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【DEEP】神龍誠がフライ級統一王者に「UFC、待ってます」、 COROがDJからバック奪取でバンタム級暫定王者に。神田が青井に辛勝、匠の福田がジェウン降す、伊藤が関原との激闘制す、小金がダウンもヒール極める

2022/05/08 17:05
【DEEP】神龍誠がフライ級統一王者に「UFC、待ってます」、 COROがDJからバック奪取でバンタム級暫定王者に。神田が青井に辛勝、匠の福田がジェウン降す、伊藤が関原との激闘制す、小金がダウンもヒール極める

(C)GONG Kakutogi/Nob Yasumura

 2022年5月8日(日)後楽園ホールにて『skyticket Presents DEEP 107 IMPACT』が開催されている(前日計量は全選手がパス)。

▼第8試合 DEEPフライ級王座統一戦 5分3R
〇神龍 誠(神龍ワールドジム)第5代王者 56.70kg
[3R 0分53秒 ニンジャチョーク]

×藤田大和(リバーサルジム新宿 Me,We)暫定王者 57.70kg

 当初、2月26日の『DEEP 106 IMPACT』で決定していたフライ級正規王者・神龍誠(神龍ワールドジム)と、同級暫定王者・藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)による、DEEPフライ級王座統一戦(5分3R)。神龍の「新型コロナウイルス感染による体調不良」により、約2カ月の延期を経て、今回実現する。

 現王者の神龍誠は、MMA15勝1敗。15歳のプロデビューから6勝1分の負け無しで2018年4月に和田竜光が持つDEEPフライ級王座に挑戦も、判定負けで王座獲得ならず、プロ初黒星を喫した。2019年6月に、柴田“MONKEY“”有哉との暫定王座戦で判定勝利を収め、DEEP史上最年少となる18歳でベルトを巻いた。

 その後、RIZINで中村優作伊藤盛一郎に勝利し、2021年6月に故郷の仙台に神龍ワールドジムを20歳でオープン。2021年10月の前戦では、1年2カ月ぶりの復帰戦で前修斗世界王者の福田龍彌に判定勝ちを収めている。

 対する藤田大和は、アマチュアボクシングで5冠達成後、MMAに転身し、RIZINで那須川天心相手に異例のプロデビューを果たした。その後、DEEPで勝ち負けを繰り返しながらも着実に成長を遂げ、2019年12月から3連勝。2021年2月に渋谷カズキをカーフキックを効かせてのサッカーキックで3R TKO、フライ級暫定王者となっていた。

 2021年7月には山本聖悟を右ハイキックからのパウンドでマットに沈め、9月の前戦では伊藤裕樹との接戦で競り勝ち、初防衛に成功するなど現在6連勝中だ。

 福田戦では、序盤のチャンスを極め切れず、スクランブルを止められるなどブランクも感じさせた正規王者だが、最終回に左ストレートでダウンを奪い、シーソーゲームを制したことで、高いポテンシャルが健在であることを示している。東京での出稽古の頻度も増やし、環境を整えて万全で臨めるか。

 対する暫定王者は、グラップラーと言ってもいい組み技の進化を遂げたことで、得意のボクシングのみならず極真時代からの蹴りも際立ち、打撃の決定力を持つオールラウンダーとなっている。

 2022年に予定されるRIZINフライ級GPや、海外フライ級戦線も見据え、最後にベルトを巻くのは神龍か藤田か。

 1R、サウスポー構えの神龍にオーソドックス構えの藤田。右の関節蹴りを見せる神龍。蹴り足をつかんで倒す藤田。すぐに立つ神龍。右ローは神龍。藤田は右で飛び込み。右ミドルをヒットさせる。神龍の右の蹴りを掴んでテイクダウンは藤田。神龍の立ちをがぶり。スイッチ狙いを放す。

 右ロー、右ストレートを当てる藤田。神龍は左ミドル。シングルレッグで尻を着かせ左手でパウンド。腰を引いて足をヒザ上に乗せて接地を無くすが、右手を着いて寝かされない藤田は座る。なおも腰をつかむ神龍は離し際にサッカーキックもかわす藤田。

 右インローを突く藤田。神龍も左前蹴りで押し返す。ワンツーで押し戻す藤田。左フックはかわす神龍は跳びつき三角絞め! ここは肩をずらし首を抜く藤田の足を取ってテイクダウン。立ち上がって藤田の顔面へ右のサッカーキック、鉄槌で初回を終えた。

 2R、右ミドルハイを突く藤田。さらに右ハイ! もらいながらも掴んでテイクダウンは神龍。クローズドガードの藤田のインサイドから細かいパウンドの神龍。首を抱える藤田に首を抜く神龍。金網まで這う藤田を背中を着かせ左で脇差しパス狙い。ハーフガードの藤田にキムラクラッチを組んで絞る神龍!

 しかし立ちながら外した藤田は左右ラッシュ! 神龍はレベルチェンジからシングルレッグへ。バックテイクを狙うが、正対して立ち上がると神龍が押し込み四つに。シングルレッグに切り替える神龍は右で差して両足で左足を挟み、左手でパウンド。しかし藤田も小手に巻き右手でショートアッパー。

 3R、グローブタッチ。右の関節蹴りの神龍。藤田の右ミドルはかわすと首相撲からヒザ蹴り連打! さらに藤田の頭が下がったところにケージに押し込んで得意の首を掴んでのニンジャチョーク! グラウンドに引き込み、藤田がタップし、神龍が統一王者となった。

 試合後、ケージのなかで神龍は、「藤田選手、結構強くて苦しい時間もあったけど、フィニッシュできて本当に良かったです。次は世界で戦いたいですね。UFC、オファー待ってます」と、UFCにアピールした。

 試合後、神龍はバックステージで「UFCは、可能なら『ROAD TO UFC』のトーナメントではなく本戦で直に行きたい。世界に行けないならRIZINしかないですね。DEEPのチャンピオンとしてDEEP最強を示したいです」と語った。

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