キックボクシング
レポート

【GLORY】ヘビー級8人制ワンナイトトーナメントは“キング・オブ・キックボクシング”リコ・ヴァーホーベンが決勝TKO勝ちで優勝、カバベがライトヘビー級王座を統一、ベスタティがまたも完封勝利でV5達成

2024/03/10 02:03

▼第4試合 Heavyweight Grand Prix1回戦第3試合 3分3R
〇ナビル・ハチャブ(モロッコ/GLORY世界ヘビー級8位)=157.1kg
判定5-0 ※29-28、30-27×4
×ベンジャミン・アデグブイ(ルーマニア/GLORY世界ヘビー級9位)=119.3kg
※ハチャブが準決勝へ進出。


 トーナメント最重量のハチャブは“ザ・タンク”の異名を持ち、134kgの巨漢ながらよく動く。2023年2月のGLORY初参戦ではウク・ユルジェンダルに勝利も、2023年3月の2戦目ではソフィアン・ラドウーニに敗れた。6月にウラジミール・トクタシノフを判定で破り、12月の予選でニコラ・フィリポビッチに判定勝ちで出場権を手にした。バダ・ハリとは同門。27勝(4KO)4敗1分。


 アデグブイは空手、ボクシングを経験して2011年3月にプロデビュー。2012年にはK-1 GLOBALと契約し、10月に東京で開催された『K-1 WORLD GP FINAL16』に出場して勝利している。『SUPERKOMBAT』を経て2014年6月からGLORYに参戦し、リコ・ヴァーホーベンのヘビー級王座に2度挑戦するがいずれも敗れている。2020年12月にはバダ・ハリにKO勝ち。2022年8月はジャマル・ベン・サディクにKO負け。2023年5月にはGP出場を懸けてソフィアン・ラドウーニと対戦したが、判定負けを喫した。戦績は35勝(20KO)7敗。


 1R、巨体を躍らせて前に出て行くハチャブが右ストレート。アデグブイはテンカオを突き刺し、下がりながらも右ストレートを当てる。右へ回り込むアデグブイだがハチャブはその足についていき、コーナーへ詰めての連打。ジャブで距離をとろうとするアデグブイは右ミドル、前蹴りから右ストレート。それでもハチャブは距離を詰めての左右フック、ワンツーでアデグブイを下がらせる。場内からはハチャブコールが沸き起こる。


 2R、アデグブイのジャブ、ワンツー、前蹴りをモノともせずブロックを固めて前へ出て行き、ワンツー、右フックを浴びせるハチャブ。アデグブイはヒザをアゴまで突き上げるがハチャブはギリギリのところでかわす。


 3R、右へ回り込もうとするアデグブイだがハチャブはすぐにコーナーへ追い詰め、ワンツーを繰り出す。ハチャブの突進にスタミナを奪われたか、覇気がないアデグブイはハチャブの右カーフで転倒。ハチャブは右アッパーを突き上げ、左右フックを打つ。ハチャブがこのラウンドで多用するクリンチからの押し込みに、アデグブイは体力を削られているようだ。左右フックを打ち、身体を預けるように押し込むハチャブ。


 試合終了と共に大歓声が沸き起こり、ハチャブはその歓声に応える。判定はその通り、ハチャブの完勝となった。

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