▼第2試合 70.3kg契約 5分2R
-岡澤弘太(佐山道場)70.3kg
[1R 2分23秒 ノーコンテスト]
-原口 伸(BRAVE)70.2kg
※偶発的なアクシデント(バッティング)により試合の続行が不可能になった為
宮田和幸代表率いるBRAVEヘラクレス軍団から、レスリング全日本王者の原口伸がVTJに参戦。佐山道場の“寝技マスター”岡澤弘太と対戦する。
父が作ったレスリング道場=串良クラブで小3からレスリングを始めた原口は、強豪・国士舘大学に進学。2019年の全日本選手権でフリースタイル70kg級を制し、2020年の世界選手権出場資格も得ていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会が中止に。MMA(総合格闘技)ファイターになるために、シドニー五輪代表でBRAVEジム主宰の宮田和幸代表のもとで内弟子となり、MMAの修行を積むことを選択。
今大会で宇野薫と対戦する兄の原口央の後を追うように、プロMMAへの転身を決め、9月5日に行われた『GRACHAN 50』では、天理大柔道部出身の大搗汰晟を相手にテイクダウンからのパウンドで1R TKO勝ち。鮮烈なデビュー戦を飾っている。
対するは、佐山道場の寝技マスター岡澤弘太。柔道二段、柔術黒帯で、2009年の全日本柔術選手権では紫帯時代にレーヴィ級でクレベル・コイケに勝利し優勝(無差別級ではクレベルが勝利)も果たしている。
MMAは14勝11敗5分け。これまでにPANCRASEやZSTなどの国内プロモーションで30戦のキャリアを誇り、シュートボクシングでアンディ・サワーとも対戦(1R KO負け)している。
グランドスラムで組み技を磨き、MMAの父、修斗の産みの親である佐山聡創始が主宰する佐山道場に移籍。2021年7月にプロ修斗に初参戦した際には、エドモンド金子の打撃に苦戦も、グラウンドではポジションを制し腕十字でキャッチするなど、判定勝ちしている。岡澤は、今回のVTJ参戦発表、BRAVE勢連続撃破に向け、「新しい岡澤弘太を見せます」と意気込みを記している。
キャリアでは岡澤が原口を大きく上回るが、今大会に原口兄弟、野村駿太と3名の選手を送り出すBRAVE軍団の勢いも侮れない。
レスリング全日本王者で若さと勢いのある22歳の原口か? 実績と経験、卓越したグランドコントロールとサブミッションを誇る34歳の岡澤か? ともに種類の異なるグラップラーの対戦は、スタンドから見逃せない。
1R、原口はサウスポー構え。岡澤はオーソドックス構え。岡澤は右ロー。さらに原口の左に合わせてシングルレッグに入るも切る原口。
スタンド。右ハイを見せる岡澤。左ストレート、左ジャブ振る岡澤に、詰める原口は右フックを当てて右の返しも! しかし、バッティングか? 岡澤は前のめりに倒れ、そのままパウンドを浴びて、レフェリーが間に入った(※試合後、「※偶発的なアクシデントにより試合の続行が不可能になった為」ノーコンテストに裁定が変更)。
試合後、原口は「僕のことを知らない人に憧れていた舞台で試合を見せることがfできて、感謝しきれないです。夢の舞台で全力で戦えていいフィニッシュ出来てよかったです」と語った。
しかし大会終了後、この試合を審判したジャッジ一名の意見及び試合終了後に確認した映像記録からも「偶発的なバッティング」があったと判断され、裁定結果はノーコンテストに変更となった。