▼第8試合 日本vs世界・5対5 K-1スーパー・ウェルター級 3分3R・延長1R
〇城戸康裕(谷山ジム/K-1 WORLD MAX2008日本トーナメント王者)
KO 2R 1分48秒 ※左ハイキック
×アントニオ・ゴメス(スペイン/MTK Marbella/WKU世界スーパー・ウェルター級王者、WAKO欧州スーパー・ウェルター級王者)
城戸は2003年9月プロデビューで、47勝(20KO)23敗1分の戦績を誇る36歳の大ベテラン。2017年11月にスーパー・ウェルター級からウェルター級に転向し、3連勝を飾って今年3月、K-1ウェルター級王者・久保優太に挑戦したが判定負けで王座獲得ならず。今回、再びスーパー・ウェルター級に階級を戻すことになった。
当初、城戸と対戦予定だったカルロ・ドンヤシュフィリの欠場により緊急参戦が決まったゴメス。今回がK-1初参戦のゴメスはスペインを中心に活躍し、WKU世界スーパー・ウェルター級のベルトを保持し、キックボクシングでは61戦50勝(29KO)9敗2分の戦績を誇る。キックと併行してボクシングでのキャリアも重ねているハードパンチャーで、初代K-1スーパー・ウェルター級王者のマラット・グレゴリアンといった強豪との対戦経験もある。
1Rはローの蹴り合い。城戸はサウスポーにスイッチしての左ミドルも放つ。城戸は遠い距離を保ちながら、ゴメスが入ってくるところにヒザ蹴りと左ミドルを合わせる。ゴメスは強い右ロー。
2R、城戸はサウスポーに構えて左ローで奥足を2度蹴り、今度は左ハイキックでダウンを奪う。城戸は左ローで追い打ちをかけてパンチを連打、再び下を見て左ローの軌道からの左ハイキックでダウンを奪う。ゴメスは一度立ち上がりかけるが自ら座り込み、城戸の鮮やかなKO勝ちとなった。
城戸はマイクを持つと「綺麗なハイキックを入れさせていただきました。70kgはやりやすいね。身体もラクだし動けるしパワーもあるし。僕、今年37歳ですからね、よくやっていますよね。還暦までやろうと思っています」と話すと、皇治と武尊のモノマネで場内を沸かせた。
▼第7試合 日本vs世界・5対5 K-1クルーザー級 3分3R・延長1R
〇愛鷹 亮(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangヘビー級王者)
KO 3R 57秒 ※右フック
×シナ・カリミアン(イラン/WSRフェアテックス・イラン/K-1 WORLD GPクルーザー級王者)
愛鷹は6月にホームリングのビッグバンでOD・KENを1Rわずか37秒、右フックでマットに沈めた。今回はK-1ジムSAGAMI-ONO KRESTに移籍しての2戦目となる。戦績は20勝(8KO)6敗。
2メートルの長身を持つカリミアンは2018年9月に行われた初代クルーザー級王座決定トーナメントで優勝し、初代王座に就くと、3月には加藤久輝の挑戦を退け初防衛に成功している。戦績は9勝(5KO)無敗。
1R、カリミアンがワンツーからのヒザ蹴りを繰り出すと愛鷹は左右フックで反撃。カリミアンも負けじと右フックをヒットさせる。カリミアンは顔面前蹴り、愛鷹は右フック。蹴りを多用する愛鷹はなかなか近づけず、フックが空を切る。
2R、カリミアンはジャブと前蹴りで突き放しながら中に入って来る愛鷹に左右のフック、右アッパーで迎え撃つ。愛鷹はロー、ボディから右フックにつなぐが、カリミアンはフックを当てさせない。そして右ロー、左顔面前蹴りと蹴っていく。
3Rも前蹴りで突き放してくるカリミアン。愛鷹は大きな右フックを放って近付くが、カリミアンはクリンチして追撃を許さない。愛鷹はカリミアンのジャブを顔で受けながらも前へ出て、左のフェイントから右のスイングフック。この一発がコーナーを背にしたカリミアンへ見事に決まり、一発KO勝ち。
カリミアンは完全に失神。愛鷹は男泣きし、場内には“亮コール”が沸き起こる。目が覚めたカリミアンは状況が把握できないのかリング上に残ったまままだ戦うとアピール。愛鷹はマイクを持つと「カリミアン選手、たいして名前も売れてない俺の挑戦を受けてくれてありがとうございます。警察官を辞めて格闘家になって、周りには絶対無理だって言われてきたのですが、俺はあきらめないでやってきました。俺の目標は世界一なので、次タイトルマッチやらせてください。まだまだ強くなります」と、タイトルマッチでのリマッチをアピールした。
▼第6試合 スーパーファイト K-1スーパー・ライト級 3分3R・延長1R
〇山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第4代Krushスーパー・ライト級王者、第3代Krushライト級王者)
判定3-0 ※30-28、30-27、30-27
×平山 迅(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
K-1 KRUSH FIGHTでライト級とスーパー・ライト級の2階級を制覇した山崎。左膝の負傷で長期欠場を余儀なくされたが2018年6月に1年2カ月ぶりの復活。昨年12月の大阪大会にも出場し、安保瑠輝也と大激闘を展開。その試合は2018年の年間ベストバウトにも選ばれた。今回は約8カ月ぶりの試合となる。戦績は28勝(14KO)8敗1分。
平山は破壊力のあるパンチを武器にウェルター級で活躍。今年4月からはスーパー・ライト級に転向し、そのK-1 KRUSH FIGHTでは竹内悠希を2Rでマットに沈めている。4月の試合前に大阪から上京し、シルバーウルフ所属となった。今回が移籍2戦目となる。戦績は16勝(9KO)14敗3分。
1R、山崎は左ミドルから右後ろ蹴りの連続蹴り、右ミドルからの右ストレートも繰り出す。山崎が強烈な右ストレートを突き刺すと一気にラッシュ。平山も打ち合いに応じてパンチが交錯する。山崎はこの打ち合いで左目上から流血。
ドクターチェック後に試合再開。山崎が矢のような右ストレートを突き刺し、左フックにつなげてくる。山崎がスピードのある左右連打でラッシュをかけると平山も右ハイで対抗。山崎の猛攻を平山がしのいだ。
2R、平山は山崎の前足へイン&アウトのロー、山崎は左の掛け蹴りで場内をどよめかせる。平山が徐々にプレッシャーをかけてくると山崎はジャブを多用。残り10秒で山崎の鋭い後ろ蹴りが突き刺さり、動きの止まった平山に山崎がパンチをまとめた。
3Rもジャブを突きながら山崎は掛け蹴り、右ストレートを放つ。平山が打ちに来たところで山崎が右アッパーを突き上げた。ローを蹴る平山だが、山崎の多彩な蹴り技とジャブの前に後手に回る。山崎が強烈な右をヒットさせていき、右ミドルと右のヒザ蹴り。平山は打ち合いにいくが、山崎がスピードのある左右フックを回転させて手数で圧倒した。