MMA
レポート

【UFC】大激闘!フェザー級は王者ヴォルカノフスキーが5R判定でオルテガを降す、女子フライ級はシェフチェンコが6度目防衛に成功、ローラーが17年ぶりリヴェンジ! ニック・ディアスにTKO勝ち、井上直樹と同門ドバリシビリがモラエスをTKO、フッカーが復活勝利、ロクサンは復帰後初の連敗に

2021/09/26 09:09
【UFC】大激闘!フェザー級は王者ヴォルカノフスキーが5R判定でオルテガを降す、女子フライ級はシェフチェンコが6度目防衛に成功、ローラーが17年ぶりリヴェンジ! ニック・ディアスにTKO勝ち、井上直樹と同門ドバリシビリがモラエスをTKO、フッカーが復活勝利、ロクサンは復帰後初の連敗に

(C)Zuffa LLC

UFC 266

2021年9月25日(日本時間26日)米国ネバダ州ラスベガス
T-モバイル・アリーナ

▼UFC世界フェザー級選手権試合 5分5R
アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)22勝1敗(UFC9勝0敗)
[判定3-0] ※49-46, 50-45, 50-44

×ブライアン・オルテガ(米国)15勝1敗(UFC7勝1敗)
※ヴォルカノフスキーが2度目の王座防衛

 フェザー級タイトルマッチ・5分5R。王者ヴォルカノフスキーに、2位のオルテガが挑む。当初は3月に予定されていたカードだが、ヴォルカノフスキーが新型コロナウイルス陽性反応で中止に。TUFコーチを経て、半年後に対戦となった。

ヴォルカノフスキーは、2019年12月にマックス・ホロウェイに5R判定勝ちでフェザー級王座戴冠。ロバート・ウィテカーに次ぐオーストラリア人史上2人目のUFC王座獲得に成功した。2020年7月にホロウェイとのダイレクトリマッチにも判定勝利し、初防衛に成功している。UFC8戦全勝中。

 対するオルテガはグレイシー柔術をバックボーンに綺麗なボクシングも武器とする。2018年12月に無敗で王者ホロウェイに挑戦も、4R終了時にドクターストップでTKO負け。王座獲得に失敗し、キャリア初黒星。

 2020年10月に約1年10か月ぶりの復帰戦で4位のジョン・チャンソンに判定勝ち。挑戦権を獲得していた。

 先に入場のオルテガは、サクマシンならぬKAWSのような目が×印のマスクをセコンドとともに被り、入場。対するヴォルカノフスキーは豪州国旗を背に登場。

 1R、ヴォルカノフスキーはオルテガの右ジャブのダブルをかわし右インローを当てる。さらに左ミドルで牽制。オルテガも左ミドルハイをガード上に返す。

 サウスポーからオーソドックス構えに変えるオルテガ。ヴォルカノフスキーの右オーバーハンドがかすめる。さらに左インローも。下がるオルテガもジャブの連打で押し返す。前手を突いて金網に寄せて右を振るヴォルカノフスキー! しかし左目下をカットする。

 左ミドルを当てるヴォルカノフスキー。キャッチしたオルテガだが深追いはしない。ヴォルカノフスキーの前進に左ストレートを当てたオルテガ! しかし、ヴォルカノフスキーも左ジャブを返す。

 2Rも先に圧力をかけるのはヴォルカノフスキー。互いに右前足にロー。ヴォルカノフスキーは左ミドルも当てる。オルテガはサウスポー構えから右ストレート! ヴォルカノフスキーも右ストレート。そこにオルテガは右ヒジをカウンターで狙う。

 左前足で関節蹴りを狙うヴォルカノフスキー。ワンツーをかわしたオルテガだが、詰めて金網際でワンツーの右はヴォルカノフスキー! 四つに組むが深追いはしない。

 右ヒザにローキックを当てるオルテガ! 右ボディストレートを返すヴォルカノフスキー。スイッチするヴォルカノフスキー。オーソに戻して左右で追うが、サークリングするオルテガも右を突く。左アウトローを当てるヴォルカノフスキー。左ジャブも、オルテガは右を返す。ヴォルカノフスキーの言葉に額を突き合わすオルテガ。

 3R、近い距離で左インローを当てるヴォルカノフスキー。サウスポー構えのオルテガは蹴りを掴もうとするが、戻しは速い。ヴォルカノフスキーの入りに左を当てるオルテガ!しかしここで下がらないヴォルカノフスキーが圧力をかけてワンツー、ボディストレート。その打ち終わりにオルテガも右を返す。

 左を被弾し鼻血はオルテガ。右ストレートを当てて前に出るヴォルカノフスキー。サークリングして蹴り足を取りにいくオルテガ。さらにミドルを掴んで左ストレートを当ててテイクダウンし、そのままマウントでノーアームギロチンチョークへ! 腕を外したヴォルカノフスキーに今度はオルテガはダースチョーク! 首をずらして上になるヴォルカノフスキーはパウンド連打! クローズドガードに入れるオルテガは三角絞め! ヒザ裏でロックしたオルテガだが、頭を抜いたヴォルカノフスキーは怒涛のパウンド! ブザーにオルテガは立ち上がれず。顔面が腫れ上がるが、立ち上がり、椅子に座る。

 4R、ブザーに立ち上がるオルテガだが、ドクターチェックに歩かされる。視界のチェックも受けて、何と続行。場内は大オルテガーコール。左ジャブのヴォルカノフスキー。そこに左ジャブを返すオルテガは首を掴んでギロチンチョークへ、そこからダースに切り替えるが首に入っていない。親指を立てて余裕を見せるヴォルカノフスキーは正対し、パウンド! 三角絞めを狙うオルテガに今度は組ませないヴォルカノフスキーはインサイドからパウンド。オモプラッタ狙いのオルテガを察知し、中腰からパウンドはヴォルカノフスキー! 足を効かせるオルテガにヴォルカノフスキーから体を離す。

 5R、ここもレフェリーの確認に試合を続行するオルテガ。オルテガコールに背中を押され、前に出るオルテガは右ミドルハイ。さらに左ハイも。しかし詰めるヴォルカノフスキーは左ジャブ! シングルレッグに入るオルテガだが切るヴォルカノフスキーはスイッチからオーソに戻して、頭がぶつかるが、オルテガはレフェリーのチェックをふりほどくように前に。ワンツーの右はヴォルカノフスキー。オルテガも左を返すと、バランスを崩したヴォルカノフスキーを詰めるが、バックは奪えず。

 左ボディから入るヴォルカノフスキー。右ストレートを伸ばすオルテガは左アッパーと最終ラウンドに連打を返すようになる。ヴォルカノフスキーは左ボディ、右フック、両脇を差すが、ここは離れる。右の蹴り足を掴んで背中を追うが、つかせないヴォルカノフスキー。残り20秒、互いに手を合わせ、打ち合いの中で右ストレートを当てるオルテガ! ブザーに両者は胸と額を合わせた。

 判定は3-0(49-46, 50-45, 50-44)でヴォルカノフスキーが勝利し、2度目の王座防衛。

 王者は「すべては準備を整えること。ただの人間、ハードワークをすること。誰にでも出来るし、リミットはない。あなたにも出来る。応援してくれた人、手を貸してくれた人のために闘った。豪州の皆さん、厳しい時間を過ごしているけど、みんなのために試合をしたよ。何度かかなりキツいサブミッションを極められた。でも動きを止めなかった。彼はラウンド毎に強くなって戻ってきた。素晴らしいよ。自分に疑いを持った人のことも愛している」と挑戦者を讃えた。

 顔を腫らせたオルテガは「(サブミッションで)終わるかもしれないと思った。やれることはやった。頭も押さえたけど、あの男は凄かった。ダメージは与えたと思う。みんな、大好きだよ。試合をするたびに最高だと思わせてくれる。またよりよい時間を過ごせるように、次にまた頑張るよ」と、三角絞めを極められなかったことが信じられない、と王者の粘りを賞賛した。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.331
2024年3月22日発売
UFC参戦に向け、ラスベガス合宿の朝倉海。「プロフェッショナル・ファイターの育て方」でチームを特集。『RIZIN.46』鈴木千裕×金原正徳インタビュー、復活K-1 WGP、PFL特集も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア