▼セミファイナル スペシャルワンマッチ DEEP☆KICK-58kg契約 3分3R
◯KING龍蔵(ROYAL KINGS)
判定3-0 ※30-29×2、29-28
×大樹(HAWK GYM)
昨年12月宮崎就斗(TARGET)に2RTKO勝ちし、かつて辛酸を舐めさせられた宿敵にリベンジを果たすとともにDEEP☆KICK-57.5㎏王者となったKING龍蔵。挑戦者決定トーナメントで麻太郎(NJKF健心塾)とFUJIMON?(京都亀岡キックボクシングジム)を撃破した実力はタイトルマッチで結実したといってもいいだろう。
対する大樹は2021年7月にDEEP☆KICK-60kg第8代王者に就くと、大前洸貴(INFINITY KICK BOXING GYM)と上野コウキ(直心会)を挑戦者に2度王座防衛に成功し長期政権を築きつつある石川県の雄。2022年7月には大阪で開催されたCKC2022 -57.5kgトーナメントでも優勝を飾るなど、その実力は関西のキックファンにも浸透している。
そんなDEEP☆KICKが誇る現役二大王者が契約体重で激突した。勝負が動いたのは1R終盤だった。龍蔵は右ミドルキックで大樹をロープまで大きく吹っ飛ばす。2Rになると、大樹のミドルに合わせてワンツーを打ったりするなどのカウンター殺法に活路を見出す。蹴り足を払ってスリップダウンを奪う場面もあった。
3Rになっても、龍蔵のカウンターは冴え渡るばかり。相手の前進に合わせ左ミドルを合わせたかと思えば、右ローをヒットさせ相手のスタミナを削りにかかる。大樹の懐に入ってのテンカオ(カウンターのヒザ蹴り)も効果的だった。大樹は左ストレートに活路を見出そうとするが、手数が少なかったせいだろうか、ポイントとして認められることはなかった。29-28、30-29(×2)のユナニマス・デシジョンで龍蔵の判定勝ちだ。
19歳とは思えぬ龍蔵のクレーバーな戦術にハメられた大輝はDEEP☆KICK5戦目にして初黒星となった。試合後、マイクを握った龍蔵は「いや、しんどっ」と本音を吐露する一方で、「結構前評判では俺の不利だったけど、いけるにきまってるじゃないか、このボケ」とシャウトした。続けて「次、6月のRISE大阪で梅井とやってもいいんで。以上」と京都出身で元RISEフェザー級王者・梅井泰成(Mouton)との対戦をアピールした。RISEとDEEP☆KICKの新旧王者対決はエディオンアリーナで実現するのか。