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【UFC】RIZIN王者プロハースカが衝撃KOデビュー「タイトルを獲るのが僕のミッション」、3大王座戦も=「UFC 251」写真追加

2020/07/11 13:07

【メインカード】

▼UFC世界バンタム級選手権試合 5分5R
○ピョートル・ヤン(135lbs/61.24kg)
[5R 3分24秒 TKO] ※パウンド

×ジョゼ・アルド(135lbs/61.24kg)
※ヤンが新王者に

 王者ヘンリー・セフードの引退・王座返上により、バンタム級3位のヤン(ロシア)と6位のアルド(ブラジル)が「王座決定戦」に臨む。

 アルドは王者セフードと2019年5月にブラジルで対戦予定だったが、新型コロナウイルスの影響でブラジル大会が開催不可に。ブラジルから出国できないアルドに代わり、ドミニク・クルーズがセフードと対戦したが、セフードがKO勝ちし王者のまま引退している。

 バンタム級戦線では、ランキング1位のマルロン・モラエスがアルドに勝利。2位にアルジァメイン・ステーリング、3位にヤン、4位にコディ・ガーブラントがつけるなど、群雄割拠となっている。

 UFC6戦全勝のヤンはボクシング&レスリングが武器。“レジェンド”アルドは、2019年12月にバンタム級に転向し、モラエスに3R戦でスプリット判定で敗れている。今回が再起戦にして2階級制覇のベルトに挑むことになった。

 1R、ともにオーソドックス構えからの入り。右をボディストレートで突くアルド。ヤンも左を突いて大きな右を振る。さらに左ジャブから右ストレートをヒット! アルドは顔を振られるが持ち直す。アルドは右ローでヤンをこかす。

 前手を伸ばしジャブを突くアルド。右ローは空振り。ヤンは右ハイを見せる。かわすアルドはワンツーで牽制。ワンツーから下にも突くヤン。さらに右もアルドはアゴを引いて受ける。またも長い右に今度はスリッピングアウェイでアゴを逃がすアルド。

 ダブルレッグに入るアルド。切るヤンはインサイドから中腰になり右の強いパウンド! 蹴り上げから突き放すアルドだが立てず。レバーへのパウンドにアルドはいったん丸まって頭を抱えてガード一辺倒になり止められる寸前になるが、あらためてガードを作り直す。ヤンのラウンド。

 2R、ヤンは強いワンツー。かわすアルドは近い距離に入り右から左ボディ。サウスポー構えのヤンの強振をしっかりステップバックし体勢を立て直す。ヤンのワンツーを顔先で避けるアルド。サウスポー構えから左ローを蹴るヤン。アルドも右インローを当て、右ハイ! ガードするヤンだが大きな音が響く。左ジャブのヤン。

 3R、右の蹴りをヒザに繋げるアルド。サウスポー構えのヤンも左ミドル。ブロックするアルド。ヤンは大きな左を振る。右ジャブのヤンも右ボディストレートを当てるアルド! 動きが鈍くなるヤンにアルドはさらに右ミドル、ボディ打ち! 詰めるアルドにヤンは回る。さらにアルドは右ロー! 近い距離で左でレバーを打つ。ヤンは左右を振って前に出るが上半身のみで避け、脇を潜るアルド。ヤンのバックフィストもブロック。しかしヤンの連打から左を当てる。クリンチからアルドはバックヒジを見せてブザー。

 4R、ヤンにとっては初のラウンド。ヤンの入りの頭の下がりに右ミドルを当てるアルド。ヤンも左ミドルで前進。アルドは右ミドルを返す。左ボディを当てるアルドにそこからの打ち返しで前に出るヤンもアルドの顔を振らせる。頭をズラしてデフェンスするアルド。スタンドの攻防はアルドにとって庭。肩の動きで決定打は許さない。

 しかし、右ジャブ、左ミドルで押していくヤン。フィジカルで押していくアルドは下がりながら鼻血。金網に詰まると左を浴びる。ヤンの崩しに下になりガードを取るアルドだが左脇腹を隠す。クローズドに引き入れるアルドはヤンのパウンドを凌ぐ。立ち上がり際も半身になるが腹に手は添えない。

 5R、ハグから最終Rに向かう両者。ヤンの右から左ストレートのワンツーに一気に金網まで下がるアルド! ヤンの連打はボディ打ち。身体を丸めて下になるアルドはハーフガード。しかし右腕をはり付けられパウンドを浴びるアルド。ヤンはバックマウントから強烈な鉄槌連打。止められてもおかしくないが、身体を動かすアルド。亀になったアルドに右の拳を連打するヤン。亀のまま頭をガードするアルドは立てない。動きが止まり、ようやくレフェリーが間に入った。

 バック宙で勝利を喜んだヤンはUFC7連勝、MMA10連勝で王座獲得。ロシア国旗を肩にベルトを腰に巻いた。

 試合後、ヤンは「ハードヒットの試合だった。(アルドのローキックで)足をやられてスイッチしなければならなかった。序盤はプレッシャーをかけて、相手を疲れさせてから、3R以降に攻撃し始めようと思っていた。まさにその通りに出来たと思う。1Rと2Rは向こうがハードなパンチやローキックを入れてきた。俺は待ってプレッシャーをかけにいったんだ。中盤以降はこっちの番。いいノックアウトだったね。気に入ったよ」と試合を振り返ると、「世界がすごい状況の中で今回の試合の準備をしてきたんだ。世界が閉鎖されているのに、俺たちは必死に準備している。アルドはレジェンドだ。彼に対しては尊敬しかない」とあらためて33歳で28勝7敗の戦績を持つアルドに敬意を示した。

“黄金のバンタム”にはベルトを狙う選手が多い。ヤンは、「この階級のトップ5はものすごくタフなファイターばかりだ。ナンバー1のコンテンダーはアルジャメイン・スターリング。俺は誰とでも戦う。好きだからね、これが俺の仕事だ。子供が生まれて大きなモチベーションになったんだ」とベルトを肩にかけたままインタビューに臨んだ。

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