キックボクシング
レポート

【RISE】田丸辰が当てさせずに打ち二階級制覇に成功、那須川天心を相手に寺戸伸近がラストファイト、有井渚海は復活の完勝、AKARIが全ラウンド圧倒して減点2を挽回する判定勝ち

2022/10/30 19:10
【RISE】田丸辰が当てさせずに打ち二階級制覇に成功、那須川天心を相手に寺戸伸近がラストファイト、有井渚海は復活の完勝、AKARIが全ラウンド圧倒して減点2を挽回する判定勝ち

RISE 162
2022年10月30日(日)東京・後楽園ホール

▼メインイベント 初代RISEフライ級(-51.5kg)王座決定戦 3分5R無制限延長R
〇田丸 辰(TRY HARD GYM/初代RISEスーパーフライ級王者)
判定3-0 ※49-48×3
×数島大陸(及川道場/第30回全日本新空手道選手権大会 K-3GRAND PRIX 2019軽軽量級優勝)
※田丸が初代王座に就く。


 田丸はジュニアキックボクシング出身で、卓越したボクシング技術とディフェンス能力でプロデビュー後は10戦全勝(2KO)と無敗の快進撃を続けてきたが、2019年9月にRISEバンタム級王者・鈴木真彦とRISE王者対決を行い延長戦の末に初黒星を喫した。所属ジムを変えて7カ月ぶりの再起戦となった2020年7月のMASAKING戦で勝利するも、9月の2度目の防衛戦で大崎に敗れて王座を失った。7月の「RISE DEAD OR ALIVE-53kgトーナメント」でも1回戦で政所仁に敗れて連敗。前述のように再起を懸けた4月の「初代RISEフライ級(-51.5kg)王座決定トーナメント準決勝」で空龍と対戦するも、ノーコンテストとなった。戦績は11勝(2KO)3敗1無効試合。


 4月の初代RISEフライ級(-51.5kg)王座決定トーナメント準決勝では、偶発的なバッティングにより田丸が鼻骨を骨折し、ドクターストップによるノーコンテスト。改めて8月大会で再戦が組まれたが、空龍が新型コロナウイルスに感染し欠場となったため、空龍の状況を協議し、田丸が決勝戦へ進出することとなった。


 数島は第30回全日本新空手道選手権大会K-3GRAND PRIX 2019軽軽量級優勝、JAPAN CUP 2017 K-3選抜トーナメント-45kg級優勝の実績を持ち、2020年9月のRISE新宿FACE大会でプロデビュー。2021年7月大会で竜哉・エイワスポーツジムからダウンを奪って引き分けて一気に名を挙げ、11月にはNJKFバンタム級暫定王者・甲斐元太郎に2RでKO勝ち。RISEフライ級で快進撃を続けていたが、今年1月大会で空龍に敗れて初黒星。4月の準決勝では塚本望夢に判定勝ちして決勝進出を決め、8月の大阪大会ではタネヨシキを1Rで壮絶KOした。戦績は8勝(5KO)1敗2分。「キックボクサーは泣かないぜ」の決めセリフを持つ。


 1R、ローの蹴り合いとジャブの突き合い。前に出るのは数島で田丸はロープを背にして回り込む。数島のジャブの引き際に左ストレートを打ち込む田丸。数島がコーナーへ詰めての連打を繰り出すと田丸も負けじと打ち合い互角。


 2R、数島がワンツーを繰り出し始めるが、田丸は数島の打ち終わりを狙い左ストレートをヒットさせる。さらに左カーフが当たりだすと田丸は余裕の笑みを浮かべ始め、カモンゼスチャーも。田丸のジャブが何度もヒットする。


 3Rも前に出るのは数島で田丸はロープを背負って回り込む。数島の打ち終わりを左で狙う田丸。このラウンドはジャブもカーフもあまり打たない。逆に数島が左フックからの右ボディをヒットさせる。ヒット&アウェーで的確に当てていくのは田丸。


 4R、ロープを背負う田丸に数島はパンチを打っていくが、田丸はかわしてジャブを当てていく。その後も手数は少ないが田丸は数島の攻撃をかわしてのジャブを当てに行き、確実にポイントを稼いでいく。


 5R、このラウンドは数島が攻める。ロープを背負う田丸に何度もアタックし、パンチのコンビネーションを繰り出す。田丸も一発返すという展開。数島の連打を浴びる田丸だが、崩れずに右フックを打ち返す。


 最後まで前へ出て攻めの姿勢を見せた数島だったが、田丸のディフェンスに有効打を奪えることがなく、ジャブを的確に当てていった田丸が判定勝ち。2階級制覇に成功した。


 田丸はマイクを持つと「2018年くらいからずっと勝ってなくて、何年ぶりかの勝利がタイトルマッチでベルトを巻けてとても嬉しいです。トライハードに移籍してからいろいろあって怪我して試合ができなかったりとか、試合がなくなったりとか、勝ってなくて移籍してからトライハードのせいで弱くなったと言われるの凄い悔しくて。自分のせいで悪く言われるのが嫌で凄く練習してベルトを巻くことが出来て、嬉しさでいっぱいです。トライハードと共にこれからジムを引っ張っていく一人として頑張っていくので応援よろしくお願いします」と、涙ながらに語った。

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