▼第1試合 DEEP JEWELS ミクロ級 5分2R
〇ちびさい KYOKA(SAI-GYM)43.25kg
[判定3-0] ※19-19マストちびさい×2, 20-18
×ジャカ季美香(SONIC SQUAD)44.30kg
ちびさいKYOKAは中学では家庭科部でスポーツ経験はなかったが、叔父がブラジリアン柔術を学んでいたことで格闘技に興味を持ち、中学を卒業してからフィットネス感覚でジムに入門。3~4年経った頃に試合やジムでのスパーリングを見て試合に興味を持ち始めたという。2018年『イサミリバーサルサマーカップ2018』のアダルト白帯ルースター級優勝を経て、2020年北日本アマチュア修斗選手権アトム級優勝。この実績により修斗プロライセンスを取得したがなかなか試合が決まらず、2021年6月の『DEEP TOKYO IMPACT 2021』でプロデビュー。
新潟県で2人目の女子プロMMAファイターとなったことが話題となり、テレビ新潟のワイドショーでクローズアップされ、2021年2月8日付けの日刊スポーツ新潟版でもクローズアップ記事が掲載されるなど注目を集めた。そこで何が注目されたかと言うと、その小さな体格だ。身長146cm、通常体重42kgで、しなしさとこ(148cm、42kg)やナナチャンチン(147cm、43kg)よりも小さく、新潟の番組でも“国内最小最軽量女子ファイター”として紹介されている。そのデビュー戦では古林礼名に判定負けで黒星スタート。
9月にはシビサイ頌真をもじった、小ささと所属するSAI-GYMを合わせた“ちびさい”をリングネームに付けて心機一転プロ2戦目に挑んだが柔術黒帯の村上彩に一本負けを喫した。その後、デビュー前からの怪我であった足の甲の手術を受け、松葉杖生活を余儀なくされたが、復帰へ向けてリハビリを続けて5月に復帰。山崎桃子に判定で敗れ3戦目も白星ならず。
対するジャカは第19回全日本ブラジリアン柔術選手権女子アダルト青帯ルースター級3位、PANCRASE JIU-JITSU CUP 2019 YOKOHAMA女子マスター1青帯ルースター級優勝、ヒカルド・デラヒーバ杯2019女子マスター1青帯ルースター級準優勝などの入賞歴を持つ。暴漢に襲われて血まみれになった経験から、護身術のため格闘技を始めたというエピソードを持つ。9月に挑んだ初MMAでは2R1分46秒、アームロックで碧に敗れたが、2022年5月に河合瑠菜から勝利。今回プロデビュー戦を迎える。
ミクロ級でも小柄なKYOKAが体格的ハンディを乗り越え初勝利をつかむか、それともジャカがデビュー戦を白星で飾るか。
ちびさい
「本戦1試合目ということで、しっかり1試合目から盛り上げて勝ちたいと思います。応援よろしくお願いします」
ジャカ
「ここまで体重落としたのは初めてなので、計量クリアして正直ホッとしています。デビュー初勝利を先にいただきたいと思います」
1R、ともにオーソドックス構えから。3連敗中のちびさいは出入りの前後にサイドステップも。飛び込んでの右をヒットさせる。左ローも。アマチュアで連勝しプロデビュー戦のジャカも押し戻し、左ジャブをダブルで突くが遠い。中に入ってシングルレッグテイクダウンはちびさい。
ジャカはクローズドガードからハイガードにして三角絞め狙い。ちびさいはボディにパンチ。ジャカは腕と反対側に寝かせるが、スペースが空いたちびさいは正面に戻すと、ジャカの腕十字への移行をまたいでかわす。三角絞めをセットしたジャカのラウンドか。
2R、遠間からステップするちびさい。飛び込んでの右を当てると左で差して四つ組み。ジャカのシングルレッグにニンジャチョークを狙って、嫌がったジャカが首を抜いたところでスタンドに。
右ローを当てて前に出て来たジャカにダブルレッグテイクダウンはちびさい! 今度はフルガードの中ではなく片足は抜けているちびざい。脇差しパスしてサイドを奪いかける。残り1分30秒、まだ片足がからんでいるちびさい。しかし背中を着かせて左手で細かいパウンド! そのままゴング。テイクダウンを奪い、ポジションを奪ったちびさいのラウンドに。
判定は3-0(19-19マストちびさい×2, 20-18)で、145cmのちびさいが勝利。プロ4戦目で念願の初白星を掴んだ。