小田魁斗が御代川敏志に初回TKO勝ち
▼第13試合 GRACHANフライ級王座統一戦 5分3R
×御代川敏志(THE BLACKBELT JAPAN)第3代GRACHANフライ級王者 56.7kg
[1R 2分45秒 TKO]
〇小田魁斗(CARPE DIEM福岡)GRACHANフライ級暫定王者 56.65kg
正規王者・御代川敏志(THE BLACKBELT JAPAN)は、MMA11勝6敗1分。11勝中5つのKO・TKOと2つの一本勝ち、4つの判定勝ちをマークする。2024年2月の『GRACHAN 67』で松場貴志を3R TKOで下し、第3代フライ級王者に。
切り裂くような鋭い打撃、独特なリズム、そして「何をしてくるかわからない」変則的なスタイルで相手を翻弄する、オールラウンド型の技巧派だ。打撃と組み技のバランスに優れ、試合の流れを自在に変える力を持つ。
その御代川が、負傷により規定期間内での防衛戦を行えなかったことから、GRACHANは暫定王座決定戦を実施。そこに登場したのが、『ONE Friday Fight』で連勝を重ねていた小田魁斗(CARPE DIEM福岡)だ。2024年12月『GRACHAN Presents: HELIOS』にてフライ級1位の道端正司との一戦に勝利し、暫定王座についた。
そこに、突如リングに現れたのが正規王者・御代川だった。小田のベルトを強奪し、マイクを握り、「お前が暫定王者か? だったら、俺とやるしかないだろ」と小田に直接宣戦布告。これに対し、小田も「やりましょう」と即答。2人の王者がリング上でにらみ合い、統一戦の実現をファンの前で誓った。
小田はMMA6勝1敗。6勝中3つのKO・TKOと一本勝ちが1回、2つの判定勝ち。御代川とは真逆のスタイルで、しっかりと形を作りながら、ポジションを一つひとつ制していく“正攻法”のグラップラー。グラウンドでのコントロール力とサブミッションの精度は国内トップクラスであり、冷静かつ理詰めのファイトで相手を崩して削っていく。
“型破り vs 型の美学”──まさに対極のスタイルがぶつかる王座統一戦。御代川が変則的な打撃とリズムでかき乱すのか、それとも小田が地に足のついた展開で試合を制御するのか。序盤の攻防が勝敗を大きく左右する展開となるだろう。
フライ級の真の頂点を決めるこの一戦は、GRACHANにおける軽量級戦線の方向性を占う重要な試合となる。実力、戦略、そして王者としての矜持が交錯する、注目のタイトルマッチが幕を開ける。
1R、開始早々に御代川が跳びヒザの体勢も受け止めに来た小田に、御代川も大きくは跳ばずに組みに。バッククリンチの小田に御代川は正対。その際で小田がボディロックし後方にテイクダウン。サイドから左で腰を抱き、右手でパウンド。
ケージ使って立ち上がる御代川に、なおも左足をかけてから右足で小外刈テイクダウンの小田!背中を着かされた御代川。小田はマウントからパウンドに御代川には背中を見せる。すぐさまバックマウントで首を狙いながらボディトライアングルを組む小田。
御代川には4の字を手で剥がしに。いったん仰向けになって座る。小田はバックから左腕でリアネイキドチョークへ。右脇の右手は抜けず。横に落としながら起き上がった御代川は立ち上がり。
すぐにバックから左足をかける小田は足を解いてバッククリンチからヒザ蹴り。足がかからないとみるや、再びボディロックテイクダウン。そこでまたぐように上を狙う御代川に両者スクランブルで立ち上がり。
すぐに詰める御代川に、先に左フックを当てる小田。詰めて首相撲ヒザ! さらに2発に顔をしかめた御代川。右を当てて、屈んだ御代川に小田は左を9連打! 立ったまま受ける御代川にレフェリーが間に入った。
MMA7勝1敗でフライ級王座を統一した小田は、試合後、マイクを握り、「試合3カ月前くらいかな、僕の格闘技人生で一番大きな怪我をして離脱していて、仕上がりがそんなに固まってなくて不安で。でもこの4年間、ずっとやってきたことが、そのまま出ました。だからやり続けていれば、すごい何でもそうですけど、自分を高みに引っ張ってくれる、すごい──とんでて何言ってるか分からないですけど──とにかく自分に負けず…モチベーションが上がんないっていう人がいっぱいいると思うんですけど、続けていればいいことあるよって伝えたいです。
今日は応援してくれるみんな、サポートしれくれる人たちのために獲ったベルトです。最高です。あと、ことはまだどうなるか分からないですけど、しっかりGRACHANで勝って、必ずUFCに行って、強い海外の選手と戦って勝ち抜いていきます。そしてGRACHANの強さを証明していきますので、岩﨑(ヒロユキ)代表、これからもよろしくお願いします」と語った。
















