▼第10試合 日本vs世界・5対5 K-1ウェルター級 3分3R・延長1R
〇野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/第2代K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者)
KO 2R 2分35秒 ※左右ボディブロー
×サミ・ラミリ(スイス/Mejiro Gym Amsterdam)
野杁は昨年からウェルター級に階級を上げ、所属もK-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTに変えて心機一転、3月大会ではvs日本人無敗を誇るK-1 KRUSH FIGHTスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーと対戦したが、判定2-0で惜敗。戦績は38勝(18KO)10敗。
再起戦の相手にはムエタイ戦士シンスリヤーが選ばれたが、契約違反のためラミリに変更となった。ラミリはスイス・ジュネーブ出身で、スイス国内でタイトルを獲得。現在はK-1ヘビー級王者ロエル・マナートも所属するオランダの名門Mejiro Gym Amsterdam(メジロジム・アムステルダム)でトレーニングを積む。パンチ主体でプレッシャーをかけるアグレッシブなファイトスタイルで、27勝(4KO)4敗1分と8割以上の高い勝率を誇っている。
1R、ラミリは構えをスイッチしながらロー&ミドル、野杁はガードを高く上げながらじりじりと前へ出て右ローを蹴る。ラミリは連打を放つが野杁は下がらない。野杁はロープへ詰めての左フックの顔面・ボディ連打でダウンを奪う。さらにロープへ詰めると左ボディと左フックの連打でダウンを追加。残り時間はわずかで初回KOは逃した。
2Rも野杁はガードを固めて前へ出て、ラミリにロープを背負わせてボディを打っていく。左インローも蹴っていき、ラミリがサウスポーになると右ミドルを命中させる。ラミリのパンチにはカウンターの左のヒザ蹴りをグサリと突き刺してダウンを奪い、コーナーへ詰めると左から右のボディブローでとどめを刺した。
野杁はマイクを持つと「12月の大阪大会みたいに1Rで仕留め切れるかなと思ったんですが、仕留められなかったのでそこは反省点です。前の3試合が全てKOでプレッシャーはあったけれど仕留められてよかったです。前半判定ばかりで面白くないと思われたかもしれませんが、後半は4連続KOでこの後も最初から最後まで目を離さず見てください。必ずピケオーへのリベンジとウェルター級のベルトを巻きます」とアピールした。
▼第9試合 日本vs世界・5対5 -68kg契約 3分3R・延長1R
〇木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス/K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王者)
KO 1R 2分17秒 ※3ノックダウン
×大泉 翔(昇龍會/2014年プロボクシング西日本新人王)
木村は新生K-1旗揚げ時から主力選手として活躍し、2015年1月に当時K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者として無敵の存在だったゲーオ・ウィラサクレックからダウンを奪って勝利した。2018年3月から8月まで3連続KO勝利を飾り、8月の試合では塚越仁志を初回KOで破り、K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王座を奪取。同年11月のK-1 KRUSH FIGHTスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーとの王者対決にはKOで敗れるも、その後2019年3月から6月まで再び3連続KO勝利中だ。戦績は29勝(22KO)9敗1分。
大泉はチョコボーイ大泉のリングネームで、ボクサー時代は5勝(2KO)3敗2分の戦績。計量ではTバックを着用し、派手なパフォーマンスを売りにしていたが、スタイルはアウトボクサー。キックボクシングに転向し、4月のK-1 KRUSHでデビュー。山際和希からパンチでダウンを奪ったものの、最後はハイキックでマットに沈んだ。今回がキック2戦目。
1R、木村はいきなり右ローを蹴る。サウスポーの大泉はワンツーを放っていき、木村は左フックを振るっていく。木村がガードの上からの右フックでダメージを与え、続く連打でダウンを奪う。打ち合いとなり、右フックで2度目のダウンを追加。大泉は左右フックを放つが、最後は木村の左フックでマットに沈んだ。
宣言通りにパンチで元ボクサーの大泉をマットに沈めた木村に、元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志がトロフィーを渡す。木村はマイクを持つと「熱い声援が伝わってファイターとして超幸せでした。こんないいKOできていい試合ができたので、これからストーリーが続くので、まずK-1のチャンピオンになります。ピケオーにリベンジしたり、K-1のベルト獲ったり、ストーリーが続くので楽しみにしておいてください」と、王座獲りとピケオーへのリベンジを宣言した。