どうなる!? 群雄割拠の国内フライ級戦線
砂辺が「沖縄にもチャンピオンがいる」という通り、フライ級は、日本人にとっても世界の可能性を秘めた階級だ。修斗では、扇久保博正(パラエストラ松戸)が返上した王座を、平良達郎(Theパラエストラ沖縄)が獲得し、世界フライ級新王者に輝いている。
そのほか、6戦負け無しの宇田悠斗(総合格闘技道場HOPE)、関口祐冬(修斗GYM東京)、RIZIN参戦の宮城友一(DROP)、内藤頌貴(パラエストラ松戸)らも名を連ねている。
DEEPフライ級では、正規王者の神龍誠(神龍ワールドジム)が、2019年6月の柴田“MONKEY”有哉(KIZUNA)戦での戴冠以降、Bellator JAPANでの中村優作(10.24 vs.伊藤裕樹)戦、2020年8月のRIZINでの伊藤盛一郎(10.24 vs.橋本薫汰)戦で勝利。10月23日に修斗前王者の福田龍彌(MIBURO)を相手に復帰戦を控えている。神龍は正規王者の存在感を示せるか。
DEEP暫定王者の藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)は、山本聖悟(フリー)にKO勝ち後、伊藤裕樹(ネックスイチムエ)とスプリット判定の大激闘を繰り広げており、その伊藤裕樹は、10.24 RIZIN横浜大会で中村優作(TEAM FAUST)と対戦する。
伊藤裕樹は、RIZINでPANCRASEの杉山廣平(SPLASH)を33秒KOに下し、6月DEEPで実力者・安谷屋智弘(フリー)に一本勝ち後、藤田との暫定王座戦に惜敗。安谷屋は沖縄大会で宮城との対戦が決定。そして、伊藤に敗れた杉山はDEEPで駒杵嵩大(FightBase都立大)に判定勝ちで復活を遂げている。
そのほか、前述の通り、フライ級転向初戦で渋谷カズキを降した前ストロー級王者の越智晴雄(CAVE)。修斗で6勝1敗1分け後、DEEPで初陣を飾った本田良介(CAVE)も怪我からの復帰待ち。パラエストラ千葉ネットワーク・鶴屋浩代表の次男・鶴屋怜もプロデビューから2連勝を飾っている。
伊藤に判定勝利している鮎田直人(CAVE)、鮎田に一本勝ちも藤田にTKO負けし戴冠を逃した渋谷カズキ(高本道場)、伊藤には敗れたものの、第7代修斗同級王者の福田に判定勝利し、元ZST暫定王者・坂巻魁斗、GRACHANフライ級王者の松場貴志にも判定勝ちしている安谷屋、2年間試合から遠ざかっている柴田“MONKEY”有哉も2022年復帰を宣言しており、互いに鎬を削り合っている状況だ。
そして、PANCRASEフライ級では、5月大会で猿飛流(リバーサルジム川口REDIPS)が上田将竜(G-face TEAM緒方道場)に判定勝利、小川徹(TRIBE TOKYO M.M.A)が秋葉太樹(フリー)に判定勝利し、猿飛流と小川による決勝が決定も、猿飛流の怪我による欠場で小川徹が暫定王者となり、10.17「PANCRASE 324」で、上田将竜の挑戦を受けることが決定している。
ONE参戦中のフライ級正規王者・仙三(パラエストラ千葉ネットワーク)、前暫定王者の升水翔兵(升水組)の動向も気になるところだ。また、現ストロー級王者でRIZINではフライ級に参戦中の北方大地(パンクラス大阪稲垣組)が、12.12「PANCRASE 325」で2年5カ月ぶりにデカゴンに帰還。ストロー級1位の宮澤雄大(K-PLACE)を相手に初防衛戦に臨むことも決定しており、後縦靱帯骨化症の難病を克服し、再起を果たすことができるか。
また、ZST勢では、RIZINで中村優作、北方大地を相手に2連勝、MMM12勝連勝中の竿本樹生(BRAVE)、RIZINではマネル・ケイプと戦うなど階級上とも戦ってきた伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム)らが活躍中。
さらに、北米では、LFAで活躍する堀内佑馬(チームオオヤマ)という逸材も存在。RIZINで川原波輝、村元相手に2連勝も、持病が再発し、闘病中の征矢貴(パラエストラ松戸)も復帰を諦めていない。
国内メジャー以外でも、GLADIATORフライ級王者NavE(N★TRUST)を下し、初代GRANDフライ級のベルトを巻いたGRACHAN王者・松場貴志(ALIVE)、9月に宮城友一に判定勝ちで王座防衛に成功したNavE。宮城を腕十字に極めている初代FightingNexus王者の駒杵も再起を目指している。
バンタムに並び人材豊富なフライ級で、頭角を現すのは誰か?