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【UFC】深夜3時! DWCS出身ヒルがライトヘビー級新王者に、テイシェイラはグローブを置く。モレノがフライ級王座統一! フィゲイレードはバンタム級転向へ、ショーグン引退試合はTKO負け=『UFC 283』ブラジル

2023/01/22 10:01

▼UFC世界フライ級王座統一戦 5分5R
〇ブランドン・モレノ(メキシコ)暫定王者 21勝6敗2分(UFC9勝3敗2分)125lbs/56.70kg
[3R終了時 TKO] ※ドクターストップ
×デイブソン・フィゲイレード(ブラジル)王者 21勝3敗1分(UFC10勝3敗1分)125lbs/56.70kg

 もうひとつの王座戦は、日本の平良達郎も参戦中のフライ級の頂上決戦。正規王者デイブソン・フィゲイレード(ブラジル)と、暫定王者のブランドン・モレノ(メキシコ)が対戦する。

 両者はUFCで最多の4回目の対戦。これまでの3戦全てがタイトルマッチで、1勝1敗1分けの五分。4年連続で対戦している。

 1度目は2020年12月で王者フィゲイレードが1-0のドロー防衛。2度目は2021年6月に挑戦者モレノが3R リアネイキドチョークで王座奪取。2022年1月の3度目の対戦では、フィゲイレードが3度のダウンを奪っての判定勝利で王座を奪還している。

 その後、フィゲイレードが右手指の負傷で長期欠場を発表すると、UFCは2022年7月にモレノと当時同級2位のカイ・カラフランスによる「暫定王座決定戦」を実施。モレノが左ミドルでダウンを奪ってのパウンドで3RTKO勝ち。暫定王座についている。

 前日計量は、ともにリミットちょうどの125ポンド(56.70kg)でパス。フェイスオフでは、サウスポー構えで右前手を伸ばして軽くステップするフィゲイレードに対し、モレノは後ろで手を組み、微動だにせず。フィゲイレードが軽く右手でモレノの胸を小突いて手招きをすると、初めてモレノは小さな笑みを見せた。

 その後、フィゲイレードはバナナを手にモレノを挑発。これはモレノのコーチがフィゲイレードの記者会見の写真に猿のフィルターをつけたことに対抗したと見られる。

 29歳の暫定王者と、35歳の正規王者。互いに手の内は知り尽くしており、5Rの王座戦で初めて地元でモレノと戦うフィゲイレードはホームの観衆の後押しをどれだけ力に変えられるか。

 フィゲイレードは、地元の観衆に「明日の夜はみんなのためのものだ。彼はここに来て、このベルトを取ろうとしているわけではない。みんなに喜びを与えるために来ている。あなたに夢があるなら、このベルトはあなたのものでもある」と呼びかけた。対するモレノは「あまり言うことはないよ。明日の夜を楽しんでくれ」と簡潔にコメントしている。

 モレノが出した右手に拳は合わせず、礼をしたフィゲイレード。

 1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるフィゲイレードにモレノはダブルレッグテイクダウン。そこにギロチンチョークを合わせにいくフィゲイレードだが、モレノは対角に左足を抜いている。ハーフのまま固めるフィゲイレード。パス狙いのモレノにフィゲイレードは後方に回して立ち上がる。

 右オーバーハンドはモレノ。右前蹴りのフィゲイレードはモレノの大きな右をかわす。右から左ボディはモレノ。フィゲイレードは右アッパーで入る。ワンツーから左を当てるモレノ。フィゲイレードも左を返すと、モレノの組みを突き放す。

 左ジャブを下から突くモレノ。フィゲイレードはダブルレッグも差し上げるモレノ。今度はモレノがダブルレッグテイクダウン! そこにオモプラッタからヒールフックを狙うフィゲイレード! 踵を外すモレノに、フィゲイレードはグラウンドで蹴りを突いてしまう。

 2R、先に中央を取るフィゲイレード。モレノの左の蹴りを掴んでテイクダウン! シングルレッグでレッスルアップのモレノは立ち上がる。追うフィゲイレードに右回りのモレノはまたもダブルレッグへ。ここは差し上げるフィゲイレードが右アッパー。モレノは左ロー。互いに右は、フィゲイレードが右アッパーを入れる。

 フィゲイレードの右ハイを肩口でつかむモレノ。さらにシングルレッグ&小外もスクランブルのなかギロチンチョークはフィゲイレード! 頭を抜いたモレノをインサイドガードに入れるフィゲイレード。モレノはヒジ狙い。下のフィゲイレードは右足をすくいにいきつつ、下からヒジを脳天に突いてブザー。

 3R、やはり序盤に圧力をかけるのはフィゲイレード。右を突いて組みに行くモレノは離れ際に左を打つが、かわすフィゲイレードは左ミドルもその打ち終わりにモレノは飛び込んでの左! 続く右のオープンブローが目に入ったとアピールするフィゲイレード。レフェリーは有効打と流し、そこにモレノはテイクダウン。クローズドガードに入れるフィゲイレードの右目下は腫れている。

 いったん体を離して左右を打つモレノに蹴り上げから再びガードの中に入れるフィゲイレード。中腰になるモレノは左右を落とすが、フィゲイレードもさばいてガードの中に。モレノはヒジをこすりつつ、右の細かい鉄槌。モレノは右にパスすると上四方でブザー。右目を腫らすフィゲイレード。

 4R前のドクターチェックでフィゲイレードの右目は開かず「ストップ」。モレノが統一王者となった。

 アウェーのブーイングのなか、モレノは「フライ級で4回対戦しているが、これ(ベルト)は自分にとってとてもハードなものだった。ファイトウィークでこのベルトは僕のものだと言ってきた。みんな疑っていたかもしれないけど、僕は周囲への愛を感じています。常にフェアであるようにやってきた。1Rはやられたけど前に出続けた。(メキシコ初の王者が2度目のベルトを巻いたが?)ブラジルの人たちの気持ちはわかるけど、ただ家族のために食べ物を手に入れたいだけだとわかってほしい。ビバ・メヒコ!」と咆哮。

 グローブを取り寄せた敗者のフィゲイレードは「残念ながらこの階級を去るときが来た。私は階級を上げます。(反則のアピールもあったが?)今日はブランドンに分があったということ。アイポークがあったと思って抗議をしたけどいまは右目は見えない。もうフライ級に戻ることはないかもしれません。ジョゼ・アルドのようになりたい」と語った。

 退場時、モレノにはカップなどが投げられ、セキュリティがモレノを守る中、走って花道を退場した。

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