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レポート

【GLORY】オサロがプラチバットに番狂わせKOでヘビー級暫定王者に、カバベが友人のアミンを非情にKOしてライトヘビー級暫定王者に、ウィッセが完ぺきな技術でオズカグライヤンを寄せ付けずミドル級王座V2、セメリアがウェルター級王座V2

2023/06/18 02:06

▼第6試合 GLORY世界ウェルター級タイトルマッチ 3分5R
〇エンディ・セメリア(キュラソー/オランダ/王者)
判定5-0 ※49-47、47-46×2、50-49×2
×ジェイ・オーバーメール(オランダ/挑戦者・同級1位)
※セメリアが2度目の防衛に成功。



 セメリアは2016年キング・オブ・ザ・リングトーナメントで優勝すると、2017年からはEnfusionに参戦。2017年にEnfusion -72.5kgトーナメントでジョーダン・ワトソン、ディオゴ・カラド、モハメド・カマル、そして決勝戦ではあのスーパーボン・バンチャメークに勝利して優勝した。GLORYには2022年9月に初参戦してシュコドラン・ヴェセリにKO勝ちし、11月の王座決定戦でアリム・ナビエフを判定3-2の大接戦の末に勝利して王座に就いた。4月にマーセル・グローエンハートを判定で破り、初防衛を果たしたばかりで早くも2度目の防衛戦。戦績は34勝(17KO)1敗で唯一の黒星は2019年2月にタイフン・オズカンに判定で喫したもの。

 オーバーメールは2017年10月に16人制のWFLウェルター級トーナメントで優勝すると、2019年2月にはWFLウェルター級王座を獲得。2021年11月にはエンディ・セメレールが保持するEnfusion世界ウェルター級王座に挑戦したが、判定で敗れた。2022年3月よりGLORY参戦を果たし、2023年3月にジェイミー・ベイツをTKOで破り4連勝(3KO)をマークして今回のタイトル挑戦となった。戦績は29勝(15KO)4敗。


 1R、ローの蹴り合いからオーバーメールが左右フックを当てて組んでのヒザを突き刺す。サウスポーにスイッチするオーバーメールが右カーフ。左右フックの応酬。セメリアもワンツーで攻め入るが、オーバーメールは左右フックで迎え撃ち右ローも蹴る。

 2R、セメリアが左右フックを放つと、左ヒザを返すオーバーメール。セメリアのパンチに対して蹴りで迎え撃つオーバーメールにセメリアは攻めにくそう。さらにヒザでカウンターをとる。セメリアも左右フックの連打、ワンツーとヒットを奪った。

 3R、蹴りから入っていくオーバーメールだが、セメリアは回転を早めてコンビネーションを当てていく。オーバーメールは手数を出してはいるが、ステップを使うセメリアを捉えきれず空振りが多い。逆にセメリアの返しの攻撃、かわしての攻撃が当たる。かなりテンポの早い攻防が続く。


 4Rも軽快なステップで前後左右に動くセメリア。オーバーメールの攻撃には必ず攻撃を返す。右ボディストレートを当てに行くセメリアにオーバーメールも左ボディを返す。ジャブと右ストレートでオーバーメールをコーナーへ詰めるセメリア。オーバーメールのハイキックをかわしてのローキックを入れたセメリアは“どうだ”と言わんばかりの見栄を切った。

 5R、左ミドルを蹴りながら前へ出るオーバーメールに回り込むセメリア。オーバーメールの右ローにはセメリアが左アッパーを返す。挑戦者らしく前へ出て攻撃を仕掛けるオーバーメールだが、セメリアが攻撃を合わせる、またはかわす。このラウンドはオーバーメールの攻撃が目立つも、セメリアはパンチをまとめて挽回。

 判定5-0で試合を支配したセメリアがタイトル防衛に成功した。「とてもアメイジングだった。チェスの試合ではないけれど、とてもハードだった」と、セメリアは心理戦が行われていたと振り返った。

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