▼バンタム級 5分3R
前田浩平(GRABAKA)2018年IMMAFオセアニア選手権優勝 9勝7敗 61.4kg
梅原規祥(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)5勝4敗 61.5kg
前田 今回、階級変更一発目
梅原 会見で僕はいろいろ言いましたけど、本当に心から尊敬し
前田は、2024年は砂辺光久、増田大河戦で2戦2勝という戦績を残すも、増田戦では両者共に体重超過での試合に。今回、階級を上げて臨む初戦の相手は、以前より前田戦を熱望し、師匠・所英男ゆずりのファンタジスタぶりで頭角を現してきた梅原。
2024年7月にXで前田戦をアピールして以降2連勝。前戦の坂本瑞氣戦では、試合終了1秒前に腕十字固めを極め会場を沸かせた。前田との対戦を自らの手で引き寄せた梅原。一方、喧嘩を売られた立場の前田。結末はいかに?
(※以下、会見コメント)
梅原 所プラスの梅原規祥です。まずはこの機会をくださったPANCRASEの皆さまと、対戦を受けてくださった相手に感謝しております。9日、横浜武道館は僕が超えます。僕が作った物語なので、僕が終わらせます。よろしくお願いします。
前田 GRABAKA所属の前田です。前回、計量オーバーをしてしまったにも関わらず、このような大きな舞台に呼んでいただいて、本当にPANCRASEの皆さまには感謝しております。この戦いは梅原選手に作ってもらったストーリーではあるけど、この階級で僕が戦えることを証明する戦いだと思うので、しっかり潰して終わらせたいと思います。よろしくお願いします。
――相手の印象と、試合が決まった時の気持ちを教えてください。
梅原 前田選手の印象は、自分のやるべきことを遂行してくる強い選手だなと思っています。ずっとやりたかったので、試合が決まった時はやっと捕まえたなと思いました。
前田 ずっとSNSで梅原選手からアプローチが来ていて。最初にアプローチが来た時は、確か梅原選手は1カ月後ぐらいに試合が決まってる状態だったんで、ちょっと気が早いんじゃないかと思って(笑)。まだそこまで意識はしていなかったんですけど。そこから彼も2連勝して、僕も去年負けなしで終えて、そういう自分で望んだものをつかむ強さを持っている選手だと思うので、前回のフィニッシュもそうですけど、そういう強さ、しっかり分かっているので、僕はそれをさせないように、作戦を遂行して、梅原さんのやりたいことをやらせずに潰すだけなので、そういう試合をしたいなと思っております。
――梅原選手にうかがいます。以前から前田選手との対戦を希望されていましたが、その理由を教えてください。
梅原 そうですね、先ほど会見で井村(塁)選手も発言されていたように、フライ級とバンタム級は全く別のステージだと思ってます。計量オーバーしてバンタム級に上げて、初っ端からランカーとやらせるわけにはいかないな、中堅レベルの僕でいいんじゃないかなと思って。前田選手は知名度もありますし、もともと尊敬していた面もありますけど、僕が潰してやろうかなと思ってます。
――梅原選手の希望が叶う形でこの試合が実現しました。
梅原 僕はずっと大学までサッカーをやってたんですけど、寮で門限もめっちゃ厳しい中、生活をしていて、その時に、前田選手の『格闘技代理戦争』を見ていて、すごいなとずっと思っていました。そんな中、自分がプロデビューして、PANCRASEに前田選手が戻ってきて、というんですかね、久々に試合に出られているのを見て、その時フライ級だったので、やりたいなと思っていたんですけれども、バンタムに戻して。で、計量オーバーされてSNSで階級変更を考えますっていう言葉に、ちょっと、計量オーバーしたからってバンタムにきて、良い相手とやらせてもらえるのは違うんじゃないかなと。僕はずっとバンタムで下からコツコツやってきたんで、僕がもう一回フライ級に戻してあげようかなと思って、敬意をもってコメントさせていただきました。
――戦いたかった相手でもあり、思い知らせてやろうというところもあると。
梅原 そうですね。思い知らせてやろうっていうのは、まあそこまではないんですけど、バンタム級とフライ級はまた違うんで、僕も去年、一昨年か、フライ級に落としてだいぶ痛感したんで、そんな感じですかね。
――前回(※昨年11月)、最後の最後で極めた腕十字は、師匠の所選手を彷彿とさせるものがありました。このようなところが梅原選手の一番の持ち味なのでしょうか。
梅原 そうですね、練習では、僕はアームロックとか腕十字は極められないんで、所さんはもちろん強いですし、兄弟子の先輩たちにも僕は取られてばっかりで、多分1回も取ったことがないんで、練習ではほとんどやらないですね。できないです。
――試合では自然に出るのか、それとも狙っているのでしょうか。
梅原 狙ってないですね。気づいたらあの形になっているんで。やりたくなくても、今回はちゃんと壁レスやるぞと思っていても、手がクラッチ組んでますね。アームロックの形になっちゃってます。
――その辺の感性は師匠譲り?
梅原 やられて覚えたので、所さんイズムと言えば所さんイズムかもしれないです。
――今回、どんな勝ち方を狙っていますか。
梅原 そうですね、判定スプリット2-1で勝ちます。
――前田選手、梅原選手の思いを聞いていかがですか。
前田『格闘代理戦争』を見てくれたというのはすごく嬉しいんですけど、僕もPANCRASEに帰ってきたわけじゃなくて、プロをPANCRASEからやってて、アマチュアもPANCRASEから勝ち上がってるんで、生え抜きっちゃ生え抜きなんで、その辺はPANCRASEのプライドもあるんで、どっちかと言ったら代理戦争の方がおまけというか、ご褒美的なものだったんで、パンクラシストとしてしっかり迎え撃ちたいなと思っています。
――梅原選手から、フライ級に戻ってもらうというような言葉もありましたが、前田選手としては今後、階級はどのように考えていますか。
前田 僕、それこそ代理戦争ではフェザー級だったんですけど、ユン・チャンミン選手とか大きい階級の選手ともやっていますし、もともとプロデビューしたてはバンタム級で、前回グアムの大会でもバンタム級でやって。もちろんフライ級の方が長かったんですけど、ここで思ったのが。どの階級でも強い選手は強い。フライ級に行ったからといって弱い選手とやれるわけじゃないし、バンタム級はもちろん強い選手もいっぱいいるしというところで。前回グアムでやったときの感触では、僕はバンタム級の方が合ってるんじゃないかなと思うんで、たとえ負けようがこの階級でやっていきたいし、負けないんで、この階級でやれることを証明したいなと思ってます。
――では、どんな勝ち方をしたいですか。
前田 腕十字で一本勝ちしたいなと思ってます(笑)。






