▼第3試合 Heavyweight Grand Prix1回戦第2試合 3分3R
×タリク・"クッキー"・オサロ(ナイジェリア/元GLORY世界ヘビー級暫定王者)=124.7kg
判定0-5 29-28×2、30-28、30-27×2
〇バフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン/GLORY世界ヘビー級7位)=99.3kg
※ラジャブザデが準決勝へ進出。
オサロはGLORYデビューイヤーにKOに次ぐKOという驚異的なパフォーマンスを6度披露し、新たなプロモーション・スターとなった。ヘビー級4人トーナメントでは、準決勝でムラト・アイグンをKO。2023年6月の『GLORY COLLISION 5』のメインイベントではアントニオ・プラジバットを破壊的なKOで破り、暫定ヘビー級王座を獲得している。11月にヴァーホーベンとの王座統一戦に臨んだが、判定で敗れた。身体ごと打ち込むアッパーが主武器。戦績は25勝(13KO)3敗1分。
ラジャブザデは4年ぶりのGLORY復帰戦となった2023年5月、ルイス・タバレスを1Rで右ハイキックKOし、存在感を示した。8月のグランプリ予選トーナメントではモハメド・アミンにTKO勝ち、ユルジェンダルに判定勝ちで優勝。戦績は65勝(58KO)1敗。
1R、最軽量のラジャブザデはスピードを活かしていきなりの右ハイキック。オサロはジャブを突き、左ミドルを蹴る。飛びヒザを放つラジャブザデは、右カーフも狙い撃ち。オサロの左右フックをブロックするが、身体が左右に揺れる。ラジャブザデの左右フックにオサロが右ストレートを返す。手数でラジャブザデが上回った。
2R、オサロが右ストレートで入って来るところへ左右フックを回転させるラジャブザデ。左フックで2度ヒットを奪う。ミドルの蹴り合いからまたもラジャブザデが左右フックを回転させてオサロを下がらせる。オサロの右ストレートに右アッパーを合わせるラジャブザデ。さらに右フックをヒットさせてオサロを下がらせると顔面へ前蹴りを叩き込んだ。
3R、ラジャブザデの右フックを受けて転倒するオサロ。気合いの声を発しながらワンツーを放つが、ラジャブザデを捉えることが出来ない。オサロの左右フックはラジャブザデがダッキングでかわす。右カーフ、ジャブでオサロを下がらせるラジャブザデ。オサロのパンチは頭を振ってかわし、無理に打ち合わずクリンチに持ち込む。右ストレートからの左フックを決めたラジャブザデは、オサロの左右フックの返しをしっかりダッキングでかわし、パーフェクトな試合運びで試合を終えた。
まさに小よく大を制す(とはいえラジャブザデも100kg近い)戦いぶりで元暫定王者を破り、ラジャブザデが1回戦を突破。リグターズの待つ準決勝へ駒を進めた。
勝利者インタビューを受けたラジャブザデは「とても嬉しい。予定通りだ。俺が優勝する、俺がチャンピオンだ!」と高らかに宣言した。