撮影/安村発
Krush.143
2022年11月26日(土)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第10試合)Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R
○鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/第7代Krushスーパー・ライト級王者)
判定3-0 ※29-28×2、30-28
×ヴィトー・トファネリ(ブラジル/ブラジリアンタイ/闘英館/FIGHT DRAGON -70kg王者)
鈴木は2016年12月にKrushでプロデビューすると、サウスポースタイルから繰り出す左ミドル&左ストレートを武器に頭角を現し、2019年1月にKrushスーパー・ライト級王座を獲得。現王者・佐々木大蔵にタイトルを奪われたが、7月大会でFUMIYAを初回KOに破って再起。しかし、12月のK-1では不可思にKO負け、2021年3月にはヴィトー・トファネリにTKO負け、11月に寺島輝に判定負けと3連敗。崖っぷちで臨んだ今年4月の林健太戦で元K-1ライト級王者の林をKOする金星を得ると、8月には近藤魁成に先制のダウンを奪われるも延長戦で大逆転KOに成功した。戦績は12勝(8KO)7敗1分。
トファネリは世界闘英館空手道選手権大会70kg未満級優勝。MMAとキックボクシングの二刀流で、キックボクシングでは2018年5月の『RISE』で直樹に判定負け、2020年7月のRISEで原口健飛に敗れたが、中野椋太や麻原将平を鮮やかなバックスピンキックでKOしている。2020年11月のK-1に初参戦し、ウェルター級で野杁正明に判定負け。スーパー・ライト級に階級を落とした2戦目では元Krush王者・鈴木勇人からTKO勝利を収めた。2021年5月の林健太戦ではKO負け、今年2月に佐々木大蔵に判定負け、4月は稲垣柊に判定負けと3連敗中。戦績は15勝(11KO)12敗1分。
1R、両者サウスポー。鈴木は序盤から強い左ローを何発も蹴り込む。トファネリのパンチ、ローをかわしても左ロー。ジャブ、左―、左右の連打と左ローを起点として攻め込む鈴木。トファネリは右インローを蹴るが手数は少な目。鈴木の左ローに左ストレートを合わせようとしたが、逆に鈴木の右フックをもらう。左ローを蹴り、トファネリが蹴り返してくるとパンチで迎え撃つ鈴木。1Rは全くトファネリにやりたいことをさせなかった。
2R、トファネリは右インローを蹴り、鈴木は左ローを蹴る。トファネリの右インローで鈴木がスリップ。パンチをまとめる鈴木だが、トファネリは足を使って離れる。さらに鈴木が近付いてくると後ろ廻し蹴り。トファネリの右インローに下がる鈴木。それでも左ミドルを蹴り、左ストレートを放つが、トファネリは後ろ廻し蹴りで鈴木の左足をカカトで蹴る。これにバランスを崩す鈴木。
3R、鈴木は思い切って打ち合いにいくが、トファネリはガードを固めて右インロー。鈴木は蹴りからパンチにつなげて打ち合いに行き、トファネリに右インローを蹴られても前に出る。トファネリはこれに頷くと両者足を止めての打ち合い。鈴木はトファネリの右インローに足が流れるも、前へ出てパンチを打っていく。左フックが2度トファネリを捉え、さらにヒザ蹴り。鈴木はパンチを繰り出して攻めを止めず、トファネリの後ろ廻し蹴りはブロック。トファネリが左右フックを強打するが、鈴木も負けじと打ち返す。最後は両者足を止めて左右フックの振り回し合いとなり、試合終了。
判定は3-0で鈴木の勝利。タフなファイトを制してリベンジに成功した。
鈴木はマイクを持つと「凄い強かったです。急遽メインになってどうしても倒して勝ちたいのがあったんですが、トファネリ選手タフだったので倒せませんでした。自分事になりますが、自分はこれからベルトを狙っていくのでこのまましっかり勝ち続けてベルトを獲るのでまた注目してください」と、今回の3連勝をさらに伸ばしていき、K-1王座にたどり着くと宣言した。