▼第4試合 DEEP☆KICK QUEEN -46kg初代王座決定トーナメント Aブロック準決勝 2分3R延長1R
◯百花(魁塾)
判定3-0 ※30-29、29-28、30-28
×上田樹那(山口道場)
※百花がトーナメントAブロック決勝に進出。

今大会、もうひとつの女子王座決定トーナメント開幕戦は百花vs.上田。百花は元NJKFミネルヴァ日本アトム級王者で、この日がキャリア49戦目を迎えるベテラン。実績からすると優勝候補ながら、昨年はRISEで結果を残せなかっただけに、捲土重来を期しての参戦だ。

対する上田は「山口道場でキックをするため」に、両親とともに兵庫県淡路島から大阪に移住してきたガッツの持ち主。まだ勝ち星には恵まれていないが、いまはまだ土の中から芽が出ていない状態だろう。

入場するだけで百花はメジャーなリングで闘ってきた唯一無二の華やかなオーラを出しまくる。お腹まわりを見ても、いつになく締まっていることがわかった。1Rはお互い見合う展開が続く。セコンドに就いた従兄弟の政所仁(魁塾)から百花には「自信を持ってやれ」というゲキが飛ぶ。上田も百花の動きを見ながら、右のローやワンツーを繰り出していく。

2Rになると、試合が動き出す。前に出てきた上田に対して百花はワンツー。さらに右ローで上田の下半身を削っていく。しかし百花より15歳年下の上田はスタミナも十分。右ストレートをスマッシュヒットさせ、試合の主導権を渡さない。その刹那、政所から百花に「下がるな」という厳しい指示が飛んだ。

オープンスコアは19-19(×2名)、20-19(百花)とほぼイーブン。3R、決定打がほしい百花は右フックを何度もクリーンヒットさせ、勝負の流れをグイッとたぐり寄せる。上田もなんとか食らいついていこうとするが、反撃の糸口を掴むまでには至らない。結局、ジャッジは29-28、30-28、30-29と三者とも百花を支持。4月29日の準決勝で百花は花田麻衣と闘うことになった。

試合後、次戦でキャリア50戦目を迎える百花は「女子で8人のトーナメントを組むということは(キック界にとって)大きいこと。初戦は圧勝で勝ちたかったけど、(そうはならなかったので)帰ったらみんなに怒られると思う。しっかりと練習し直して絶対ベルトを獲る」と締めくくった。


