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レポート

【DEEP JEWELS】18歳、須田萌里が村上彩にリベンジ判定勝ち、HIMEが桐生祐子を秒殺KOでRIZINにアピール、古瀬美月が山崎桃子に完勝、ケイト・ロータスが連敗脱出

2022/09/10 19:09

▼第4試合 DEEP JEWELS 50kg以下 5分2R
〇ケイト・ロータス(KING GYM KOBE)49.60kg
[判定2-1] ※19-19マスト竹林、20-18ケイト、19-19マストケイト

×竹林愛留(総斗會三村道場)49.45kg

ケイト
「明日は練習をしているジムのK-Clannの選手がたくさん出場しますので、まずは自分がしっかり勝って、後半のDEEPのメンバーに繋げていきたいと思います」

竹林
「明日は勝ちます。応援をよろしくお願いします」

 ともに2連敗中のケイト・ロータス(KING GYM KOBE)と竹林愛留(総斗會三村道場)が、50kg以下契約(5分2R)で対戦した。

 フライ級(-56.7kg)からストロー級(-52.2kg)、さらに今回の50kg契約と体重を落としているケイト。女子スーパーアトム級(-49.0kg)まであと1kgまで迫っているが、どこまで力が出せるか。

 ケイトは柔道、糸東流空手の型、ボディビル、スポーツインストラクターを務めていた経験をバックボーンに持ち、2020年12月のプロデビュー戦で熊谷麻理奈を腕十字で極める一本勝ちも、3月大会でHIMEの打撃に後退し、プロ2戦目で初黒星を喫した。続く9月大会でもAACCのミッコ・ニルバーナ相手に組みで下となり判定負け。いずれも接戦ながら連敗を喫したが、東京に活動拠点を移しての12月大会で栗山葵に判定勝ち。フライ級からストロー級に階級を移しての第一戦となった今年5月、ベテランの長野美香にフロントチョークで敗れ、7月10日にはARAMIに判定負けと連敗。本人は試合経験を多く積むことを希望しており、早くも再起戦が決定した形だ。

“JK必殺拳”こと竹林は6歳から兄とともに空手を学び、空手では拳幸塾に所属。禅道会の全日本ジュニアRF武道空手道選手権大会・中学生女子の部で優勝するなど、18歳ながらキャリアは10年に及ぶ。

 空手で鍛えた打撃を武器にアマチュアMMAで3戦3勝、『RIZIN』では、将来を嘱望される10代の女子高生同士の試合「RIZINチャレンジマッチ」に出場。同じ17歳(当時)のさくらと大舞台での対戦に臨んだが、体重超過のさくらに1R1分37秒、腕十字で一本を取られた(公式結果はノーコンテスト)。

 正式なプロデビュー戦として臨んだ2021年6月の『DEEP JEWELS 33』でも同じ女子高生の音波と対戦し、キャリアに優る音波から判定3-0でプロ初勝利を奪っている。続く9月大会では井上智子に判定3-0(20-17×3)で完勝と連勝を飾るも、10月に古賀愛蘭にプロ初黒星。12月には須田萌里とのJK対決に腕十字で敗れ連敗を喫した。今春に高校を卒業し、約9カ月ぶりの再起戦に臨む。

 両者とも連敗中で白星が欲しいところ。打撃を得意とする竹林に、柔道経験もあるケイトは組み技で勝負するか。

 1R、サウスポー構えのケイト。オーソドックス構えの竹林。右インローを当てる竹林。ケイトは前足を上げながら近づき、前蹴り。右ストレートから前に出る竹林が組み。左で差して押し込んでヒザを3連打するが、そこでケイトは首投げテイクダウン!

 下になる竹林だが両足をバックからかけており、首ば抜ければバックが取れる状態。首を解いて腰をずらして上になるケイトは中腰からパウンド! 竹林は下からシングルレッグで右足を持ち上げると、ケイトは引き込み気味に下に。左手を後方に押し込んで右足を首にかけて三角絞めへ。

 ヒザ裏で組んだケイトは頭を引き寄せ絞めるが、竹林が中腰になって顔面にパウンドを打つと、三角から腕十字に移行。それを外した竹林が上になってハーフからケイトを寝かそうとするが、ケイトは半身になり竹林の左腕を巻き込んでスイープ! 竹林もすぐに足を跳ね上げるが残したケイトが上に。

 しかし、今度は竹林が腕十字狙いから三角絞めをセット。残り45秒。左腕が入り、ヒザ裏で組まれたケイトが左ヒザを立てて凌ぐが、竹林は下から頭にパウンド。残り20秒で腕十字に移行するが、すぐにケイトもまたいでしのぐ。

 2R、詰める竹林に首投げで投げたケイトが上に。自陣のコーナーで練習仲間の伊澤星花のアドバイスを聞きながら、パスガード、ニアマウント。リアネイキドチョーク狙いも両足がかからず、正対した竹林がリバーサルして上に。そこに腕十字を狙うケイトだが、腕を取らせず、パウンドは竹林もゴング。

 判定は19-19マスト竹林、20-18ケイト、19-19マストケイトの2-1でケイトが接戦を制し、2連敗から脱出。笑顔を見せた。

 試合後、ケイトは「会場にお越しいただきありがとうございます。正直、久々の勝ちでホッとしています」と語ると感極まり涙声に。続けて「まだまだ見ごたえのある試合内容ではないですが、いまK-Crannの強い選手が揃っているなか、ちょっとずつですが、皆さんに追いつこうと自分も頑張っているので、これからも飽きずにケイト・ロータスを応援してくれると嬉しいです。午後の部にK-crannの選手がたくさん出るのでそちらも応援よろしくお願いします」と語った。

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