▼第8試合 GLORY世界ライトヘビー級暫定王座決定戦 3分5R
〇タリク・カバベ(モロッコ/同級2位)
KO 4R
×モハメド・アミン(モロッコ/オランダ/同級4位)
※カバベが暫定王座に就く。
ライトヘビー級王者ドネギ・アベナ(スリナム)が食中毒で体調不良のため欠場となり、挑戦者カバベは4位アミネと暫定ライトヘビー級王座決定戦を行うこととなった。両者は友人の関係にあるという。
カバベは2015年スーパーコンバット・ワールドグランプリ・ヘビー級トーナメント優勝の実績を持ち、2018年6月からは『ONE』に参戦。4連勝してONEキックボクシング・ライトヘビー級王座に挑戦したが、ローマン・クリクリアにTKOで敗れた。2021年1月からはGLORYに参戦し、ヘビー級でリコ・ヴァーホーベンやアントニオ・プラチバット、ライトヘビー級でマスロボイエフといった強豪たちに4連敗を喫したが、2023年3月にダニエル・トレドにTKO勝ち。今回の挑戦へと漕ぎつけた。戦績は48勝(27KO)10敗1分。
アミンはアベナ欠場の報を受け、すぐにInstagramにて代打出場を表明。それがメディアに取り上げられ、ファンからの後押しもあり、試合が中止されてから12時間後に代役として抜擢されることが決まったという。2023年4月にGLORYデビューを判定勝利で飾ったばかりのアミンはEnfusionでは2勝1敗。MMAファイターとしても活躍しており、2023年3月25日の『PFL』にも出場している(判定負け)。MMA戦績は5勝2敗。舞い込んだチャンスをつかむことが出来るか。
1R、サウスポーのカバベにアミンは左カーフを狙い撃ち。さらにヒザ蹴りを突き刺す。カバベの左ストレートを回り込んでかわすと逆に右ストレートを当てに行く。ワンツーからヒザのアミンにカバベは左ボディ。
2Rはカバベが前へ出て左右フックと左右ボディ。アミンは打ち終わりを狙って右フックを返す。左フックから右アッパー、そして左ローとコンビネーションを回転させ始めるカバベ。右ボディにはアミンが右フックを合わせる。カバベは右ボディを多用し、左右フックと右ローにつなげる。アミンはワンツーと右ロー。
3R、ボディ&ローで攻めるカバベにアミンは右ストレート&左フック。攻撃を的確に当てるアミンだが、カバベのボディが効いてきたか動きが鈍り始める。そこへカバベが左右フックからの右ロー、左右ボディ。カバベは本来のオーソドックスに戻ってボディを徹底的に攻め、アミンをコーナーへ詰める。アミンも左フックを返すが、ほぼカバベの一方的な展開に。ボディもローも効いている様子。
4R、前に出るカバベがアミンにロープを背負わせ、左右フック、左右ボディ、右ローとサンドバッグ状態にする。左ボディでダウン寸前となったアミンにボディ連打で畳みかけ、カバベがダウンを奪う。コーナーを出ないアミンへさらにボディで畳みかけ、左ボディでくの字になったアミンへダメ押しの右フックを叩き込んだカバベのKO勝ちとなった。