▼第7試合 GLORY世界ミドル級タイトルマッチ 3分5R
〇ドノバン・ウィッセ(スリナム/王者)
判定5-0 ※50-45×3
×セルカン・オズカグライヤン(トルコ/挑戦者・同級1位)
※ウィッセが2度目の防衛に成功。
ウィッセは2016年11月にプロデビューすると連戦連勝で2018年9月からGLORYに参戦。しかし、12月の2戦目でプロ初黒星を喫した(12戦目)。その後は再び連勝の波に乗り、2021年9月にユスリ・ベルガロイをTKOに破って王座を獲得。2022年8月には初防衛に成功した。2023年2月にはシーザー・アルメイダと防衛戦を行うはずだったが、アルメイダが体重超過のためノンタイトル戦に変更となり判定勝ち。戦績は18勝(10KO)1敗。
オズカグライヤンはK-1ヘビー級で活躍したグーカン・サキの従兄弟。45勝(36KO)7敗という戦績を持つサウスポー。GLORYには2021年10月から参戦し、3戦目でシーザー・アルメイダに敗れるも5戦して4勝(3KO)1敗。2023年2月にセルゲイ・ブラウンを左フックでKOし、タイトル挑戦をアピールしていた。
1R、ウィッセは左右ローを蹴っていき、右ストレートを顔面とボディに打ち分ける。オズカグライヤンは前に出てジャブ、左ストレートを打つが、前に出るところへウィッセがローやボディを合わせる。オズカグライヤンはパンチを警戒して両腕ブロックをしながら頭を下げるウィッセにヒザを高く突き上げていく。ウィッセは右ロー、左カーフ、そして右ボディストレートと完全にオズカグライヤンの出鼻を挫く。
2Rも左右ロー、右ボディストレートを当てに行くウィッセ。オズカグライヤンはジャブを出し、左ストレートや右フックを繰り出すが、左カーフでバランスを崩す。出鼻を挫かれ、前足を蹴られるオズカグライヤンは自慢の強打を出すことが出来ない。ウィッセの右前蹴りで下がるオズカグライヤンに、ウィッセはボディストレートと左カーフで追い打ちをかける。
3R、心配そうに観客席で立ち上がって見守るグーカン・サキ。オズカグライヤンの踏み込みを狙って左カーフを蹴るウィッセは、オズカグライヤンが止まるとすかさず右前蹴りと右ボディストレート。意表をつく右ハイも蹴る。オズカグライヤンは手が出なくなり、逆にウィッセは左右ロー、右前蹴りで確実にオズカグライヤンを削っていった。
4R、ウィッセはワンツーを顔面とボディへ、さらに左カーフと右ロー。攻撃を散らして確実に当てるウィッセにオズカグライヤンは手が出ない。右ボディストレートをもらって後退。強打を封じられて弱々しく下がるオズカグライヤンに、ウィッセのボディ攻めとロー&カーフが次々とヒットする。
5Rもウィッセの攻勢が続く。左カーフに大きく足を上げるオズカグライヤン。するとウィッセがパンチをまとめだし、左右フックやワンツーがヒットする。ワンツーを繰り出すオズカグライヤンだがもはや力はなく、ウィッセは左カーフを連打、さらにワンツー。勝利を確信したかのように笑みを浮かべるウィッセ。
完璧な技術と試合運びで、ジャッジ全員が50-45をつける完勝でウィッセが2度目の防衛に成功。「今日はベストなドノバンだったよ。自分のパフォーマンスに10プラスを付けたい。次はボアペアの挑戦を受けてもいいよ」と、ベストパフォーマンスを発揮できたと語った。