撮影/安村発
シュートボクシング協会「SHOOT BOXING 2024 act.1」
2024年2月10日(土)東京・後楽園ホール
※U-NEXTにて配信
▼第8試合 70.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R ※ヒジあり
×海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級王者)
延長R 判定0-2 ※9-10×2、10-10
○ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ/元ONEムエタイ世界フェザー級王者)
※本戦の判定は29-29×2、29-30。
SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破った。12月にはGLORY世界ライト級1位ストーヤン・コプリヴレンスキーに判定2-1で勝利。
2023年3月にはイ・ソンヒョンに判定勝ちでRISEミドル級王座を奪取し、6月にサモ・ペティとの再戦を制してSB世界スーパーウェルター級王座を獲得と驚異の18連勝をマークしたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。11月の再起戦ではマサロ・グランダーを、12月にはRISEでジェームズ・コンデも初回KOに仕留めた。戦績は54勝(24KO)7敗1無効試合。
ペットモラコットはタイのビッグマッチ常連の超一流選手として活躍し、ルンピニースタジアムではミニフライ級王座とスーパーフェザー級王座に就いた。2015年4月には初来日し、梅野源治の挑戦を退けている。2020年2月、初代ONEフェザー級ムエタイ世界王座を獲得。同王座は3度の防衛に成功した。その後はONEを離れ、『ラジャダムナン・ワールド・シリーズ』に参戦。イラン、モロッコ、トルコなどの選手と対戦して5連勝を飾ったが、前戦となる2023年9月のタナンチャイ・シッソンピーノン戦ではスプリット判定で惜敗している。
1R、サウスポーから左ミドルを蹴るペットモラコット、その音に場内からどよめきが起きる。海人は左カーフを蹴り、ジャブを突いていく。組むと簡単に海人をコカすペットモラコット。互いにジャブを突くため拳が合わさる。ペットモラコットが左ミドルを蹴ると海人はすかさず左ボディ。ペットモラコットの左ミドルには右ミドルを鋭く返す。左ミドルで海人の右腕を蹴っていくペットモラコットに、海人も右ミドル、右ローを返す。
2R、ジャブから右ローを蹴る海人にペットモラコットは左ヒジを見せて左ミドル。組むとヒジとヒザを繰り出すが海人は防ぐ。左ミドルを蹴って組んでくるペットモラコットに海人は左フック。左ミドルからの左ヒジを狙うペットモラコットは、完全に組み狙いで海人を削っていく作戦か。左ミドルを蹴られては組み付かれる海人は攻撃が当たらない。どんどん組んでいくペットモラコット。
3R、海人は下がりながら右ミドルの連打、ワンツーを打ってペットモラコットに組ませまいとするが、ペットモラコットは射程距離の長い左ミドルから組み付いてヒザを蹴る。海人は首相撲から首投げにいこうとするがこれはペットモラコットが防ぐ。ペットモラコットの左ミドルに右の三日月で応戦する海人へペットモラコットが右ヒジ。左ミドルを蹴られ、組まれる海人。
本戦の判定はドロー。延長戦へ突入する前、タイ陣営は全員総がかりでペットモラコットに檄を飛ばす。始まるとすぐに組み付いてヒザを蹴り、海人を崩すペットモラコット。海人は組まれる前に右ミドル、左ボディを打つ。左ミドルをキャッチした海人が右フックから左ボディ。それでもしつこく組んでくるペットモラコット。
ヒジを打つペットモラコットに海人は右フック。前蹴りから縦ヒジを繰り出す海人にペットモラコットは左ミドルを蹴るが、かなりの消耗が見える。組まれる前にパンチを一発当て、組まれてもヒザを蹴り返す海人。右ミドルにペットモラコットは強い左ミドル、海人はジャンプしてのヒジ打ちで印象を良くしたが、判定2-0でペットモラコットが勝利をつかんだ。