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【UFC】マハチェフがマダレナを5R完封、ライト&ウェルター級の二階級制覇。シェフチェンコがウェイリーにフルマーク判定勝ち防衛、モラレスが1R TKOでMMA19戦無敗に! プラテスがエドワーズを左ST KO、サン・デニがダリウシュを16秒KO、ニッカルがヴィエイラを左ハイKO、ブランチフィールドがコルテスに一本勝ち

2025/11/16 08:11

【コメイン】

▼UFC世界女子フライ級選手権試合 5分5R
〇ヴァレンティナ・シェフチェンコ(キルギスタン)26勝4敗1分(UFC15勝3敗1分)※UFC女子王座防衛8回 124.6lbs/56.52kg
[判定3-0] ※50-45×3

×ジャン・ウェイリー(中国)26勝3敗(UFC10勝3敗)※UFC女子ストロー級王者 124.6lbs/56.52kg
※シェフチェンコが王座防衛

 女子フライ級タイトルマッチ5分5R。ウェイリーはストロー級1位。

 キルギス出身のシェフチェンコは37歳。UFC14勝3敗(4KO・2一本勝ち)、キャリアでは25勝4敗1分(8KO・7一本勝ち)。母がキルギスムエタイ協会の会長だったため、幼少の頃から姉とともに格闘技を始めている。現在はペルーの国籍も取得。2023年にアレクサ・グラッソの挑戦を受けると、4Rにバックブローを放ち背中を向けたところでチョークに捕まり一本負けでフライ級初黒星。その後2度目の再戦で判定勝ちし、王座を取り戻した。2023年から2年間、グラッソとだけ戦い続けてきたが、その間タイトル挑戦権を争ってきたマノン・フィオロと今年5月に対戦。僅差の判定となったが、王座防衛に成功している。

 中国のウェイリーは36歳。UFC10勝2敗(2KO・2一本勝ち)、キャリアでは26勝3敗(11KO・8一本勝ち)。散打ベースのストライカーだったが、一度王座から陥落して以降はグラップリングも強化され、アマンダ・レモスとヤン・シャオナンからは6度のテイクダウンを奪いドミネイト勝利。前戦はレスリング世界選手権銅メダリストのタチアナ・スアレスで、さすがにこの相手に組みで対抗するは厳しいかと思われたが、テイクダウンを奪われたのは1Rの最初のみ。あとは14度のテイクダウンをすべて防ぎ、逆にテイクダウンを奪って完勝した。11年前のデビューから2戦は60kg契約での試合だったが、それ以降はフライ級以上のリミットでは試合をしていない。勝てばUFC11人目の二階級制覇王者となり、女子ではバンタムとフェザーを制したアマンダ・ヌネス以来。

 オッズはシェフチェンコ1.74倍、ウェイリー2.14倍。

 1R、サウスポーのシェフチェンコに、ウェイリーはオーソドックス。飛び込んで右を一発ヒットさせたウェイリー。前後にステップするウェイリーに左ミドルをヒットさせたシェフチェンコ。スーパーマンパンチを出した。左ハイはウェイリーがバックステップでかわす。ウェイリーが飛び込む。パンチが交錯するが、ケージに詰めたところでシェフチェンコがヒザをボディに入れる。崩れるように下になったウェイリー。

 下からバタフライガードで浮かせたウェイリーが立ってスタンドに。ウェイリーの飛び込みに得意のバックブローを狙うシェフチェンコ。ウェイリーはそのままケージに押し込む。ウェイリーが下がって距離を取ろうとしたのに合わせてシェフチェンコが詰めてテイクダウン。またバタフライガードで浮かせようとするウェイリーだが、シェフチェンコは右足を超えてハーフで押さえ込む。そのまま1R終了。

 2R。ウェイリーが飛び込んで右。サイドキック。飛び込んだウェイリーだがシェフチェンコが四つで組み止めるとテイクダウン!ハーフから足を抜いてサイドに出たシェフチェンコ。上半身を固めながら肩パンチを入れる。足で腕を踏みつけてマット・ヒューズポジションを狙うが、腕を抜いて防ぐウェイリー。下から右脇を差したウェイリーが返そうとするが、体重をかけて返させないシェフチェンコ。ガードに戻したウェイリーがスイープを狙うが、こらえたシェフチェンコはまたハーフにすると肩パンチ・パウンドを入れる。身動きが取れないウェイリー。ホーン。グラップリングの展開になると、フィジカル・組み力の差がある。

 3R。左ハイを出すシェフチェンコ。ウェイリーは飛び込んで右を打ち込む。前蹴り。組みを警戒して遠い間合いから打撃を出すウェイリー。右ミドルを出したところにシェフチェンコの右がカウンターでヒット。首がのけぞったウェイリー。距離を詰めたウェイリーにバックスピンキックをヒットさせるシェフチェンコ。ウェイリーが詰めて右ミドルを入れたが、そこで組み付いたシェフチェンコ。ウェイリーはケージに押し込む。ヒザを入れるシェフチェンコに対し、ウェイリーはヒジを入れて離れた。シェフチェンコのヒザがボディに入るとウェイリー後退。ボディが効いているか。ハイを出すウェイリーだが、シェフチェンコに距離を取られ空振り。ミドルを出したところで組み付いたシェフチェンコ。サバ折りでテイクダウンを狙う。こらえようとしたウェイリーだがテイクダウンを許す。残り1分半。ハーフで押さえ込んだシェフチェンコ。押さえ込んで肩パンチを入れる。ガードに戻して足で離そうとするウェイリーに上からパウンドを落とした。3R終了。

 ここまでの3Rを取ったことが濃厚なシェフチェンコ。

 4R。飛び込んで関節蹴りを放つウェイリー。シェフチェンコの左ミドルがボディにヒットすると下がるウェイリー。ウェイリーがまた前に出て打撃を出すが、シェフチェンコは下がってかわす。今度は左ハイを入れたシェフチェンコ。首相撲に抱えるとヒザを入れる。ヒジで引き剥がしたウェイリー。三日月蹴りを腹に入れたシェフチェンコ。間合いを詰めると、ウェイリーの飛び込みにカウンターを狙っていく。ウェイリーがミドルを放ったが、キャッチしたシェフチェンコがテイクダウン。ハーフで押さえ込んだ。残り1分。また肩パンチを打ち込むシェフチェンコ。4R終了。

 5R。パンチからミドルを入れたウェイリー。組まれたが、すぐに脇を差してテイクダウンを防ぐウェイリー。四つから腹にヒザを入れて離れたシェフチェンコ。シェフチェンコのミドルがボディに入るが、詰めてパンチを入れたウェイリー。また詰めたところで四つに組んだシェフチェンコ。左脇を差しているウェイリーだが、ヒジを出したところで両脇を差される。シェフチェンコがサバ折りテイクダウン。ガードから右足を超えてハーフで押さえ込んだシェフチェンコ。ウェイリーはここから逃れることができていない。右腕で枕を取ったまま、右肩で顔面に肩パンチを入れる。密着したままパウンドを打ち込むシェフチェンコ。クローズドガードに戻したウェイリーが下から蹴り上げる。シェフチェンコは立ち上がると、そのままタイムアップ。

 ジャッジ3者が50-45のフルマークでシェフチェンコがフライ級王座防衛。シェフチェンコは「一番大事なチャレンジと思って準備した、相手はKOパワーがあるので距離を取ってグラップリングを活かした」とコメント。敗れたウェイリーは「フライ級に残るかどうかは後で考える」とコメントした。

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