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UFC世界フライ級新王者のジョシュア・ヴァン(ミャンマー)が、マネル・ケイプ(アンゴラ/ポルトガル)の挑戦要求に「やろうぜ」と応え、ケイプも「正式契約を待っている」と返答した(【追記】16日発表の新ランキングで2位がケイプ、3位が平良達郎に)。
2025年12月13日(日本時間14日)、米国ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Royval vs. Kape』(U-NEXT配信/UFC Fight Pass)が開催され、メインイベントのフライ級で元RIZINバンタム級王者で現UFCフライ級6位のマネル・ケイプ(アンゴラ/ポルトガル)が、2位のブランドン・ロイヴァル(米国)を1R TKO。試合後、ケージの中で王者ジョシュア・ヴァンに挑戦をアピールしていた。
「ジョシュア・ヴァン、今はお前がベルトを持ってる。もし俺が7月に足を骨折してなきゃ、今頃チャンピオンだったんだぜ(※6月28日の『UFC317』でケイプはロイバル戦を右足骨折により欠場。緊急参戦したヴァンがロイバルに判定勝ちし、パントージャ戦に抜擢されて新王者になった)
ベイビー。おい、よく聞け。俺はここにいる。(俺が)お前のパパ、お前のオムツを剥ぎ取るぜ。準備しろよ。お前、ヒューストンにいたんだろ? 2月(21日)のヒューストン大会で戦おうぜ、お前が望むならな。この契約書にサインしろ。UFC初勝利もそこ(ヒューストン)で掴んだ。俺は必ずそこへ辿り着く。おい、覚悟しろよ。マネル“スターボーイ”がチャンピオンになるためにここにいる。誰も俺のベルトを否定できない。俺がここで一番だ。俺が最高だ!」
インタビュアーのマイケル・ビスピンからも「(試合前に)君はここに来て声明を出すと言った。世界中に『自分が次期ナンバーワン挑戦者であり、チャンピオンになると知らせる』と。まず第一に、その使命は成功したと思う」と評価された、1R 3分18秒での圧勝劇。
序盤から中央を獲ったケイプは、ロイバルの上下・左右の蹴りにスイッチと角度をつけて圧力をかけて、鋭い右を振り、ロイバルの上体を浮かせていく。
ロイバルの左ミドルを左手で後方に流したケイプは、前進して右フックを振るが、そこにロイバルは下がりながら左フックをヒット。前に出ることでクリーンヒットさせなかったケイプは左右に身体を振ったジグザグのステップで詰める。そこに右も合わせているロイバルだが、ケイプの右にバックステップ。
そのまま歩いてサウスポー構えで詰めるケイプは、ロイバルがケージに詰まったところで右前手のフック!
これで腰から崩れ落ちて両ヒザを着いたロイバルだが、すぐに立とうとしている。この際でケイプはすぐに連打ではなく、首相撲で両手でロイバルを押さえ込んで崩すと、左手で首を押さえて右! ここで一瞬ロイバルの頭がマットに落ちたのを見て、レフェリーが間に。連打で意識を取り戻したロイバルはすぐに立ち上がるが、止められて仕方のない速攻だった。
今年のラストファイト・・・マネル・ケイプが1ラウンドTKO勝利👏@ManelKape
— UFC Japan (@ufc_jp) December 14, 2025
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そして、試合後のアピール。
1週間前に同級2位のブランドン・モレノを2R TKOに下した平良達郎(日本/THE BLACKBELT JAPAN)が、王者ヴァンに挑戦する最有力候補となっていた中、平良に勝っているロイバルをKOすることで、ケイプは自身が第一挑戦者であることを証明する、と事前に宣言していた通りの完勝劇で勝ち名乗りを受けた。
バックステージでもケイプのアピールは止まらなかった。
記者から「試合後に、かなり強烈なプロモをしていましたね。もし平良達郎があなたより上だと言うがいたら、どう言いますか?」と問われると、「そんなことを信じてるなら、そいつはMMAを何も分かってない。2+2は6じゃない、4だろ? ブランドン・ロイバルはさっき平良を倒したばかりだ。彼を精神的にも肉体的にも打ち砕いた。でも俺はたった1ラウンドでやった」と、自身の優位性をアピール。
「次はいつ復帰したいか?」と聞かれ、「できるだけ早く。今感じているこの感覚を、また味わいたい。本当の祝杯は、ベルトを腰に巻いた時だ。UFCが俺をブッキングするならいつでも行く。俺は出て、戦って、勝つ。そしてベルトを獲る。ケガもないし、試合も短かった。すぐにでもまた行ける」と、連戦も辞さない構えを見せている。
そして、コンテンダー争いとなる平良について、「なぜそんなに他の奴の話をするのか分からない。スタイル的にも平良の試合を見て俺の試合を見れば分かるだろ。あいつの部屋はない。俺の名前の近くに彼が並ぶのも。俺はエキサイトメントを持ち込むし、フィニッシュを見せる。俺は退屈な奴じゃない。あいつはただ『アイム・ハッピー』って言うのが上手いだけだ。お前らが何を望んでるのかさっぱり分からない。俺は最高の投資だ。ブランドン・ロイバルはUFCで12試合やって、一度もKOされていなかった(※20年にモレノにTKO負け)。俺が初めて倒した。前の相手(アスー・アルマバエフ)も17連勝中だった。誰も倒せなかったけど、俺がやった。何が欲しい?」「俺はUFCを信じている。UFCは賢くて、知性のある会社だ。成功している理由がある。もし賢いなら、俺に投資するべきだ」と豪語した。





