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【修斗】新井丈が山内渉をTKOで同時二階級制覇! 2年振り復帰戦の宇野薫をオーディンがヒザでKO、リーグ戦・藤野恵実vs.杉本恵はドロー、竹原魁晟が浜松KOで優勝、川北晏生がライダーHIROを極める、エフェヴィガ雄志が初回KO勝ち

2023/11/19 17:11
【修斗】新井丈が山内渉をTKOで同時二階級制覇! 2年振り復帰戦の宇野薫をオーディンがヒザでKO、リーグ戦・藤野恵実vs.杉本恵はドロー、竹原魁晟が浜松KOで優勝、川北晏生がライダーHIROを極める、エフェヴィガ雄志が初回KO勝ち

(C)ゴング格闘技

 2023年11月19日(日)東京・後楽園ホールにて、『プロ修斗公式戦 2023 Vol.7』(ABEMA配信)が開催された。

 メインはこれまで無敗でチャンピオンシップを掴み取った世界フライ級1位・山内渉(FIGHT FARM)と修斗史上初となる同時二階級制覇に挑むストロー級世界王者& 世界フライ級暫定1位の新井 丈(和術慧舟會HEARTS)による世界王座決定戦。試合は、左右の蹴りを軸に戦う山内に新井は苦戦もパンチで応戦。3Rに山内をとらえ、逆転のTKO勝ちでフライ級王座も戴冠。ストロー級と同時に二階級制覇を達成した。

 セミでは約2年振りの復帰戦を迎える“レジェンド”宇野薫(UNO DOJO)が登場。世界フェザー級3位のオーディン(格闘DREAMERS)と対戦し、オーディンが初回バックフィストからのヒザ蹴りで衝撃のKO勝ちを決めた。

 なお、12月2日(土)の『プロ修斗公式戦 MOBSTYLES presents FIGHT&MOSH』豊洲PIT大会にて、内藤頌貴vs.石井逸人が決定。さらに、マモルの引退試合・エキシビションマッチとして、漆谷康宏と清水清隆と「X」が3人がけで相対することが発表された。

▼メインイベント 第10試合 世界フライ級チャンピオン決定戦 5分5R
×山内 渉(同級世界1位・FIGHT FARM)
[3R 2分55秒 TKO]

〇新井 丈(同級世界暫定1位・和術慧舟會HEARTS)※世界ストロー級王者
※新井がフライ級王者に。二階級同時制覇

 修斗史上初となる二階級同時制覇に期待がかかる“NEVER GIVE UP”新井丈(世界ストロー級王者・和術慧舟會HEARTS)と、デビュー以来負けなしで世界フライ級1位にまで上り詰めた山内渉(FIGHTFARM)。

 7月の後楽園大会でフライ級世界1位の山内が3位のヤックル真吾を右ストレートからの左フックで70秒KOすると「“実質フライ級1位”の新井丈選手、僕とベルトを賭けてやりましょう」と対戦をアピール。「世界フライ級チャンピオン決定戦」で激突。

 新井も安芸柊斗を、上下に巧みに散らした打撃で1R KOし、ストロー級王座を初防衛すると、「山内君、フライ級タイトル、平良(達郎)君が返して空いてると思うんで、ストロー級チャンピオンとタイトル賭けて俺とやろうよ。修斗30年の歴史で二階級同時制覇した人いないんで、修斗史上初、歴史に名を刻む新井丈の姿、見に来てください」と、山内の呼びかけに応じていた。

 修斗の複数階級同時王者禁止のルールを変更させた新井は、ともにMMAストライカーである山内とどんな試合を見せるか。

  1R、間合いを詰める新井に、長い距離の蹴りを有効に使う山内はオーソから左の蹴りを当て右ミドルも。さらに右クロス。新井は右カーフを当てる。

 上下に散らした攻撃は山内。体格差を活かして、圧力をかける。しかし新井は右から左フックを山内に当てて効かせると、山内はガードから立ち上がり。ダブルレッグもスプロールする新井。詰め返した山内は左の蹴りを繰り出す。

 2R、右目を腫らせた山内だが、ジャブ&ロー。連打で新井をとらえ、身体が流れる。新井も左フックを返すが、山内は左ボディ、左の前蹴り、左ミドルの連打を新井の腹に効かせる!

 下がる新井に左右をまとめ、打ち返しもデフィェンス。左ジャブ、右ボディも突く。詰めてストレートを当てる山内のダブルレッグは差し上げ切った新井。組みでは取らせない腰の強さも見せる。

 3R、会場の観客を煽る新井。初回を取って、2Rは取り返され、顔を腫らせたものの5R戦に向け、気合は落ちていない。新井は右ボディストレートを伸ばす。

 山内も左ジャブと左の蹴りを当て、近い間合いでは左ボディと果敢に打ち合いに。場内から「丈」コールが湧くなか、「山内」コールも応戦。後楽園ホールが大歓声に包まれる。

 山内はダブルレッグへ。ここも差し上げて切った新井は右カーフ。山内は左ジャブ、左の蹴りをダブルで突くなど、これまで通り長い距離で勝負。



 山内は左足を上げて近づくが、そこに左右のフックをまとめた新井は右フックを打ち抜く! 左の蹴りを狙い片足を上げて前に出る山内に、新井は踏み込んでの右! もらった山内はダウン!

 ガードではなく、すぐに上体を立てようとするが、そこに右のパウンドを落とす新井。なおも山内が立ち上がろうとしたところに立ったまま右フックを打ち込むと、山内が後方に伸びてダウン! レフェリーが間に入った。

 逆転劇で2本のベルトを手にした新井は、ケージのなかで「ネバーギブアップ、この気持ちで格闘技を始めて、いまも一切ブレてないです。修斗の歴代初のチャンプ・チャンプです。当初、ルール上、認定されてなかったけど、掲げた目標を応援してくれたみんなありがとうございます。“お前なんかじゃ無理だよ”“修斗で認められない”と否定してくれたアンチの皆さんもありがとうございます。俺は全部ポジティブに変えられるといい結果に繋がると思います。ネバーギブアップ! 以上」と語った。

 山内はセコンドの肩を借りて後楽園ホールを後に。ダメージが心配されたが、試合後は、新井の控え室に挨拶をしている。

[レフェリー]福田正人
[サブレフェリー]
出合 淳 1R 9-10/2R 10-9
柴田 旭 1R 9-10/2R 10-9
橋本 貴 1R 9-10/2R 10-9

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