▼第6試合 GLORY世界ウェルター級タイトルマッチ 3分5R
〇エンディ・セメリア(キュラソー/オランダ/王者)
判定5-0 ※49-47、47-46×2、50-49×2
×ジェイ・オーバーメール(オランダ/挑戦者・同級1位)
※セメリアが2度目の防衛に成功。
セメリアは2016年キング・オブ・ザ・リングトーナメントで優勝すると、2017年からはEnfusionに参戦。2017年にEnfusion -72.5kgトーナメントでジョーダン・ワトソン、ディオゴ・カラド、モハメド・カマル、そして決勝戦ではあのスーパーボン・バンチャメークに勝利して優勝した。GLORYには2022年9月に初参戦してシュコドラン・ヴェセリにKO勝ちし、11月の王座決定戦でアリム・ナビエフを判定3-2の大接戦の末に勝利して王座に就いた。4月にマーセル・グローエンハートを判定で破り、初防衛を果たしたばかりで早くも2度目の防衛戦。戦績は34勝(17KO)1敗で唯一の黒星は2019年2月にタイフン・オズカンに判定で喫したもの。
オーバーメールは2017年10月に16人制のWFLウェルター級トーナメントで優勝すると、2019年2月にはWFLウェルター級王座を獲得。2021年11月にはエンディ・セメレールが保持するEnfusion世界ウェルター級王座に挑戦したが、判定で敗れた。2022年3月よりGLORY参戦を果たし、2023年3月にジェイミー・ベイツをTKOで破り4連勝(3KO)をマークして今回のタイトル挑戦となった。戦績は29勝(15KO)4敗。
1R、ローの蹴り合いからオーバーメールが左右フックを当てて組んでのヒザを突き刺す。サウスポーにスイッチするオーバーメールが右カーフ。左右フックの応酬。セメリアもワンツーで攻め入るが、オーバーメールは左右フックで迎え撃ち右ローも蹴る。
2R、セメリアが左右フックを放つと、左ヒザを返すオーバーメール。セメリアのパンチに対して蹴りで迎え撃つオーバーメールにセメリアは攻めにくそう。さらにヒザでカウンターをとる。セメリアも左右フックの連打、ワンツーとヒットを奪った。
3R、蹴りから入っていくオーバーメールだが、セメリアは回転を早めてコンビネーションを当てていく。オーバーメールは手数を出してはいるが、ステップを使うセメリアを捉えきれず空振りが多い。逆にセメリアの返しの攻撃、かわしての攻撃が当たる。かなりテンポの早い攻防が続く。
4Rも軽快なステップで前後左右に動くセメリア。オーバーメールの攻撃には必ず攻撃を返す。右ボディストレートを当てに行くセメリアにオーバーメールも左ボディを返す。ジャブと右ストレートでオーバーメールをコーナーへ詰めるセメリア。オーバーメールのハイキックをかわしてのローキックを入れたセメリアは“どうだ”と言わんばかりの見栄を切った。
5R、左ミドルを蹴りながら前へ出るオーバーメールに回り込むセメリア。オーバーメールの右ローにはセメリアが左アッパーを返す。挑戦者らしく前へ出て攻撃を仕掛けるオーバーメールだが、セメリアが攻撃を合わせる、またはかわす。このラウンドはオーバーメールの攻撃が目立つも、セメリアはパンチをまとめて挽回。
判定5-0で試合を支配したセメリアがタイトル防衛に成功した。「とてもアメイジングだった。チェスの試合ではないけれど、とてもハードだった」と、セメリアは心理戦が行われていたと振り返った。