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レポート

【K-1】皇治が大岩龍矢に苦戦の末辛勝、林健太が逆転KO、山崎秀晃と大和哲也が下克上許さず、篠原悠人は倒し倒されの大激闘、近藤魁成が松岡力を豪快初回KO、KANAが真優を圧倒

2019/08/24 13:08

▼第3試合 スーパーファイト K-1ウェルター級 3分3R・延長1R
×松岡 力(K-1ジム五反田チームキングス)
KO 1R 2分18秒 ※右ストレート
〇近藤魁成(大成会館/K-1甲子園2017・2018 -65kg王者)


 松岡は空手からキックボクシングに転向し、新日本キックボクシング協会でプロデビュー。2017年に現在のK-1ジム五反田に移籍し、2018年1月からKRUSHに参戦した。K-1初出場となった昨年12月の大阪大会では野杁正明にKO負けを喫したが、今年4月のKRUSHで第3代K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王者・牧平圭太から勝利を収めて再起している。戦績は9勝(4KO)5敗2分。


 近藤は幼少期より空手を学び、難病を克服して2017年に高校1年生でK-1甲子園を制覇。2018年3月にプロデビューを飾り、2018年K-1甲子園を連覇。2勝(2KO)無敗1分の戦績で今年5月、木村“フィリップ”ミノルのK-1 KRUSH FIGHTウェルター級王座に挑戦し、KO負けで初黒星を付けられたが、ヒザ蹴りでダウンを先制してあわやの場面を作り出した。


 1R、ローでの探り合いからスタート。近藤の左ハイが2度、軽くヒットする。左ハイをまるでジャブのように使い、ジャブも加えてプレッシャーをかけていく近藤。飛び込んでの近藤のワンツーで松岡はダウン。近藤はもう一度、左ジャブでのけ反らせての右ストレート強打のワンツー。松岡はバッタリと前のめりに倒れ、近藤が戦慄のKO勝ちを飾った。


 近藤はマイクを持つと「やっとK-1大阪大会に出られて、KOできて嬉しいです。高校生の内に(現在高3)世界チャンピオンを狙っています。今の自分では厳しいので、強くなって高校生の内に世界チャンピオンを獲ります」と宣言した。

▼第2試合 スーパーファイト K-1スーパー・バンタム級 3分3R・延長1R
×椿原龍矢(月心会チーム侍/K-1甲子園2017 -55kg王者)
判定0-2 ※29-29、29-30、28-29
〇蒼士(昇龍會)


 椿原は空手を学び、2015年のK-1甲子園に高校1年生で出場して準優勝。2016年も準優勝に終わったが、ラストチャンスの3年生時に優勝を遂げた。K-1 JAPAN GROUPのプロ大会には2017年5月のKRUSHから参戦し、軍司泰斗と西京春馬を連破。2018年は第6代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメントに参戦するも準決勝で敗れた。戦績は7勝(2KO)2敗1分の20歳。


 蒼士は2017年8月にK-1 JAPAN GROUPのプロ大会に初参戦。KRUSH名古屋大会で後にK-1 KRUSH FIGHTバンタム級王者となる晃貴をKOした。その後も3戦して2勝1分と負けなしの18歳。戦績は7勝(3KO)1敗1分。


 1R、椿原はジャブと前蹴りで蒼士の出鼻を捉える。右ローを蹴っていく蒼士に、椿原はパンチから蹴り、蹴りからパンチ、パンチも一発では終わらせないなど攻撃をつないでいく。蒼士は巧みにヒザ蹴りを突き刺すが、椿原はパンチを的確にヒットさせていく。


 2R、蒼士は強い右ストレートから左を返し、椿原も打ち終わりに確実にパンチをヒットさせる。椿原が右ストレートをヒットさせていけば、蒼士は強い右ロー(ふくらはぎを狙うカーフキック)を蹴り返す。この右ローに椿原がバランスを崩す。パンチの打ち合いを展開する両者、椿原の右に蒼士はヒザで対抗。


 3R、ハイキックを交えてワンツーを打つ椿原に蒼士もパンチとヒザで対抗していく。蒼士の右カーフキックにバランスを崩して転倒する椿原。しかし、蒼士が打ってくるところに椿原の右がカウンターでヒット。左フックも蒼士を捉える。蒼士は左フック、ヒザ蹴り、そしてカーフキックで勢いよく前へ出る。


 激しく打ち合い、蹴り合った両者だったが、カーフキックでダメージを奪った蒼士が判定勝ち。下克上を達成した。

▼第1試合 スーパーファイト K-1女子-52kg契約 3分3R・延長1R
〇KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/第2代・第4代Krush女子フライ級王者)
判定3-0 ※30-28、30-27、30-27
×真優(月心会チーム侍)


 KANAはK-1&KRUSH女子部のエースとして活躍。2017年5月から今年3月まで外国人選手を相手に7連勝を飾っていたが、ヨセフィン・ノットソンとの再戦で敗れ、今回が再起戦。自ら第1試合出場を志願した。戦績は13勝(6KO)2敗。

 対する真優は大阪出身の19歳。プロ戦績は4勝1敗2分だが、アマチュアで豊富な試合経験があり、K-1甲子園のワンマッチでも勝利したことがある。空手仕込みの蹴り技を武器に、高校生時代の2016年8月には「J-GIRLSフライ級ニューヒロイントーナメント」で優勝を飾った。戦績は4勝1敗2分。


 KANAが日本人選手と対戦するのは、2016年7月のグレイシャア亜紀戦以来約3年ぶり。しかも、自分よりキャリアが浅い選手と戦うのは初めてとなる。

 1R、KANAが右ローで先制すると真優は接近してパンチを連打からのクリンチ。序盤は焦っていたような真優だが、中盤になると距離を取って前蹴りと左ミドルを蹴る。KANAは右ローから入ってパンチにつなぐ。KANAは左フックからの右ストレート、さらに左右ボディを連打。KANAのパワフルなパンチに真優は押される。


 2R、KANAの徹底したボディ攻撃に真優は苦しむが、パンチを打ち返してバックハンドブローも繰り出す。KANAの右ストレート強打が決まり、さらにボディから顔面へとパンチで崩していく。真優は蹴りを繰り出すが力が感じられない。KANAは右アッパーを交えてパンチのコンビネーション。真優も左フックを出すが、KANAのパワーに押されていく。

 3R、場内から沸き起こる地元の真優コール。真優は左ミドルと前蹴りを前へ出るKANAにヒットさせるが、左ボディからの左ミドル3連打でコーナーへ詰められめった打ちに。KANAの左ボディが強烈に決まり、パンチ&ローで追い込まれる真優だが、それでもパンチを打ち返して抵抗。KANAの右ハイキックにも倒れない真優だが、KANAのラッシュに棒立ち状態。


 最後まで耐えた真優だったが、判定は3-0で最大3ポイントを付けての圧勝でKANAが真優の下克上を跳ね返した。

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