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レポート

【ONE】ヘビー級暫定世界王者は“とにかく明るい”マリキンがKO戴冠！ ムエタイ フライ級ハガティーがモンコルペット降す、緊急参戦の山口V.V芽生、ラズワンにまさかの判定負け

2022/02/11 21:02

▼ONE女子アトム級 5分3R
〇ジヒン・ラズワン（マレーシア）
[判定3-0]
×山口芽生（日本）

　2022年2月11日（金）シンガポール・インドアスタジアムにて「ONE: BAD BLOOD」が開催され、ONE女子アトム級（※水抜き禁止の52.2kg）で、V.V Meiこと山口芽生（日本）が緊急参戦。ジヒン・ラズワン（マレーシア）と対戦。

　当初、ラズワンはジェネリン・オルシム（フィリピン）と対戦予定だったが、オルシムが負傷欠場。試合から12日前という緊急オファーを受けた山口が出場に踏み切った。

　山口は、2019年10月の日本大会でジェニー・ファン（台湾）に判定勝利し4連勝。王者アンジェラ・リーとの3度目の対戦での王座奪取を目指していたが、2020年2月にフィリピンのデニス・ザンボアンガに判定負け。当初は中国の強豪メン・ボーと対戦予定だった試合だが、欠場により6連勝中のザンボアンガと対戦していた。

　失意のGP落選後、自身のバックボーンである伝統派空手とボクシングの融合を試み、2021年9月の女子アトム級ワールドGPリザーブマッチでジュリー・メザバルバ（ブラジル）と対戦も、判定負けして以来の試合となる。

　今回、自身のSNSにて「喧嘩に準備期間はいりません」と気合いのメッセージと共にシンガポール入りしたが、果たして、マレーシアの新鋭を相手に勝利を掴むことができるか。

　対するラズワンは動物病院で働きながらMMAファイターに。勝利コールに猫耳イヤーカバーを着けることでも知られている。試合では、2019年2月にジナ・イニオンにスプリット判定負け。7月にジョマリー・トーレスに三角絞めで一本勝ち。

　しかし、12月にデニス・ザンボアンガに判定負けと上位戦線では白星と黒星を繰り返している。2020年12月の前戦では、ストライカーのビー・ニューイェン（米国）を相手に打ち負けず判定勝ちでザンボアンガ戦の敗北を払拭している。

　1R、ともにオーソドックス構え。ジャブ＆ローのラズワン。山口も右を刺す。出入りのラズワンは左インローを5発ヒット。前に出る山口はジャブを受けると右の蹴りを掴まれるが、足を抜いた蹴り返しを掴んでテイクダウン！

　ハーフから左で枕に抱きパスガード！ しかし、片足を戻すラズワンは二重がらみも、山口は左でこつこつ突く。脇差し立ち上がるラズワンに頭を抱え、一瞬ギロチンを狙った山口だが、シングルレッグに切り替え、テイクダウンはならなかった。

　2R、ラズワンのジャブに右を合わせた山口。下がるラズワンに右をヒット！ アゴが上がったラズワンは組みに。キムラ狙いから両脇を差すラズワン、山口が押し込むとギロチン狙い。そこにボディロックテイクダウンは山口！

　ここもスクランブルで立ち上がるラズワン。山口はシングルレッグ。金網背にするラズワンは突き放す。ジャブ＆ローのラズワン。右を振る山口。左で差して押し込み、両脇差すと崩しも、互いに体の入れ替えでゴング。

　3R、左インローをコツコツと突くラズワン。シングルレッグに入る山口は左で差すが、ラズワンは四つで両足を広げてテイクダウンを防ぐ。今度は右で差して押し込むが、ラズワンも細かいパンチ。

　シングルレッグは決まらないが、離して出て来たところに山口はダブルレッグテイクダウン！ かつぎパスを狙うが、蹴り上げたラズワンが立ち上がり！ 押し込まれた山口は体を入れ替え。

　ヒザを突き上げる山口は体を入れ替え。シングルレッグに入ったところに頭が下がると、ラズワンは細かい鉄槌連打でゴング。

　組みからテイクダウン、相手を崩した右ストレートは山口、ジャブ＆ロー、受けのテイクダウンディフェンスと際の細かい打撃はラズワンだが……判定は3-0でラズワンが勝利。緊急参戦ながら、体重・コンディションを整えて戦った山口は悔しい3連敗に。

　打撃の手数・足数が評価された形となったか。緊急参戦の山口はまさかの判定負けの内容に苦笑いを浮かべた。

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