▼第8試合 61kg契約 5分3R ※ヒジあり
○元谷友貴(フリー)60.90kg
[3R 2分19秒 ギロチンチョーク]
×魚井フルスイング(和術慧舟會HEARTS)61.00kg
プロデビューから僅か1年、22歳の時にDEEPフライ級の頂点に立った元谷は、和田竜光との2度の死闘(1勝1敗)を経て、2016年10月にバンタム級転向。2016年12月にはRIZIN初参戦でアラン・ナシメントにスプリット判定勝ち。17年4月の「RIZIN.5」で堀口恭司に敗れるも判定まで持ち込んでいる。その後、ムン・ジェフン、祖根寿麻、釜谷真、ジャスティン・スコッギンスを相手に4連続フィニッシュ勝利、5連勝を飾っている。
2019年は、3月のDEEPでビクター・ヘンリ―にスプリット判定負け、7月のRIZIN.17で扇久保博正にスプリット判定負けと接戦を落としており、大晦日の「RIZIN.20」ではBellator対抗戦でパトリック・ミックスのギロチンチョークにタップアウトと厳しい戦績に。
しかし、2020年第1戦目となった3月のDEEPでは実力者・大塚隆史に判定勝利を収め、連敗から脱出を遂げている。国内外の強豪を相手に戦ってきた元谷は会見で、「今回の対戦相手はちょっと美味しいかは分からないですけど」と魚井フルスイングをとらえながらも、「良い勝ち方して自分の存在を出していければ良いかなと思います。頑張ります」と意気込みを語った。
対する魚井は、RIZIN2戦目。“フルスイング”の打撃を武器に、2016年2月から驚異の8連勝。2017年10月に論田愛空隆とドロー後、祖根寿麻、根津優太に判定負けで2連敗を喫するが、土屋大喜、藤井伸樹、加藤ケンジを相手に3連勝(2KO)。RIZINデビュー戦となった2019年6月の「RIZIN.16」では強打者カナ・ハヤットとの打撃戦を制し、地元神戸で凱旋勝利を決めている。
その後、修斗で2019年9月に田丸匠にスプリット判定負け、2020年1月の手塚基伸戦では、手塚のシングルレッグに前のめりに左腕をマットに着いた魚井が左ヒジを負傷しTKO負け。その光景がニュースになるなど、悔しい2連敗の最中にいる。RIZIN再開とともに再起なるか。
1R、オーソドックス構えの元谷、サウスポー構えの魚井。右の蹴りで牽制する元谷。魚井は左フックを軽くダブルで突く。さらに元谷の入り際を狙う。
圧力をかける元谷。下から突き上げる右ミドルを放つ元谷。左右を振って様子を見る元谷。そこに魚井はフックを狙う。踏み込んでの右アッパーを仕掛ける魚井。さらに左フックも空振り。
元谷は右ミドルを突く。魚井は踏み込んでの左フックも元谷はステップバック。徐々にコーナーに詰める元谷は右を押し込むように突くと、右ミドル。魚井も左の前蹴りで押し返すが、元谷がコーナーに圧力をかけたところでゴング。
2Rも圧力をかける元谷。右インローをヒット。魚井の右フックは遠い。さらに右ハイも。右ミドルを当てた元谷は右で前に! 魚井をコーナーに詰めると右ミドルから右を振って左で差して組みに。ロープが入ってしまい、ブレーク。
左ハイは魚井。さばく元谷が前に詰めると、魚井も左フック。避ける元谷は詰めてガード固めて右の蹴り。元谷の入りに左アッパーを狙う。
またもコーナーに詰めた元谷は右の跳びヒザ! パンチと思ったか左のアッパーを狙っていた魚井はカウンターで受け崩れる。パウンド連打されるが足を効かす魚井に、いったん離れてフットスタンプは元谷! さらにパウンドも魚井の上半身がロープ外に出て、ストップドントムーブ。ゴングに魚井は若干時間をかけて立ち上がる。
3R、詰める元谷。魚井も左のフルスイングを狙う。右ミドルは元谷。コーナーに詰めると、左を出して回転してバックフィストで近づき、左フックを振る元谷に、魚井はシングルレッグへ。そこに元谷はアームインギロチンチョークを合わせてタップを奪った。
試合後、元谷は、「緊迫感ある試合でしたが、手数少なくて、最後一本取れて良かったと思います。みんな応援してくれてこういう舞台があってよかったです」と挨拶。
続けて「回転技は狙っていました。2019年は調子悪かったですが、前回の試合で勝って、ここ半年間ほど東京で練習して進化しているので、またトップ選手にからんでチャンピオンを目指したいと思っています」と語った。