▼第5試合 有限会社トータルプランニングルミナス presents 53㎏賞金トーナメント ZAIMAX MUAYTHAI オープンフィンガールール 準決勝戦 Bブロック 3分3回戦延長1R
○花岡 竜(橋本道場/KNOCK OUT BLACKスーパーフライ級王者、前INNOVATIONフライ級王者)
判定3-0 ※30-28×2、30-27
×HIROYUKI(RIKIX/元新日本バンタム級王者、元新日本フライ級王者)
※花岡が決勝戦進出
優勝候補トップ2が激突する準決勝戦。以前の試合は判定1-1のドロー。青コーナーHIROYUKIは、ベラランらしいリラックスした入場。今年1月、最強王者、石井一成から超大金星を上げた花岡は淡々としかしながら笑顔のリングイン。試合開始直前、HIROYUKIがコーナーでロープを掴んだまま大ジャンプからリングマットをドンと踏みつけると、返すように花岡もジャンプ一閃の大音量ドン。
オーソドックス同士の両者は、ゴングからすぐに激しくジャブの応酬。その中で突如繰り出す花岡の顔面ヒザ蹴りが飛び出しナイフのような鋭さで驚くが、かつて知ったるHIROYUKIは涼しい顔でかわす。HIROYUKIは複雑なフェイントから右ローキックの強打を度々ヒットさせパワーが上位にあることを見せつける。それにしても互角の攻防。尋常なく高レベルの技術戦。
2R、いきなり右ストレートを振る花岡の拳が軽やか。しかし、花岡の左顔面に腫れが見られ、これはHIROYUKIの右ストレートによるものか。息もつかせぬ超速の攻防が続く中、長距離砲の右ボディーストレートから大きく踏み込んだ左ストレートの矢継ぎ早を直撃されHIROYUKIが後方に真っすぐ倒れ鮮やかなダウン。すぐに立ち上がったHIRIOYUKIに深いダメージは見られないが、顔には「やられた」と浮かび上がっているように見えた。取り戻すべく積極性を加速させるHIRIOYUKIだが、前進から組み技に移行するとマットに叩きつけられる。
3R、言わずもがな採点発表は3-0の花岡。逆転を狙うHIRIOYUKIの前進に合わせる花岡の左パンチが硬くベストの距離を取らせない。それでも打ち合いにいくHIRIOYUKIに花岡もディフェンス力を高めながら応戦しスリリングな場面が続く。その中でHIRIOYUKIの顔面がオープンフィンガーグローブ独特の瘤だらけの腫れ具合で朱に染まる。HIRIOYUKIの起死回生を狙う左飛びヒザ蹴りをガッチリとかわしながら受け止めてマットに叩きつけるなど打撃以外でも異常なほど高い花岡のテクニックが光る。試合終了のゴングが鳴った途端、コーナー近くで転倒していたHIRIOYUKIは、天を仰ぎ、判定結果を聞く前に自身の敗北を噛み締めていたように見えた。