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【UFC】日本人初UFC6連勝! メインで平良達郎が5位アレックス・ペレスにTKO勝ちで王者を指名「俺の前に並べ!」、 ヒースタンドが3連勝。アルマバイエフが16連勝でカラフランス指名、サラギが一本負け、元K-1ノットソンが辛勝

2024/06/16 07:06
【UFC】日本人初UFC6連勝! メインで平良達郎が5位アレックス・ペレスにTKO勝ちで王者を指名「俺の前に並べ!」、 ヒースタンドが3連勝。アルマバイエフが16連勝でカラフランス指名、サラギが一本負け、元K-1ノットソンが辛勝

(C)Hazuki photography/GONG KAKUTOGI/Zuffa LLC/UFC

 2024年6月15日(日本時間16日朝8時~)米国ネバダ州ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Perez vs. Taira』(U-NEXT配信UFC Fight Pass)が開催された。

 前日計量は14日(同15日)現地にて行われ、メインのフライ級(5分5R)アレックス・ペレス(米国)vs.平良達郎(THE BLACKBELT JAPAN)を含む11試合が計量をパスしている。

 平良は「計量をパスしてホッとしました。順調にパスしたのであとはやるだけ。6月ですけれど今年1発目の試合なので楽しみにしていてください。僕自身、自分がどんな戦いをするのか楽しみですし、期待に応えます」とコメント。

 インタビューでは、「僕のスタイルはグラップリング。僕が上を取ったら極められない選手はいないと思っています。対戦相手は過去にチョークで負けた試合がある。逆に僕はチョークが得意なので、チョークを極めて勝ちたい。UFCのフライ級を見てもらって“誰だったら平良達郎に勝てるんだろう?”とファンやUFCに思ってもらえるような試合をしたいと思っています。まだUFCの日本人チャンピオンはいないので、僕がUFCのベルトを日本に持って帰るのが僕の一番の目標です」と語っている(※平良インタビュー)。

 一方、平良と対戦するペレスは、「5連勝中の平良の“パズル”を最初に解くのは自分。彼は柔術がバックグラウンドで自分はレスリングベースだが、僕のレスリングはこの階級でベストだ。打撃戦になるか、寝技戦になるかは、僕次第。この試合で平良はもっと上のレベルがあることを知るだろう。プレッシャーをかけて攻め続けて勝利してタイトルを獲りに行く」と、上位ランカーとして意気込みを示している(※ペレス インタビュー)。

UFC Fight Night: Perez vs. Taira 速報

現地時間2024年6月15日(土)、日本時間16日(日)朝8時開始予定
米国ネバダ州ラスベガス/UFC APEX
※選手名からインタビュー

▼フライ級 5分5R
〇平良達郎(日本)16勝0敗(UFC6勝0敗)※UFC6連勝中 126lbs/57.15kg
[2R 2分59秒 TKO]
×アレックス・ペレス(米国)24勝9敗(UFC6勝5敗)126lbs/57.15kg

 メインイベントの5分5Rで、UFC5連勝中で13位の平良達郎(THE BLACKBELT JAPAN)が、フライ級5位のアレックス・ペレス(米国)と対戦する。

 日本人選手がUFCでメインイベントを務めるのは、2017年9月のUFC日本大会『UFC Fight Night 117: St. Preux vs. Okami』での岡見勇信以来、6年9カ月ぶり。海外での日本人メインは、2015年4月の『UFC 186: Johnson vs. Horiguchi』の堀口恭司以来、9年2カ月ぶりとなる。

 当初、平良は5月18日のUFC APEX大会にて、10位のティム・エリオットと対戦予定もエリオットが欠場。6月1日の『UFC 302: Makhachev vs. Poirier』でUFC3連勝中のジョシュア・ヴァンとの対戦に変更されていた。

 しかし、6月15日に予定されていたアレックス・ペレス(米国)vs.タギール・ウランベコフ(ロシア・12位)がキャンセルとなり、ウランベコフに代わって平良が、メインイベントでペレスと対戦。ウランベコフはジョシュア・ヴァンとの対戦に変更され、平良がメインイベントを任されたことになる。

 24歳の平良と対戦する、32歳のアレックス・ペレスは、ジャパントップチームの朝倉海やヒロヤも練習するフライ級の実力者。4月大会では、欠場したマネル・ケイプの代役として、強豪マテウス・ニコラウとの試合に緊急出場。ニコラウを2R、右フックでKOに下し、トップ5ランク入りを果たしている。勝てばフライ級王座挑戦圏内に入る平良は、UFCでは初の5Rのメインイベントで、自身の倍のキャリアを持つペレスを相手にどんな試合を見せるか。

 メインイベント登場の平良は、チームで円陣を組み、『進撃の巨人』の「心臓を捧げよ」をコールし、会場入りした。

 日の丸を背負って、入場時に笑顔も見せた平良。セコンドに松根代表、岡田遼、兄・平良龍一ら。ペレスは腿上げをしながら入場。最後にコリン・オーヤマコーチとハグをかわす。

 1R、ともにオーソドックス構え。中央を取る平良は先に右カーフから。ペレスも右カーフを返す。中央を取り返すペレス。左ジャブを突いて前に。詰めた平良に両脇を差して詰めるペレスは右を突いて離れようとするが、平良は掴んで四つに。離れるペレス。

 近い距離になると首相撲ヒザは平良。離れるペレスは右カーフ! さらにワンツースリーで前に。さばく平良は左ジャブ。3連打で前に出るペレス。しかし近づくと平良は首相撲ヒザ!

 ワンツーを突いて、右アッパーも。右カーフをともに当てる。近づくペレスに首相撲は平良。ワンツー、左で前に出るペレス。さばく平良は左前手で前に出るがアイポークに。中断、再開。

 左ジャブの平良。ガードを固めて前に出るペレスは、平良の右跳びヒザを掴んでテイクダウン!  しかし平良はディープハーフで左で差して、下からの寝技に固執せず立ち上がり。その際も首を掴ませずに立ち上がり、右ハイを振ってホーン。ペレスのラウンドか(※公式ジャッジペーパーは3者10-9でペレスのラウンドに)。

 2R、右カーフから入るペレス。ワンツーの平良。連打のペレスをしっかりさいばいて首相撲で止めると右カーフを返す。平良の左前手が開いてアイポーク気味となる。

 近い距離で圧力をかけるペレスに右アッパーを返す平良。右をガード上から叩くペレスは右カーフ。平良もしっかりさばくが、ペレスは左インロー。平良も右カーフを返し、ペレスの入りに右アッパー、左ジャブを刺す。さらに圧力をかけてダブルレッグから金網まで詰める。

 金網背にしたペレスは平良の左手をネルソンに組み両手で差し上げると、平良は右手のシングルレッグへ移行し、差し上げられた左手とインディアングリップでロック。ヒザ裏で引き付けて、左の大内刈の足技を合わせてテイクダウン。ペレスの立ち際に右足をかけて前に煽って、マットに両手を着かせてバックを奪取。

 背中に乗った平良はボディトライアングル(4の字ロック)。さらにおたつロックで足を二重がらみにして、いったんケージを左手で押してペレスのバランスを崩して、マット中央側に歩かせる。

 ペレスは肩口の平良の右手を掴んで前に振って落とそうとするが、平良は対角のヒザにおたつロックで固定し前に落とされず。さらに、ペレスの右手を対角の左手で掴んで縛ると、背中に乗ったまま右の細かいパンチ。後方に崩してグラウンドに引き込んで足を組んだまま背後から1発パウンドも、ペレスが右ヒザを傷めて声を挙げると自らレフェリーを見て動きを止める。

 30秒ブレークも、ペレスは右ヒザに手を寄せて動けず。右足上げてセコンドの肩を借りて退場。平良のTKO勝ちに。

 試合後、平良は「アイムハッピー、サンキュー!」といつもの決め台詞。続けてビスピンから次は誰と? と問われ、「パントージャ! レッグゴータイトルショット!」とフライ級王座挑戦をアピールした。

 また、試合を振り返り、「ボクシングでジャブだったり、取り組んで来たことが出て、でも試合で改善しないとなということも出てきました。(フィニュシュは?)対レスラー用の必殺技です」とコメント。最後に「フライウェイトファイター! みんな俺の前に1列に並べ!」と叫んだ(※平良、試合後インタビュー)。

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