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2020年8月9日(日)、横浜みなとみらいのぴあアリーナMMにて、RIZIN2デイズの初日『RIZIN.22-STARTING OVER-』が開催された。
▼第9試合 71kg契約 5分3R
×矢地祐介(KRAZY BEE)=70.75kg
[1R 1分52秒 TKO]
○ホベルト・サトシ・ソウザ(ブラジル/ボンサイ柔術)=70.95kg
71.0kg契約・ヒジ無しルールで、矢地祐介とホベルト・サトシ・ソウザが対戦。
矢地はアマチュア修斗を経て2009年4月にプロ修斗でデビュー。2012年11月には王座決定戦を制して修斗環太平洋ライト級王座に就いた。2013年からはグアムの『PXC』に定期参戦を果たし、2015年3月にはPXCフェザー級王者に。
2016年12月にRIZIN初参戦して以来5連勝も、ルイス・グスタボ、ジョニー・ケース、朝倉未来を相手に3連敗。復活を懸けた2019年12月の『Bellator JAPAN』で上迫博仁を右フックからのサッカーキックで壮絶なKOに破った。最近では自身のYouTubeチャンネルでのジークンドーを始めとする達人とのコラボを自身のファイトスタイルにも採り入れているという。
サトシはブラジルのボンサイ柔術に所属し、来日当初は日系ブラジリアンの多い浜松の工場で働き、仕事後に柔術の練習を行っていた。ブラジリアン柔術世界選手権2006、2009、2010を制している日本柔術界の至宝。RIZINでは北岡悟、廣田瑞人にいずれもTKO勝ち。9戦無敗を誇っていたが2019年10月の「ライト級GP1回戦」でジョニー・ケースにTKO負けを喫し、初黒星。RIZINでは2月大会柔術エキシビションイリミネーションマッチを行い、5人を相手に全て一本勝ち。前戦での初めての敗戦に奮起し、MMAへのモチベーションを高め、急速に成長を遂げているという。
1R、サウスポー構えの矢地。オーソドックス構えのサトシ。右の関節蹴りを3発、さらに右カーフキックを当てる矢地。寝技に強い自信を持つサトシは、遠い間合いから飛び込みの右フック、続けて右ハイ。矢地の上体を上げさせておいて、矢地の右のサイドキックの打ち終わりに組みつくと、尻下でクラッチし崩して、ボディロックに移行しバックテイク狙いからすぐさまマウント! パウンド連打。何度も後ろを向きかけた矢地はリアネイキドチョークはかけさせずに正対するがパウンドを浴び続け、レフェリーが試合を止めた。
最初のテイクダウントライで一気にマウントまで奪ったサトシが見事なフィニッシュ。
試合後、サトシは会場で「みんなちょっと待って、まだ帰らない。頼みがある。お願いします。みんなありがとう。10月は恥ずかしい試合で集中よくなった。このチャンスをRIZIN、ほんとうにありがとうございます。ほんとうに私の生徒たち、たくさん練習するから逃げられない。お兄さん、関根、鈴木……みんなキツイ練習、ほんとうにありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。
続けて、「これが世界で見せた、RIIZNいっぱい強い人がいる。ひとつ頼みがある。この細い人、私の弟(のような存在)、66kg、強い人いるから、みんなお願い、ハッシュタグ『#クレベルinRIZIN』」と、元KSWフェザー級王者のクレベル・コイケをリングに迎え入れ、「誰とでもいい試合をする。お願いします」と同門の参戦をアピール。
クレベルも「すごい嬉しい。みんな先輩勝ったら、70kgでサトシがチャンピオンになる。66kgで一回、チャンスください」と参戦を熱望。
マイクを受けたサトシは、「誰とでもいい試合したい。一番嬉しいのは、勝つ時だけじゃない、負けたのも大事。私の生徒たち、家族もみんな手伝ってくれたこと、絶対に忘れない。世界に見せて、『RIZIN、戻ったぞ!』」と、リングの中央で叫んだ。