▼第8試合 女子52kg契約 5分3R ※ヒジあり
○浜崎朱加(AACC)=51.85kg
[2R 1分26秒 キムラロック]
×前澤 智(リバーサルジム立川ALPHA/DEEP JEWELSアトム級王者)=51.75kg
女子ストロー級相当の「52kg」契約で、前RIZIN女子スーパーアトム級(-49kg)王者の浜崎朱加(AACC)と、現DEEPJEWELSアトム級(-47.6kg)王者の前澤智(リバーサルジム立川ALPHA)の対戦が決定。
MMAで初対決となる両者は、7月23日に新宿FACEで行われた『DEEP JEWELS 29』にて、打撃無しのグラップリングタッグマッチで対戦。パートナーにタッチが可能なタッグ戦ながら、浜崎に腕十字を極められた前澤は、試合後のリング上で、「悔しいので、RIZINで私、浜崎選手に喧嘩売らせていただきたいです。RIZINで戦う相手がいないと聞きました」と対戦相手に名乗りを挙げ、「私が東京に出てくるきっかけは、青森で観たインヴィクタの試合(2015年に浜崎がアトム級王座獲得後、2度防衛)でした。こんなに世界で強い日本人選手がいるのかと。許されるのであれば、浜崎さん、私をRIZINに連れていってもらえませんか?」とラブコール。
リング上での公開挑戦に、浜崎も「こういうの初めてだし、シナリオがあったわけじゃなくて驚きましたが、正直、日本人で試合をしてくれる人はいないので、突然でびっくりですが、RIZINさんが組んでくれるんであれば、お願いします」と快諾していた。
前RIZIN女子スーパーアトム級王者&元Invicta FC世界アトム級王者&元DEEP JEWELSストロー級王者の浜崎は、2018年5月からRIZINで5連勝も、2019年大晦日のハム・ソヒ戦のスプリット判定負けで王座陥落。今回が再起戦となる。
前澤は、2018年12月に黒部三奈を判定で破りDEEPJEWELSアトム級王座戴冠。2019年3月のノンタイトル戦で浅倉カンナに判定負け、7月のRIZINでもハム・ソヒに1R TKO負けを喫したが、2019年10月の「DEEP JEWELS 26」で富松恵美に判定勝ちし、初防衛に成功した。日本女子格闘技界の頂点に君臨する浜崎の牙城を、崩すことができるか。
ともに柔道出身。グラップリングでは浜崎の腕十字に屈した前澤が、打撃ありでどんな試合を見せるか。リーチの差は歴然だが、前澤には師匠・金原正徳ゆずりのステップがある。女王ハム・ソヒに敗れた者同士の一戦は、勝者が再び頂きにアタックする権利を得ることになる。
サウスポー構えの浜崎。オーソドックス構えの前澤は前足に触りながらステップ。浜崎は前澤の左ローの打ち終わりに右ジャブ。右フックで左ストレートでの飛び込みを見せながら牽制。
遠間から前澤の右は届かず、浜崎は右を当てる。前澤の大外刈は浜崎崩れず。さらに右から左を当てて、ニータップでテイクダウンからそのままサイドを奪った浜崎はヒザ蹴り。アメリカーナ狙いから腕十字へ。そこは前戦のグラップリングで体験している前澤が凌ぐが、浜崎のヒザ蹴りで顔を腫らす。
2R、細かいステップの前澤に右をアッパーを振りダブルレッグテイクダウンは浜崎。サイドから上四方に移り、頭をまたいでキムラロックを極めた。
試合後、浜崎は「あまり打撃が上達しなくて、あわよくばKOを狙っていたんですけど全然ダメでした。すみません。前澤選手、日本のチャンピオンで気持ちもすごくいい選手で、強かったです。急だったんですけど、対戦要求は嬉しかったです、ちょっとキュンとしました。いま大変な時期にこうして観戦していただきありがとうございます。元気を与えられるような試合を、といつも言うんですが、いつも応援で元気をもらっています」と挨拶。
アナウンサーから今後について問われ、「今後もRIZINをよろしくお願いします。今後は、ベルトを持っているハム選手に挑戦したいと思います」と王座奪還を希望した。
アナウンサーからマイクを渡された前澤も「負けたのにマイク握らせていただいてありがとうございます。対戦を受けてくれた浜崎選手、憧れの選手で、自分はもっともっとキュンキュンしました。最高に殴りあえて嬉しかったです。(試合後の会話は)2人だけの秘密にしたいと思います。とても励みになる言葉でした。『ありがとう』と言ってもらえたので、もう少し格闘技に向き合えるかなと思います。DEEP JEWELSだったりRIZINだったり、どんどん若い選手が出て来て、格闘家になりたいという若者が増えてくれたらなと思います。今日のお客さん、配信を観てくれる方々の力が盛り上げるために必要だと思います。どうもありがとうございました」と挨拶した。