▼セミファイナル(第9試合)Krushライト級 3分3R延長1R
×大沢文也(ザウルスプロモーション/第7代Krushライト級王者)
延長R 判定1-2 ※10-9、9-10×2
○大谷翔司(スクランブル渋谷/元JAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王者)
※本戦の判定は29-30、30-29、30-30。
KrushとKNOCK OUTが激突。大沢は小学生の時から始めたボクシングで優れたテクニックを持つベテラン選手。2018年9月にはKrushライト級王座に挑戦してタイトル奪取ならずも、同年12月の「K-1ライト級世界最強決定トーナメント」では準優勝を果たした。2022年4月に瓦田脩二を破り、第7代王座に就くと8月のK-1ではデンサヤームに判定勝ち。2023年6月の初防衛戦では1月に無効試合となった里見柚己との再戦に敗れ、王座を失ったが、7月のK-1で東本央貴からダウンを奪って勝利。戦績は30勝(3KO)20敗3分1無効試合。
大谷は陸上自衛隊徒手格闘部隊出身。2016年にデビューし、2020年8月にJAPAN KICKBOXING INNOVATIONライト級王座に就いた。12月にはKNOCK OUT-BLACKライト級王者バズーカ巧樹に勝利も、2021年5月のタイトルマッチでの再戦では判定負け。2022年4月には『RIZIN TRIGGER 3rd』で初回KO勝ちも、7月には梅野源治に3RでTKO負け。12月には庄司啓馬にKO勝ちで再起を果たすと2023年4月に力斗にKO勝ち。6月はKrushに乗り込んで児玉兼慎から判定勝ちしたが、9月のKNOCK OUT-BLACKライト級王座決定戦で久井大夢に敗れた。戦績は18勝(10KO)9敗3分。
9月のKNOCK OUTでは第6代Krushフェザー級王者・玖村修平が乗り込むも、栗秋祥梧に初回KO負けを喫している。前述の通り大谷もKrushで勝利をあげており、大沢は一矢報いることが出来るか。
1R、大谷は右のパンチと左の蹴りという組み合わせ。大沢は手数こそ少ないものの、しっかり大谷の動きを見てジャブ、左右フックを当てに行く。左を空振りするとすぐに右フックをフォローする大沢。
2R、大谷は一発ヒットすると一気にパンチをまとめて左右フックでラッシュを仕掛ける。大きなフックとアッパーで劣勢になった大沢だが、左ローを奥足に蹴ると狙いすました右フックをヒットさせる。左ボディも。大谷の手数か、大沢の強いヒットか。
3R、カモンゼスチャーで誘いながら奥足を左ローで蹴る大沢。前に出る大谷だが大沢にミドルとローを蹴られる。大谷はそれでも前に出てパンチを当てに行く。前半は大谷がパンチで攻める場面、後半は大沢の蹴りが目立った。
判定は三者三様のドローで延長戦へ。大沢は大谷の打ち終わりを狙って左ボディ、ハイキックをしっかり当てる。大谷も手数は出すが大沢はアームブロックし、ステップを使って距離をとる。前に出てパンチで攻める大谷だがなかなかクリーンヒットを奪えず、大沢が当てては離れるを繰り返す。
判定は2-1のスプリットで大谷が勝利。前に出てパンチで攻める姿勢と手数が評価された形となった。大沢は両手を広げ「俺、負けてた?」と不満をぶちまけていた。
大谷はマイクを持つと「ギリギリの試合だったので大きいことは言えなですが、僕はこの団体にベルトを獲りに来ているので、王者は里見選手ですが、9月のK-1で里見選手に勝った伊藤健人選手、挑戦者の第一候補に挙がっていると思いますが、前王者に勝ってそこと対戦できる権利があると思っています。元々同じスクランブル渋谷の選手ですが、ファイトスタイルはリスペクトしているので僕とやったら盛り上がると思います。ぜひやりたいです」と、元同門(時期は被ってない)の伊藤との対戦をアピールした。