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インタビュー

【Bellator】鮮烈72秒KOで暫定王者となったパッチー・ミックス「このベルトとRIZINのベルトを賭けてダブルタイトルマッチを!」

2023/04/24 13:04
【Bellator】鮮烈72秒KOで暫定王者となったパッチー・ミックス「このベルトとRIZINのベルトを賭けてダブルタイトルマッチを!」

(C)Bellator

 2023年4月22日(日本時間23日)米国ハワイ州ホノルル・ニール・S・ブレイズデル・センターにて『Bellator 295: Stots vs. Mix』が開催され、メインイベントにて「Bellator暫定世界バンタム級選手権試合&バンタム級ワールドGP決勝」(5分5R)が行われた。

 ファイトマネーとは別に、優勝賞金100万ドル(約1億3千万円)がかけられた同決勝で、パッチー・ミックス(米国)が1R 1分12秒、同級暫定王者のラフェオン・ストッツ(米国)を左ヒザでKO。GP優勝と暫定王座のベルトを獲得したミックスは、RIZINバンタム級王者とのダブルタイトルマッチを希望した。

 戦慄の72秒KOはいかに生まれたのか。そして、ミックスのRIZIN参戦はあるのか。試合後に聞いた。

72秒、ウォークオフKOの真実

「また日本に行きたい。日本が好きだし日本で試合をするのも大好きだ。大晦日かな。(相手は)RIZINか、それともBellator(ファイター)か」

 GP優勝と暫定王座の2本のベルトを両肩にかけたミックスは、日本メディアに「3本目のベルト」獲得の意欲を語った。

 1年前のハワイ大会で開幕したバンタム級ワールドGP。かつてRIZINで元谷友貴にも一本勝ちした戦績も持つパッチー・ミックスはGP1回戦で、堀口恭司を判定で撃破し、12月にマゴメド・マゴメドフも2R ギロチンチョークに極めて決勝に進出した。

 もう1人の決勝進出者はラフェオン・ストッツ。同じくハワイ大会でフアン・アーチュレッタを3R、左ハイキックでKOし、12月の前戦でダニー・サバテーロをスプリット判定で下して決勝に進出した。

 試合は、ともにサウスポー構えから、ミックスが右ジャブで前に出ると、さらに右ジャブのフェイク。その動きに右に頭を傾けて、右ジャブで中に入ろうとしたストッツに、ミックスはカウンターの左ヒザのテンカオ! さらに左ストレートも突くと、ストッツは後方に大の字で失神ダウン! 72秒 KOにミックスはパウンドに行く素振りもなく、ケージに登って勝利のガッツポーズを見せた。

 試合後、GP優勝で100万ドル獲得&暫定王座についたミックスは、ケージの中で、「みんな俺がグラウンドで戦うしか脳がないと思ってたかもしれないけど、ヒザ蹴りの練習をしていたんだ。(6月16日のバンタム級正規王者セルジオ・ペティスvs.フェザー級王者パトリシオ・ピットブルのどちらと戦いたいか?)どちらでも問題ない。見てやるぜ」と、自信満々の表情で語っている。

 MMA18勝1敗。うち12の一本勝ちを誇り、「寝技師」と称されるミックスによる72秒、打撃でのKO勝ち。

 試合後の会見では、フィニッシュにつながったヒザ蹴りについて「あのヒザ蹴りはずっと練習していたんだ。ケージに向かう直前まで、いい感じでシミュレーションしていて、それが当たった。もともとあのヒザを開発したのは、サウスポーとしてオーソドックスなスタイルと対戦するためだった」と、もともとは喧嘩四つの相手にカウンターでヒザを突くためだったという。

 しかし、今回のストッツはサウスポー構え。なぜ、ミックスは見事に左ヒザをアゴに突き刺すことが出来たのか。

「あの打撃は1年半前のアイルランドで練習していたんだ。ジェームス・ギャラハー戦でも試している。彼は僕がただのグラップラーだと思っているようだが、とても甘い。僕はジムではドッグ(ファイター)だ。誰も僕を上回ることはできない。ノックアウトの数が少ないのは、サブミッションが多いからで、ストライカーじゃないと思わないでくれ。サブミッションは僕にとって勝つための一番簡単な方法なんだ」と、ミックスは関節技での一本勝ちが多いために、近年、急速に成長した打撃テクニックを見せる機会が無かったという。

「(中に入る)フェイントをかけると、彼が両手を下げてくるのは分かっていた」という通り、ストッツはミックス最大の武器である組み技を警戒し、そのテイクダウンを差し上げるために一瞬、右手を下げている。

 さらにミックスは「右ジャブにストッツが右に頭を傾ける癖を研究していた。そこに左ヒザを狙っていたんだ」と明かす。

 その言葉通り、右手を前に出したミックスに、ストッツは右にかわして、右を振りに行くが、その頭が若干下がったところに、ミックスは左ヒザを突き上げた。170cmのストッツに対し、バンタム級としては稀有な180cmの長身のミックスならではのカウンターのテンカオだった。さらに、左足を着地する前にスーパーマンパンチのように左ストレートもヒットさせたミックスに、ストッツは失神。文字通り、大の字でマットに倒れ、ミックスは追撃せずにウォークオフKO。見事にストライキングの進化を見せていた。

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