MMA
レポート

【UFC】アデサニヤが王座奪還!ペレイラの左に右を打ち抜くKO勝ち。マスヴィダルがバーンズに敗れ、引退を表明。バンタム級フォントが5連勝ヤネスをTKO! 18歳ロザスJrはプロ初黒星=『UFC 287』

2023/04/09 11:04
【UFC】アデサニヤが王座奪還!ペレイラの左に右を打ち抜くKO勝ち。マスヴィダルがバーンズに敗れ、引退を表明。バンタム級フォントが5連勝ヤネスをTKO! 18歳ロザスJrはプロ初黒星=『UFC 287』

 2023年4月8日(日本時間9日)、米国フロリダ州マイアミのマイアミデードアリーナにて『UFC 287』が開催された。

【メインカード】

▼UFC世界ミドル級選手権試合 5分5R
×アレックス・ペレイラ(ブラジル)王者・7勝2敗(UFC4勝1敗)
[2R 4分21秒 KO] ※右ストレート

〇イスラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)挑戦者・24勝2敗(UFC13勝2敗)
※アデサニヤが王座奪還。ペレイラは初防衛に失敗

 メインイベントは「UFC世界ミドル級選手権試合」(5分5R)で、王者アレックス・ペレイラ(ブラジル)と前王者で同級1位のイスラエル・アデサニヤ(ナイジェリア)がダイレクトリマッチで激突。

 両者は、2022年11月の『UFC 281』以来の再戦。前回は、初回に当時王者のアデサニヤが左フックでペレイラをKO寸前まで追い込み、その後も打撃で優勢に立ち、テイクダウンも奪ったが、最終5Rにペレイラがショートレンジの打撃で反撃。アデサニヤを金網に詰めて左フックを効かせて、ラッシュ。5R TKO勝ちで新王者となっている。両者はキック時代にも2度対戦し、2度ペレイラが左フックを効かせて勝利している。

 先に入場のアデサニヤは、ケージの中でWWEのトリプルHのごとく口に含んだ水を吐き出してみせる。

 続けてペレイラが登場。花道で自身のルーツであるアマゾンの狩猟の弓をエアで構え、オクタゴンに向かい、矢を放つポーズで咆哮する。

 1R、ともにオーソドックス構え。中央を取るペレイラ。しかしアデサニヤも左ロー。さらに右ロー。チェックするペレイラ。静かな立ち上がり。左右スイッチして歩くアデサニヤは左ハイ。ブロックするペレイラに、サウスポー構えからオーソに戻すアデサニヤ。

 右ハイで牽制するペレイラは右ロー。アデサニヤは右ストレートもさばくペレイラ。続くワンツーもバックステップでかわす。ワンツーから左の蹴りはアデサニヤ。ペレイラは右ロー。アデサニヤは左の蹴りを上下に突く。

 喧嘩四つから前手争い。右ハイはペレイラ。かわすアデサニヤはワンツーの左もかわすペレイラが圧力をかけ、サウスポー構えのアデサニヤに左ローを突く。

 2R、左ミドルハイを先に突くアデサニヤ。さらに左ミドルハイ、軌道を変えた左ハイも。ペレイラは蹴りから詰めてワンツー、そして金網際で得意の左フックも、ここはかわすアデサニヤ。

 サウスポー構えのまま左ストレートは遠いが、左ハイをガードの上に当てるアデサニヤ。右ストレートボディはアデサニヤ。ペレイラも左ジャブを返す。しかし蹴りで前に出るアデサニヤ。ペレイラの右ハイはスウェイでかわす。

 オーソにして、サウスポーに戻すアデサニヤ。追うペレイラにボディから右フックで押し戻すアデサニヤ。ワンツーのペレイラに左ミドルをヒット。

 金網に詰めて右ボディ、右ロー、右ヒザを突くペレイラ。金網背にするアデサニヤに左フック。それをアデサニヤはブロッキングすると、さらに右から左フックを振ってきいたペレイラに内側を突くカウンターの右ストレート!

 崩れたペレイラが、さらに左を振ると、そこに再び右ストレートを合わせると、ペレイラは後方にダウン! アデサニヤは飛び込んで鉄槌1発。レフェリーが間に入った。

 立ち上がるアデサニヤは、ペレイラのポーズである弓矢を引く動きで、3本の矢を放ち、さらにマットに横たわって、ブラジルでペレイラの息子にダウンシーンを再現されたことへの意趣返しをしてみせた。

 マット上で両足をシャッフルしダンスするアデサニヤは、アンダテーカーばりの墓堀ポーズも。

 2R 4分21秒 KO勝ちで、キック2戦も含め初めてペレイラに勝利し、王座を奪還したアデサニヤは、「ここにいいる人も、テレビで見ている人もこのくらいの幸せを知ってほしい。人生で一度だけでいい。俺がいまどれだけ幸せか感じてほしい。でもみんなが人生において挑戦することを止めてしまったらこういう幸せは味わえない。これは激アマなんだ。アレックスは最高のチャンピオン。俺は悪者のストーリーかもしれないけど、今日は俺の日だった。俺を倒してくれてありがとう。なぜなら俺は一皮むけてもっといいファイターに、より良い人間になれたから。最後は神からの一撃だった。俺はマイアミにいるから、みんなパーティしようぜ」と、歓喜の表情で一気に話し、カメラに向かって「何度やられても、酷く言われて立ち上がれなくなっても、落ち込んでいるだけじゃ良い結果は得られない。心を強く持ち、幸せが来るように感じるんだ。一生に一度でいい。俺はこの幸せを感じているんだ。何回も何回も何回も」と語った。またバックステージでは「闘志を見せたかった」と語っている。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア