▼セミファイナル 第9試合 フェザー級 5分3R
〇オーディン(同級世界3位・格闘DREAMERS)
[2R 0分56秒 TKO]
×宇野 薫(UNO DOJO)
復活に向け闘志を燃やし続けた宇野薫が聖地・後楽園ホールに帰ってくる。1996年のプロデビューから常にジャパニーズMMAの最前線で戦い続ける宇野が48歳で、11.19後楽園ホール大会に電撃参戦。
2021年11月に行われた前戦『VTJ2021』での原口央(BRAVE)との試合で判定負けし、試合後の練習中に負傷。約2年のブランクを作るこ
そんな宇野薫の復帰戦の対戦相手となるのがEXFIGHTやPOUND STORMなどでキャリアを積んだオーディン(格闘DREAMERS)だ。
東海大学柔道部出身で15年の柔道歴を持つオーディンは27歳。2022年4月のPOUND STORMで世界ライト級2位のマックス・ザ・ボディ(BRAVE)と対戦し、判定で敗れるもフルラウンドを戦い抜き、そのポテンシャルの高さを見せた。
2023年7月の修斗デビュー戦ではフェザー級で参戦。世界ランカーの結城大樹(マスタージャパン福岡)を相手に、得意の組みよりも打撃で応戦。気迫とフィジカルで接戦を制している。この一戦で一気に世界3位にランクインしたオーディンは、フェザー級で最も勢いのある選手と言っても過言ではないだろう。
そんなオーディンを宇野は敢えて復帰戦の相手に指名。どんな時も最も過酷な相手を選び、常に修斗の世界王座への返り咲きを目指す宇野には「チューンナップファイト」は必要ないのか。試合をやる限りは常に最前線で戦うファイターでなくてはならないという、宇野薫の闘いの美学がそこに見える。
しかし、オーディンには“喧嘩番長”高谷裕之と“サンダー”岡見勇信という宇野をよく知る二人が参謀を務めるだけに、一筋縄ではいかないことは容易に想像出来る。宇野が見事にリバイブするか? それともオーディンが時代を変えるか?
1R、サウスポー構えの宇野にオーソのオーディンは右ミドル。圧力をかけて金網を背負わせるオーディンに宇野は前蹴りも、オーディンは右ボディストレート、右ストレートを伸ばす。宇野はシングルレッグに入ろうとするが足を掴めず、引き込み気味に下になるが、オーディンは付き合わず。ブレークでスタンド再開。
オーディンの右ミドルを掴んだ宇野はシングルレッグで倒しにいくも、オーディンは崩れず。オーディンの左ジャブに宇野もワンツーの右を返し。組むと崩せない宇野はシッティングガードのままホーン。
2R、足を入れ替える宇野。オーディンの右かバッティングで出血し、ドクターチェック。再開。前に出る宇野は左の前蹴り。右ミドルを蹴るオーディンの蹴り足を掴んだ宇野に、オーディンはスピニングバックフィスト! 効かされた宇野の身体が泳ぐと、オーディンは宇野のタックルに踏み込んでの右ヒザ! 宇野が倒れ、パウンドにレフェリーが間に入った。
試合後オーディンは「大先輩の宇野さん、感謝しかないです。この試合を機に格闘技界にひと区切りをつけたいと思います。またどこかでオーディンの名前をみかけたらよろしくお願いします」の衝撃の格闘技休止を宣言した。