▼メインイベント(第11試合)ONEバンタム級ムエタイ世界タイトルマッチ 3分5R
〇ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ/王者)
[3R 2分14秒 KO]
×アラヴァディ・ラマザノフ(ロシア/挑戦者)
※ノンオーが7度目の防衛に成功。
ノンオーはシンガポールのメガジム「Evolve MMA」に所属する36歳。264勝54敗10分の驚異的な戦歴を誇り、ルンピニースタジアムでスーパーバンタム級からライト級まで四階級制覇、ラジャダムナンスタジアムのベルトも獲得している、まさにムエタイの伝説的存在だ。2019年2月にONEムエタイ・バンタム級王者となり、鈴木博昭、セーマペッチ、ロードレック、リアム・ハリソンらを相手に6度の防衛に成功している絶対王者。4連続KO勝ち中でもある。ルンピニーには8年ぶりの登場。
ラマザノフは水泳から13歳でムエタイに転向、18歳でプロデビューすると21歳でタイに移住した。ロシアムエタイ連盟で12度の優勝、国際アマチュアムエタイ連盟(IFMA)では欧州&世界王者となっている。MAX MUAYTHAIやSUPER MUAYTHAIを経て2018年10月よりONEに参戦。初戦でいきなりペットモラコットに判定勝ちし、アンドリュー・ミラーにはTKO勝ちと好調なスタートを切ったが、2018年11月にセーマペッチ、2019年2月にコンサックに連敗。2019年12月にはジャン・チェンロンに勝利して初代ONEバンタム級キックボクシング世界王座に就くも、2021年1月の初防衛戦でカピタンにKO負けで奪われた。11月にポンシリをKOして再起を飾り、2022年9月にカピタンとムエタイルールで再戦。判定2-1で勝利して今回の王座挑戦となった。
1R、上背でかなり優るラマザノフへノンオーはワンツーで切り込む。そして右カーフ。ラマザノフも上からのワンツーを繰り出すが、ノンオーに右カーフを蹴られる。ノンオーは左ミドルをフェイントにしての右ストレート、そして右カーフ。ノンオーの蹴りが決まるたびに場内からは大歓声があがる。ラマザノフはノンオーの右ミドルをキャッチしてのコカしを見せ、離れるとジャブを突くがノンオーが一気に踏み込んでの右ストレートをヒットさせる。ノンオーの右カーフを嫌がるラマザノフ。ゴングが鳴った後も攻撃を続けたラマザノフにノンオーが怒りの反撃。両者エキサイトする。
2R、ノンオーが右カーフを連打して前へ出る。ラマザノフはステップを踏んで左右の足を入れ替え、打ち下ろしのワンツー。ノンオーの蹴りにパンチを合わせに行くラマザノフだが、ノンオーの右ストレートからの右カーフをもらう。ステップを多用するラマザノフはノンオーの入り際にヒザを合わせた。
3R、ノンオーは右カーフと矢のような右ストレート。ラマザノフは左右に構えをスイッチして飛び込んでのストレートを繰り出す。組んだノンオーは強烈な右ヒジ。さらに右ローと右ストレートで畳み込んでいく。ラマザノフが防戦一方になる場面も。右ボディでラマザノフの動きが止まり、一気にラッシュするノンオー。ガードを固めて耐えるラマザノフだったが、串刺しするような右ボディストレートからの左ボディでついに精魂尽き果てたようにダウン。
そのままラマザノフは立ち上がることが出来ず、ノンオーはマシンガンや拳銃を打つポーズ。ノンオーの鮮やかなKO勝ちにルンピニーは大歓声に包まれた。