんだ。初めてのフライ級の試合では(ジョン)モラガとやって、当時の彼は6位だったし、すでにタイトルを争ってもいた。ここでは常にタフなチャレンジだったけど、いつもしっかり勝っていた。今回の勝利でランキングに返り咲けるといいね。トップ15に。次の相手はランカーがいい。自分の目標ははっきりしている。トップまでの山を駆け上り、タイトルショットを手に入れたいんだ」

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