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【UFC】日本人初UFC6連勝! メインで平良達郎が5位アレックス・ペレスにTKO勝ちで王者を指名「俺の前に並べ!」、 ヒースタンドが3連勝。アルマバイエフが16連勝でカラフランス指名、サラギが一本負け、元K-1ノットソンが辛勝

2024/06/16 07:06

▼女子ストロー級 5分3R
〇ヨセフィン・ノットソン(スウェーデン)8勝0敗(UFC2勝0敗)※2019 K-1初代女子フライ級王座決定T準優勝 114.5lbs/51.94kg
[判定3-0] ※29-28×3

×ジュリア・ポラストリ(ブラジル)12勝4敗(UFC0勝1敗)※LFA女子ストロー級王者 116lbs/52.62kg

 第1試合の女子ストロー級戦では、 K-1初代女子フライ級王座決定T準優勝のヨセフィン・ノットソン(スウェーデン)がUFC2戦目(MMA7勝0敗)。K-1ではKANAに1勝2敗、Krushで壽美に判定勝ちも収めている。UFC初戦ではマーニック・マンに右の蹴りを効かせて組み勝ったノットソンは、グラップリングも強いストライカーの元LFA女子ストロー級王者ジュリア・ポラストリ(ブラジル/12勝3敗)をいかに崩すか。

ノットソン(計量後コメント)「(計量を終えて)とても調子がいいです。明日に向けてワクワクしています。試合に集中していて、とても落ち着いています。日本がとっても恋しいんです。もう日本で試合をしてから随分と時間が経ちました。私としては、UFCが日本で開催されて、そこに自分が出られたらいいなと思っています。それが夢です。日本のファンの皆さんにはとても感謝しています。私がMMAに転向してからもずっと応援したり愛を送ってくれているファンの方がいて、そういう方たちの存在は自分にとってとても大きな意味を持つ存在です。いつかまた日本で試合ができたらいいと思っています」

 1R、ともにオーソドックス構え。右ローのポラストリに、ノットソンは左前蹴り、右ロー、右カーフと足技から前に首相撲からヒザ、ヒジを突く。

 右ハイをガード上に突いて、右ヒジ、首相撲ヒザはノットソン。ポラストリは左インロー。ノットソンは前蹴りで突き放し、ワンツーから左ハイまで繋ぐ。

 右から左縦ヒジを狙うノットソン。さらに左ハイで詰めて跳びヒザ。左前蹴りを腹に! パンチで圧力をかけるとポラストリから首相撲も、ノットソンはすぐに剥がす。

 左右で前に出ると、首相撲でヒジはノットソンも、そこにボディロックテイクダウンはポラストリ! そのままマウントを奪うと、残り10秒をパウンドラッシュ! ポラストリが一気に攻勢を見せた。

 2R、オーソから左ハイをガード上に当てるノットソン。ガード固めるポラストリの中央にワンツーを突く。ポラストリの右前蹴りをかわして、ノットソンが右前蹴り! 上中下と蹴り分けて自身の間合いにする。

 詰めたポラストリはダブルレッグテイクダウン! フルガードのノットソンは右目周辺をカット。背中を着いてクローズドのノットソンは下からパウンド。スペースを作る押し返す蹴り上げも、足をさばいて割って入るポラストリが片ヒザを着いたところでノットソンが反則の蹴り上げ。

 レフェリーが中断、注意とドクターチェック後、再開。足をさばいたポラストリがサイドを奪取も、下のノットソンが腕を入れずに三角で絞めて右腕をストレートバーで狙う。ポラストリが頭を抜いた瞬間にホーン。

 3R、三日月蹴り、インローのポラストリ。左前足をジャブのように使うノットソンはオーソから左ミドルハイ。ノットソンの左右にポラストリがガード固めるも前蹴りを受ける。ノットソンもテイクダウンを警戒し、前に出辛くなる。

 左インローを当てるポラストリ。左縦ヒジも。ノットソンの蹴り終わりにワンツー、右ミドルに繋ぐポラストリ。残り半分。右フックを叩くノットソンは、ポラストリの組みに左フック! さらに踵落とし。ポラストリのダブルレッグをスプロールしたノットソンは、小手に巻いて上を取りかけるとバックを狙うが、前に落としたポラストリがハーフに。

 左肩を流して肩固めへ! そこを右にブリッジして上を取り返したノットソン。残り30秒、パウンドしてポラストリの立ち際に左右を打ち込んでホーン。

 判定は3-0(29-28×3)でノットソンが辛勝。初回も取ったか、ポラストリの寝技に苦しめながらもUFC3勝利のノットソンは「寝技はもっと頑張らないと。相手はタフだったけど私と打ち合うのは得策じゃない。ストロー級のみんな、待っていて」と語った。

ノットソン(試合後)「批評性を持って捉えています。いい勝ち方でなければ『負けなかった』だけ」

──接戦を勝利しました。

「スーパーハッピーです! 勝てて嬉しいのだけれど常にもっと上手くやれたと思わされる部分はあるから自分自身に対してきちんと批評的な目を持っています。とはいえ! 今は勝利後の時間を気分よく迎えています。反省点をしっかり持ち帰って、また精進したいって思っています」

──怪我の具合は?

「見ての通りって感じでしょ? 実際よりヒドく見えてると思います。まあ仕方ないですね(苦笑)」

──今回のプランは? 前蹴りを有効活用していました

「1ラウンド、まず様子を見たかった。プッシュキックだったりティープキックを上手く使って距離を取るのに徹底していたのは、ちょっと感じを掴もうとしていたから。向こうは私に突っ込んでこさせてテイクダウンしたいのは分かっていたから、試合が進むにつれてやはりテイクダウンされたけど、それは分かっていたからプッシュキックを多用して、それでどう反応するかを見ていました」

──今も言及されていますが、テイクダウンを取られる場面がありましたが、今後の課題でしょうか。相手の肩固めを凌いで、上を取り返す場面もありましたが。

「またしっかり練習しないとですね、もっとディフェンスに取り組まなくてはいけないと思ってます。もちろん彼女のほうがテイクダウンが上手いとは思ってたけど想像以上でした。正直言って、対戦相手の前の試合を見て彼女のこれまでの対戦相手はディフェンスが良くなかったようにも感じたけど少し試合前は、どうかな……って思っていて、彼女がめちゃくちゃテイクダウンが上手いからというより相手のディフェンスがあまり上手くないからなのか、とか」

──スクランブルになって上を取れそうな場面で取れなかったりということもありました。

「プランについては柔軟に考えていて、寝かされる展開になったときに練習してきたことがいくつかあったから。でももっと練習しないと、ポジションのコントロールだとか、グラウンドでのパウンドだとか。彼女はたくさん動いて、たまたま自分は起き上がれたという感じだったし、何とかポジションを得なくてはと思うばかりでした」

──横三角絞めを頭だけで固めました。アームレストライアングルを狙っていたのでしょうか。

「三角を取りにいきました、ただ腕を取れてなくて上手くいかなくて。向こうは上にいる状態だったので、いいポジションを取られたくなかったので私は頭を離すことができませんでした。自分の頭のどこかで、腕を取れるんじゃないかと思ったりして何か彼女がおかしなミスをしてくれれば腕を入れられたのにと。でも向こうのほうがスマートで私はとにかく頭を押さえていました」

──相手がヒザを着いた状態での蹴り上げで注意を受けたことについて、試合を止められる心配も?

「あれはあのポジションだと、自分がしたミスを分かっていなかったんです。レフェリーに教えられるまで」

──判定はどう思っていましたか。

「1Rは取ったと思っていて、2R、3Rのどちらかは大丈夫だろうという感じでした。自分としては批評性を持って捉えて、いい勝ち方でなければ“負けなかった”だけ」

──今後の課題は?

「自分はストライカーと自負しているので立ち技の部分でしっかり勝負したいし、そしてもちろんもっと良くならないといけないし、私としてはもっとグラウンドゲームも上手くならないと。自分は打撃主体で強くなる上でもディフェンス面などもっとグラウンド技術をつけないと。今回はグラウンドについて前より自信をつけてきていたから、そう言う意味でもっと良くなっていくと思うし」

──今後の展望を。

「目を早く治して、練習に戻って、また試合をしたいです。相手は誰でも選びません」

──日本へのメッセージを。

「またいつか日本で試合がしたいです。UFC JAPANでMMAができたら最高です。日本の方はとても献身的で、K-1でもムエタイでもMMAであっても、とてもいいお客さんだと思っています。日本の皆さん、愛しています! またお会いできたらいいですね」

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