キックボクシング
レポート

【RISE】熱闘5R!安本晴翔が門口佳佑を破り悲願の王座奪取、小林愛理奈が判定勝ちでテッサとの対戦アピール、憂也がペティとの挑戦者決定戦をアピール、モトヤスックが“幻のダウン”奪うも延長戦でサモ・ペティに惜敗、さようならAKARI――引退セレモニー

2024/10/20 17:10

▼第9試合 ミドル級(-70kg) 3分3R延長1R
×モトヤスック(治政館/同級2位、WMOインターナショナルスーパーウェルター級王者)
延長R 判定0-3 ※9-10×3
〇サモ・ペティ(スロベニア/Nak muay team/同級5位、FFC-70kg王者)
※本戦の判定は28-30、29-29×2。


 モトヤスックは2020年1月大会で同門の政斗と初代王座決定戦を争いジャパンキック認定ウェルター級王座に就いた。強烈な右ストレートと左フックを武器に、2022年9月のWMOインターナショナル・スーパーウェルター級王座決定戦でダーンチョンに2RでKO勝ち、11月にはシュートンに判定勝ち、2023年1月にネートパヤックに判定勝ち、3月には初参戦のRISEで憂也を延長戦で破り、7月には馬木樹里をKO、10月にはRISEでT-98にも勝利と連勝街道を驀進していたが、2024年4月の『RWS』でサジャド・ヴェナムムエタイにTKO負けで連勝はストップ。


 ペティは2014年から2015年にかけ、日本で日菜太、城戸康裕、廣野祐といった当時の日本人トップ選手に全勝した“スロベニアの処刑人”。2022年8月のRISE大阪大会に約7年ぶりの来日を果たし、海人と対戦するとパワフルな左右フックで海人を苦しめた。試合は延長戦の末に海人が勝利したが、両者納得いかず2023年6月にSBで再戦。5Rを戦い抜いたが判定負け。FFC-70kg級&77kg級王者。


 1R、ペティは強い右カーフを蹴り、右ボディを打つ。モトヤスックはそのボディに左フックを合わせ、左インローを蹴る。ペティは機を見て強打と蹴りのコンビネーションを繰り出す。モトヤスックは右ミドル、ペティはすぐに前蹴り、ワンツーから右ハイ。右カーフも蹴っていく。前蹴りからワンツーで前へ出るペティは左ミドルも強打。かなりのパワー差が感じられる。


 2R、ペティは左右の強打と前蹴り、モトヤスックのガードの隙間から左アッパーも突き上げる。ミドルの蹴り合いからペティはワンツー、モトヤスックは鼻血と顔の傷が見られる。ペティが攻め込むがモトヤスックはブロック。それでも印象はペティだ。


 3R、モトヤスックが前へ出てワンツー・左フックを打って行くとペティも猛然と反撃。身体を左右に振るような左右フック。ペティは前蹴りもいいタイミングで放つ。モトヤスックはペティの強打をブロックはしているが、返すことが出来ない。ペティのダイナミックな技にどよめきが起こり、モトヤスックは右フックを打つがペティがワンキャッチからのヒザ。右フックで勝負をかけるモトヤスック。ペティが余裕を出してバックハンドブローを出したところで、モトヤスックが右フックをクリーンヒット。


 下がるペティにモトヤスックが左右フックを連打し、右フックでペティに片ヒザと片手をマットに着かせるがレフェリーはダウンを取らず。KO寸前まで追いつめた元やスックがドローに持ち込んだ。


 延長R、ペティはワンツー、前蹴りで前へ出る。は叩きつける右フックと右ミドル。この右ミドルが次々と決まるが、ペティは前蹴り、左ボディ。モトヤスックは左フックのダブル。ペティはミドルと前蹴りを蹴り続け、顔面へも前蹴りを決める。ペティが左フックからのヒザ。モトヤスックはブロックしての左フックに懸けるが、ペティの手数が多くパワーにも押された。


 延長戦の判定は3-0でペティの勝利。モトヤスックは幻のダウンを奪ってあと一歩まで追い込んだが、世界の壁に阻まれた。


 ペティはマイクを持つと「こんにちわ、日本。大好きです。日本でたくさん戦ってきました。今日勝つことが出来てよかったです。対戦相手もタフな相手でタフな試合になりましたが、勝つことが出来てよかったです」と語った。

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