▼第4試合 DEEPフライ級 5分3R
〇伊藤裕樹(ネックス)57.00kg
[判定3-0] ※28-28マスト伊藤, 29-27, 29-28
×関原 翔(K-PLACE)57.20kg
伊藤は、小学4年生から中学3年生までボクシングを学び、第2回全日本幼年ボクシング大会で優勝。高校生でMMAに興味を持ち、2016年にTHE OUTSIDER出場。初代50-55王者に輝いている。2018年11月には『ROAD FC』でキム・テギュンをヒザ蹴りでKO、2019年からDEEPに参戦すると、デビュー以来の12連勝と快進撃を続けたが、同年12月の鮎田直人戦で初黒星。2021年3月のRIZIN初参戦では杉山廣平に1Rわずか33秒でKO勝ち。その後、DEEPで安谷屋智弘を2R リアネイキドチョークで極めると、2021年9月に「DEEPフライ級暫定王座戦」で藤田大和と対戦。判定3-2のスプリットの接戦で敗れ、戴冠ならず。2021年10月のRIZIN.31で中村優作を1R 4分52秒 TKOに降し、再起を飾ったが、2021年12月に福田龍彌に2R TKO負け。
対する関原は、2018年に格闘代理戦争のワンマッチでスソンに勝利。18年アマチュアMMA全日本選手権バンタム級優勝、18年IMMAFアマチュアMMA世界選手権バンタム級BEST16に輝いた。プロデビュー戦となった19年5月のPANCRASEで工藤修久を判定で破る。9月の山本敦章戦でも判定勝利し、12月には格上の飯嶋重樹にスタンドで攻めパンチラッシュでレフェリーストップによるTKO勝利を収め、デビューから3連勝を飾った。
しかし、2021年7月の土肥潤、10月の平岡将英に2連敗。その12月にFighting NEXUSに参戦し、澤田良にKO勝利を挙げた。DEEP初参戦となった今年2月の100回記念大会で力也相手にテイクダウンに成功するとトップポジションをキープし、肘と鉄槌を振り下ろし1RにTKO勝利。6月のDEEPでは『朝倉未来1年チャレンジ』のヒロヤ戦、9月の鮎田直人戦で判定勝ち。2021年11月のRIZIN沖縄大会での前戦では、地元のTARKERからテイクダウンを奪い、判定勝利。5連勝をマーク。2022年2月には越智晴雄にも判定勝利を収めている。
1R、サウスポー構えの伊藤、オーソドックス構えの関原。左インローの伊藤。さらに左ミドルハイも。関原は前足に関節蹴り。詰める伊藤は右で関原の腰を落とさせるが、組む関原は四つ。右で差して脇を潜りスタンドバックも。正対し離れる伊藤。
関原の左に右を合わせる伊藤。さらに関原の入りに左ショートアッパーも当てる。伊藤の左の蹴りに、右のテンカオを2度決める関原! kカウンター狙いの関原の頭が下がったところにギロチンを狙いつつ離して左を突く伊藤。伊藤は左を再三当てて関原に金網を背負わせる。
2R、互いにローを突き合い、伊藤の入りに右テンカオを当てる関原は右で差して組んで脇潜りボディロックから崩し。すぐに立ち上がる伊藤をがぶるが抑えきれず。しかしなおもしつこく組んでボディロックテイクダウンは関原。立ち上がり正対する伊藤に、体を入れ替え、シングルレッグから四つも離れる伊藤。
右ローを突く関原。伊藤の右になおも右ローでバランスを崩させる。今度は伊藤から右で差して組んでクラッチ組み、ダブルレッグテイクダウン。スクランブルで立つ関原の頭を押さえきれず。スタンドに。ここで頭が当たったか、伊藤が右額から出血も再開。伊藤の右ローに右ストレートを当てる関原! 伊藤も左ボディストレートを返す。右ローを突く伊藤。
3R、先に詰めて組む関原はボディロックから脇潜りバックに回るも離れる伊藤。追う関原は距離を詰めると体を入れ替えるおとうも右ヒジ、ストレートで打ち合いに。ここも退かない関原は巧みに組みを混ぜてボディロックするが、伊藤もダブルレッグテイクダウン! バックを奪い両足をかける。ここで亀になり前に落とそうとする関原は正対して立ち上がりに成功。
打ち合いの中で伊藤は左右ラッシュから左を当てると、打ち合う関原に左を当てて口から出血させる。最後は伊藤が関原を金網に詰めて連打し、ゴング。
組みは関原も終盤の有効打は伊藤。判定は3-0(28-28マスト伊藤、29-27、29-28)で伊藤が激闘を制した。
試合後、伊藤は、「対戦してくれた関原選手、ほんとうにありがとうございました。予想以上にしんどい試合になるとは思わず、ここDEEPで2連敗中でどうしても勝ちたかったんで、少しほっとしてますが、こんな試合内容ではフライ級の頂点に立つ男としてふさわしくないので、ジャパニーズMMAのフライ級を背負えるようにもっと頑張ります」と語った。