MMA
レポート

【UFC】ペレイラが左フック一閃! 王座防衛「ヘビー級でも戦いたい」。ウェイリーが2度目の王座防衛、BMF王座戦は残り1秒でホロウェイがゲイジーをKO、ツァルキヤンがオリベイラに判定勝ち、プロハースカがTKO勝ち、フェザー級転向スターリングが判定勝ち、柔道五輪金のハリソンがホルムに圧巻の一本勝ち

2024/04/14 07:04

▼UFCライト級“BMF”王座戦 5分5R
〇マックス・ホロウェイ(米国)26勝7敗(UFC22勝7敗)156lbs/70.76kg
[5R 4分59秒 KO] ※右フック
×ジャスティン・ゲイジー(米国)25勝5敗(UFC8勝5敗)156lbs/70.76kg

※ホロウェイがBMF王者に。※UFCライト級王者はイスラム・マカチェフ

 2019年11月のネイト・ディアズvs.ホルヘ・マスヴィダル戦で創設されたBMF(Baddest Motherfucker)王座。

 マスヴィダルの引退後の2023年7月にジャスティン・ゲイジーとダスティン・ポイエーが争い、ゲイジーが右ハイでポイエーを沈め2代目王座についている。イスラム・マカチェフの持つライト級王座の挑戦権を得たと思われたゲイジーだが、今回元フェザー級王者のホロウェイを相手に史上初のBMF王座防衛戦に臨むこととなった。挑戦者のホロウェイはアーノルド・アレンと“コリアンゾンビ”ジョン・チャンソンを相手に2連勝中。

 1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるゲイジーは右を振るがかわすホロウェイ。ゲイジーは右カーフを打つ。右カーフを返すホロウェイはアッパーから左も。ステップバックしたゲイジーは踏み込んでの右カーフでホロウェイのバランスを崩す。

 作り直し右カーフのホロウェイ。右に角度をつけて右ァッパーから、左を当てたホロウェイ! ゲイジーは右カーフを返す。ホロウェイは右ロー。ゲイジーは大きな左右で押し戻す。右ボディストレートを当てたホロウェイは、右から左。ゲイジーは右カーフ。ホロウェイはチェックする。ゲイジーの右ハイをブロックするホロウェイは飛び込んでの右アッパー!

 ゲイジーの右カーフに左から右を伸ばして当てる。踏み込みに滑ったゲイジーの立ち上がりにグローブタッチするホロウェイ。頭を下げて詰めるゲイジーに後ろ蹴りを鼻に当てて、ゲイジーを下がらせる。

 2R、初回の後ろ蹴りをもらい鼻血のゲイジー。詰めて右から左を上下に散らす。右に回りながら右ロー、ボディ打ちを巧みに当てる。「ホロウェイ」コールに「ゲイジー」コールが会場に響くなか、ワンツーのゲイジーに、ホロウェイの右手が目に入り中断も再開。

 オーソから左ミドルを突くゲイジーは右カーフも。ホロウェイは圧力をかけて右ボディストレートを突いて、右ハイをガード上に。右ボディストレートを返すゲイジーの右オーバーハンドをブロックするも前手が開いており再びアイポークに。中断後再開。

 ワンツーで詰めるゲイジーに右ボディストレートのホロウェイ。ゲイジーの右カーフにバランスを崩す。右ローから後ろ蹴りのホロウェイは、ゲイジーの詰めに右ストレートを当てる。

 3R、右ボディストレートのホロウェイ。互いに左ミドルを当てると、ゲイジーは右ミドル、押し込むジャブ。ホロウェイが右カーフを当てると左前手のフックを突くゲイジーだがガード上。

 ホロウェイは右ストレートから後ろ廻し蹴り、さらに右を当ててゲイジーのバランスを崩すとさらに右の後ろ蹴り! ゲイジーの腹を攻める。左ハイのゲイジーをブロックするホロウェイは右アッパー。右ボディストレート、ワンツーで前に。ゲイジーの左ミドルは間合いが足りない。ゲイジーが右ハイをガード上に当てたところでホーン。ホロウェイが多彩な打撃で攻勢に。

 4R、ともに蹴りを主軸とするなか、右を突くホロウェイ。そこにワンツーを合わせに行くゲイジー。左から右! ケージから離れるホロウェイがプレスをかけなおすと、ゲイジーの打ち終わりに右!左ボディから右オーバーハンドをヒットさせる。ゲイジーは左を伸ばして、さらに右オーバーハンドもかわしたホロウェイ。

 しかし徐々に距離が近くなるなかでホロウェイの右から左に右フックをかぶせたゲイジー! ダウンもすぐに立ち上がるホロウェイを詰めるも、ホロウェイも立て直し、左前手のフックもかすめるゲイジー。

 5R、右の前蹴りのホロウェイ。頭を下げたゲイジーの左右にボディ、アッパーのホロウェイは、さらにゲイジーの詰めに右の後ろ蹴りを腹にヒット! しかしここで追うゲイジー。右にサークリングのホロウェイは、ワンツースリーの右! 崩れたゲイジーにラッシュも打ち返すゲイジーに右後ろ蹴り! ボディにもらったゲイジーも押し戻し右カーフ。しかし出入りの速いホロウェイはワンツー。左ボディから右にステップして角度を変えて右ボディ。右を強振するゲイジーに右のテンカオも当て、ゲイジーの右ハイには跳びヒザも。

 ゲイジーの胴廻し回転蹴りをかわし、残り10秒の拍子木に「中央に来い」と打ち合いを望むホロウェイに、ゲイジーも右を振るが、それをかわしたホロウェイは左右のボディ打ちから右フック! ゲイジーが前のめりに倒れて、残り1秒で試合は決した。

 試合後、ホロウェイはBMFベルトのプレゼンテーターのマーク・コールマンとハグし、妻の肩にかけると、「失う物を怖れず、リスクしかない戦いを受けてくれたゲイジーに感謝したい。俺はどの階級でもグラジエーターだ。エルマタドール(※フェザー級王者のイリア・トプリア)でも(ライト級王者のイスラム・)マカチェフでも誰でもかかってこい。これがほんとうのBMFだ。もっと戦いたい。60万ドルの(W)ボーナスがほしい」と語った。

 なお、大会後、ホロウェイは「ファイト・オブ・ザ・ナイト」「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」の両賞に選ばれ、希望通りの60万ドル(約9千200万円)のボーナスを獲得している。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.332
2024年5月23日発売
特集「格闘サマーウォーズ」では堀口恭司vs.ペティス再戦、『超RIZIN.3』朝倉未来vs.平本蓮プレビューや、平良達郎、鶴屋怜、渡辺華奈、野杁正明、海人、クレベル、鈴木千裕の大一番に迫る!
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア