シュートボクシング
レポート

【シュートボクシング】海人が2021年を締めくくる圧倒KO、笠原弘希が豪快バックドロップでリベンジ、笠原友希は2階級制覇

2021/12/26 22:12

▼セミファイナル(第6試合) 62.5kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R
〇笠原弘希(シーザージム/前SB日本スーパーフェザー級王者、SB日本ライト級1位)
判定3-0 ※30-28×3
×重森陽太(伊原道場稲城支部/KNOCK OUT-REDライト級王者)


 重森は16歳でプロデビューし、10戦目で無敗のまま新日本キックボクシング協会の日本バンタム級王者となり、14戦目で初黒星を喫するまで無敗を保った。20歳で日本フェザー級王者となり二階級制覇を達成。2017年12月には『KNOCK OUT』で、4年間無敗の18連勝を誇っていたマキ・ピンサヤームに黒星を付けてその名を轟かせた。2019年7月にWKBA世界ライト級王座を獲得して三階級制覇。今年7月にはスアレック・ルークカムイから勝利を収め、KNOCK OUT-REDライト級王者に輝いた。10月にはホームリングの新日本キックでREITO BRAVERYから判定勝利。戦績は35勝(17KO)3敗5分。


 笠原はSB次期エース候補として期待され、2018年9月、SB日本フェザー級王座決定戦で元貴を下して王座を獲得。6月大会では前SB日本スーパーバンタム級王者・ 内藤大樹との接戦を制し、2019年9月のSB日本スーパーフェザー級タイトルマッチでは王者・深田一樹を2RKOで下して二階級制覇を達成した。2020年2月には前口太尊に大激闘の末にTKO勝ち、11月には元MMAファイターのハルク大城にも勝利。さらに今年2月にはKNOCK OUTーREDスーパーライト級王者スアレックに2RでTKO勝ちし、周囲をあっと驚かせた。6月にはライト級に階級を上げて古村匡平を判定3-0で破り、9月にはパランラックを初回KOして5連勝中と絶好調。


 両者は2019年12月の『SHOOT BOXING GROUND ZERO TOKYO 2019』で対戦しており、この時は延長戦にもつれ込む接戦の末に、重森のヒジ打ちで笠原がカットされ、TKO負けを喫している。重森が日本人選手に敗れたのは、2014年10月に瀧澤博人に喫した1敗のみ。実に7年以上にわたってvs日本人には無敗伝説を誇っている。


 今回は前回の61.5kg契約から1kg上げての62.5kg契約エキスパートクラスルール3分3R延長無制限Rでの再戦。笠原がリベンジか、重森が返り討ちにするのか。


 1R、前に出るのは笠原だが重森が左ミドルをビシビシと当てていく。重森は前蹴りで距離を保ち、笠原はジャブを伸ばすが慎重な重森に攻めあぐねた様子。


 2R、重森の右ローをキャッチして右ストレートを打つ重森。笠原が入ってきたところへ重森は左ヒジを合わせ、笠原そのまま組み付いて投げを見舞うがシュートならず。ローの蹴り合いから右ヒジを叩きつける重森にニヤっと笑う笠原。重森は前蹴りで笠原をパンチの距離に入れさせず、入ってくるとヒジ。笠原も蹴りを繰り出すが重森が距離を支配する。


 3R、重森は前足へのローを狙い撃ち、笠原は前蹴りをキャッチして右フックを繰り出すが重森は防御する。強引に詰める笠原へ重森はm着いストレート。その後は前蹴り、左ミドルで笠原を突き放し、パンチの距離に入ってくるところを徹底的に潰す。しかし、笠原は終了間際に腰へ組み付くと回転して逃げようとする重森を逃がさず豪快な弧を描くバックドロップ。これが見事にシュートに(2点)。


 試合終了のゴングが鳴ると、重森は“やられた”という表情で苦笑い。笠原がシュートボクシングならではの技でリベンジに成功した。

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