(C)ONE Championship
2024年3月1日(金)、カタールのルサイル・スポーツアリーナで開催される『ONE 166: Qatar』(U-NEXT配信)に向けて27日、同地にて会見が行われた。
ONE初開催のカタール大会は、3つの世界王座戦=再戦で幕を開ける。
▼ONE世界ミドル級選手権試合 5分5R
ライニアー・デ・リダー(オランダ)現ミドル級王者
アナトリー・マリキン(ロシア)挑戦者 ※現ヘビー&ライトヘビー級王者
メインイベントでは「ONE世界ミドル級(※93kg)王座戦」(5分5R)として、王者ライニアー・デ・リダー(オランダ)に、現ヘビー&ライトヘビー級二冠王者のアナトリー・マリキン(ロシア)が挑戦する。
両者は2022年12月の『ONE FIGHT NIGHT 5』「ライトヘビー級王座戦」で対戦し、マリキンがデ・リダーを右フックでKOしてライトヘビー級のベルトを奪取している。
ミドル級王者デ・リダーはブラジリアン柔術黒帯のグラップリング能力を武器に、プロデビューから16戦全勝。アウンラ・ンサンと2度対戦し、2020年10月のミドル級王座戦で一本勝ち、2021年4月のライトヘビー級王座戦で判定勝利を収め、2本のベルトを手にしている。ミドル級王座は2度の防衛に成功し、2022年2月にONE世界ウェルター級王者キャムラン・アバゾフ、7月に元ミドル級王者のビタリー・ビグダシュを退けている。2022年12月の階級を越えたマリキン戦がMMA初黒星だった。
リマッチとなる今回の試合に向け、デ・リダーは自身のジム「コンバット・ブラザーズ」にオープンドア・ポリシーを導入し、オランダのブレダのジムに欧州の強豪MMAファイターが集う環境を作ってきたという。
会見では、「この試合のために1年間、毎日練習してきた。今回はもう少し謙虚になろうと思っている」と、前戦の反省を活かしてミドル級王座戦を戦うとした。
対するマリキンはMMA13戦全勝で、判定勝ちが一度も無い(9KO・4一本)フィニッシャー。2022年2月のONEヘビー級暫定王座決定戦でキリル・グリシェンコを2R KOで下し、暫定王者に。2022年12月にデ・リダーを初回 TKOでライトヘビー級王座も獲得。2023年6月にヘビー級正規王者のアルジャン・ブラーとの統一戦で3R、ブラーを打撃で圧倒し、がぶりから引き倒してパウンドアウト。ヘビー級統一王座獲得で二階級を制覇している。
今回のミドル級でのデ・リダーとの再戦に向け、プーケットのタイガームエタイで「プロキャリア史上、一番ハード」な事前特訓をしてきたという。その強化は打撃ではなく「組み技」。
公式インタビューに「今回はレスリングに集中した。デ・リダーがレスリングを仕掛けてくるのは間違いない。フリースタイル・レスリングに力を入れてきたから、自分をテイクダウンするのはそう簡単じゃない。それに、柔術にも取り組んだ。そして有酸素トレーニングとして水泳を新たに採り入れた」ことを明かしている。
その結果、カーディオも高まり、打撃にもいい影響が出てている。
「シャドーボクシングやサンドバッグを使った練習では、自分が恐ろしいと思うくらい。スピードもパワーもあり、自分はタフだと感じているし、やる気も高まっている」
会見では、「金曜日の準備はできている。3本目のベルトを獲りに行く。前と同じように彼をノックアウトする。この機会に感謝している。金曜日にここに来て、自分の力をみんなに見せることができるなんて、言葉では言い表せないくらい興奮している。3本のベルトだ。この右手を見てくれ。この右で、彼は金曜日に眠りについてしまうだろう」と、右の強打で三階級制覇を成し遂げると予告した。