▼第10試合 RIZIN MMAルール 58kg契約 5分3R
×中村優作(チーム・アルファメール・ジャパン)=57.80kg
[判定0-3]
○神龍 誠(フリー)=57.90kg
日本拳法をバックボーンに持つ中村はMMA16勝6敗1分。2018年5月の「RIZIN.10」で那須川天心とキックルールで対戦(2R KO負け)後、2018年9月「RIZIN.13」ではマネル。ケイプにも3Rリアネイキドチョークで一本負けを喫したが、2019年3月の修斗でロドニー・モンダラに2R TKO勝利、同年6月の「RIZIN.16」では実力者トップノイ・タイガームエタイに判定勝利を収め、2019年は2連勝と波に乗っている。
対する神龍はMMA16勝7敗。アマチュアレスリングをベースに15歳でプロデビュー。2018年4月に7戦無敗で和田竜光が持つDEEPフライ級のベルトに挑戦も判定負け。しかし、その後勝利を重ね、2019年6月のDEEPフライ級暫定王者決定戦で、柴田“MONKEY”有哉にフルマークの判定勝利を収め、3連勝で暫定王者に就いている。
1R、サウスポー構えの神龍はレスリングシューズを着用。オーソドックス構えの中村は裸足。跳びヒザは中村! そこにテイクダウンを合わせる神龍はダブルレッグテイクダウン。しかし金網背に立つ中村。その立ち際にシューズを履いた足で中村の足を踏む神龍。ダブルレッグから反対側にシングルに移行しテイクダウンを奪う。
蹴り上げで立つ中村、すぐに追う神龍。そこに中村は短い右を狙う。さらに組みからバックを狙う中村。しかし神龍は、脇下から中村の踵をピックアップしてテイクダウン! 中村の立ち上がりにギロチンを合わせてクローズドに入れて跳びつく神龍! 後方にそらして絞めるが、首を抜いた中村は細かいパウンドを入れる。中村は鼻血。
2R、遠間から前後にステップする中村。神龍の飛び込みに右アッパーを狙うが、頭から突っ込む神龍がバッティング。中断後再開。バックフィストを打つ神龍。神龍の低い踏み込んだ右ローに中村はボディブロー狙うもその拳がローブローに。神龍は崩れて悶絶。
再開。右の前蹴りで飛び込む中村。しかしアンクルピックでテイクダウンを狙う神龍。そこに中村は切り返しを狙う。マツトに手を着いて側転キックを狙う神龍。さらにヒザ着きながら素早いダブルレッグに入る神龍。受ける中村はしっかり突き放す。
中村の蹴りの打ち終わりにダブルレッグテイクダウンは神龍。それを差し上げ左で小手に巻く中村。しかし神龍もアンクルピックでテイクダウン。尻で座る中村を持ち上げて中央に頭を向けさせる神龍。体を離し、下の中村に蹴りを打ち込みゴング。
3R、ワンツーから飛びヒザを狙う中村。サウスポー構えから左ハイの神龍は空振り。神龍の右と中村の左腕が交錯。低いシングルレッグ狙いは神龍。切って体を入れ替える中村にそこから跳びついてギロチンチョークを狙う神龍。落ち着いて首を抜く中村。しかし、上を取るのは神龍。肩固めもならいつつインサイドから細かいパウンド。マット中央で背中をつかされた中村は左腕でギロチンもすぐに頭を抜いた神龍が細かいパウンドで判定へ。
熱戦の判定は3-0、最後までアグレッシブに攻め続けた神龍が勝利した。
▼第9試合 女子 49級契約 RIZIN MMAルール 5分3R
×アンディ・ウィン(米国)=49.0kg
[判定1-2]
○あい(KRAZY BEE)=49.00kg
「格闘代理戦争」の女子トーナメントを経て、昨年大晦日の川村虹花戦でプロデビューしたあい。8月の前戦ではBellator参戦経験を持つタバサ・ワトキンズを相手にグラウンド&パウンドで覚醒した姿を見せている。今回の相手は2016年12月と2018年12月に山本美憂と対戦し1勝1敗のウィン。
RIZINデビュー戦となった2016年大晦日では、山本美憂を下からの腕十字で仕留めて初陣を白星で飾る。打倒RENAと強い気持ちで臨んだ17年10月の女子スーパーアトム級トーナメント1回戦でRENAの打撃の前に1R TKOで撃沈。山本美憂との再戦でも敗れ、2019年1月のX-1でも1R KO負け、中国での非公式戦でも判定負けと厳しい試合が続く中、復活なるか。
1R、サウスポー構えのあいに、オーソドックス構えのウィンが左ジャブで圧力をかける。あいは前足にシングルレッグに入るが切るウィンに金網まで押し込み腰に組みを変えてからさらにシングルレッグを引き出して尻餅を着かせるが、ヒザで立つウィンにバック回るあい。しかし、立ち上がるウィンは小手に巻き正対。なおも金網に押し込むあいだが、スタミナはどうか。首相撲ヒザで突き放すウィン。
右フックで飛び込むあい! そのまま再び組みに。ウィンはヒザ蹴りを狙うが、右で差すあい。しかし頭が下がるとウィンの右ヒザが飛ぶ。その右足をとらえてダブルレッグでテイクダウンはあい! 三角を狙うウィンに身体を入れるあいはガードの中に。インサイドから腹に鉄槌を入れるあい。ウィンは手首を掴んで凌ぐ。
2R、あいの左に右を内側から打ち込むウィン。右の前蹴りで牽制するウィン。左を振るが遠い。圧力をかけ始めるウィンは右インロー。跳び蹴りから近づくあいテイクダウン。インサイドから鉄槌を振る。パスガードを狙うあいだが、立ち上がるウィン。再びあいはダブルレッグでテイクダウンする。
3R、右で飛び込むあい。ウィンは右ローへ。テイクダウンを警戒し距離を取るあい。ジャブ、ストレートも腰を入れず離れる。スイッチしながら牽制するウィン。あいは遠間からダブルレッグへ。金網までドライブすると尻下でクラッチ。持ち上げ中央に回してからテイクダウンを奪う。下のウィンは左足で腕を巻いてフットチョークを狙うが、極めさせないあい。ウィンは蹴り上げから立つと、すぐにあいは左右で飛び込み突進! あいを押し込んでゴング。
判定の最初はあいも2人目はウィンを支持。3人目のあいのコールに、あいは顔をくしゃくしゃにして涙を流した。
強いテイクダウンもそこから攻めあぐねたあいは、「ちょっと情けない試合になってしまい来てくれた皆さまには申し訳ないです……(言葉に詰まり)次はもう少し面白い試合をしますので、応援、よろしくお願いします」と涙ながらに語った。