▼第7試合 フェザー級(66.0kg)5分3R
〇久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE)66.0kg
[判定2-1]
×木下カラテ(和術慧舟會HEARTS)65.85kg
久保はテコンドーからキックボクシングに転向し、高校2年生でプロデビュー。キックボクシングでNJKFフェザー級王座、WPMO世界スーパーフェザー級王座、K-1 WORLD MAX 2011 -63kg日本トーナメント優勝、ISKAオリエンタル世界ライトウェルター級王座、Krush -67kg王座、GLORYフェザー級SLAM世界トーナメント2013で優勝など多くのタイトルを獲得し、2014年にはK-1 WORLD GP初代ウェルター級王者となった。RIZINには2021年9月に電撃参戦、MMAデビュー戦を行ったが太田忍に判定負け。
2021年大晦日ではシバターと対戦して跳びつき腕十字に敗れたが、試合前に両者の間で申し合わせが行われていたことが判明。大きな騒動となり、久保は選手活動を自粛した。2022年11月、禊の復帰戦では奥田啓介をパウンドでTKOに破り、MMA初勝利をあげている。
対する木下はWKF極真空手世界大会で軽重量級準優勝の実績を持つ。MMAに転向後は修斗で2連勝から2連敗、2022年7月に児山佳宏に1RでTKO勝ちも、10月に竹原魁晟に1RでTKO負け。2023年5月にはDEEPに参戦し、「朝倉未来1年チャレンジ」の第1期生である畠山祐輔に右フックで初回KO勝ちした。MMA戦績は6勝6敗1分。
キックボクシングをバックボーンに持つ久保と、フルコンタクト空手をバックボーンに持つ木下のストライカー対決となる。テクニシャンの久保だがキックボクシング戦績50勝10敗1分のうち20勝はKO勝ちによるもので、左フック、左ハイキック、左ヒザ蹴りには一撃で相手を仕留める威力を持つ。対する木下は勝った試合が全てKO・TKOによるもので、空手家らしく右フックと左ハイキックは一撃必殺。
1R、サウスポー構えの木下はダブルレッグから右で差してコーナーに押し込み。突き放す久保は同じくサウスポー構え、木下の前手フックをかわす。互いに右ジャブを突き、木下は左フック。これもかわした久保だが、木下は右オーバーハンド。久保は右ジャブを返し、右ミドル。しかし久保は再びシングルレッグからボディロックテイクダウン! 下の久保はフックカードからフルガードに戻して蹴り上げで立ち上がる。左カーフを蹴る久保。右ハイはブロックする木下。しかし久保の右ストレートに腰が落ちる木下。久保がコーナーに詰めてゴング。
2R、右ボディから上下に散らす木下、互いに左フックで久保がコーナーに詰まる。テイクダウンがあるなか木下の右前手が当たる。さらにダブルレッグテイクダウン! フルガードの久保に膠着ブレーク。
スタンド再開。久保は左カーフを効かせるが、木下も右を返す。「MMAをやれ」という大沢ケンジ代表の声。しかし久保はワンツーの右を当てて、左ストレートも。木下は組んで凌ぐ。
3R、詰める久保は右ジャブもダブルレッグに入る木下。切る久保は離れ際にサッカーキック! 離れる木下も右ジャブ。得意の左ハイは空振り。左を突く木下はシングルレッグへ。
さらにボディロックから小手に巻く久保の脇を潜り、スタンドバック。後方に倒してテイクダウン!背中を着かせてパスガード。右ヒザを顔面へ! 左で脇差す木下に、フルガードに戻す久保。
ブレーク。スタンド再開。久保の左の蹴り終わりに、すぐに組む木下は首相撲からダブルレッグテイクダウン! 最後に上を取ってサイドを奪いゴングを聞いた。
判定は2-1で久保がトータルジャッジを勝利。テイクダウンを奪った木下だが、有効打撃で勝った久保が木下との接戦を制した。
試合後、久保は「これがほんとうにMMA。僕にとってMMAはすごい挑戦で茨の道なんですけど、K-1で当たり前のように強い姿じゃなくて、MMAでもがいている姿を見せたくて。MMAで何やってんだよと言われてますが、これから一人ひとり倒してフェザー級で。今日の3Rは貴重な経験でした。いまは何やってるんだ、と言われてますけど、絶対に見返してやるから。バカにしてきたやつらを。見返してやるからな!」と叫び、サラとともに花道を後にした。