小林の攻撃をかわしつつ、パンチを細かく当てていった寺山(右)が女王対決を制した 撮影/安村発
RISE GIRLS POWER.5
2021年9月12日(日)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第8試合)SuperFight! -49.5kg契約 3分3R延長1R
○寺山日葵(TEAM TEPPEN/RISE QUEENミニフライ級王者)
判定2-0 ※29-29、30-29×2
×小林愛三(NEXTLEVEL渋谷/RISE QUEENフライ級王者)
寺山はジュニア時代から数々のアマチュア大会で好成績を残し、高校生になった15歳でプロデビュー。2018年11月にJ-GIRLSミニフライ級王座、2019年9月に初代RISE QUEENミニフライ級王座に就き2冠王に。2020年の10月・11月に行われたRISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020優勝。5月にはAKARIを判定に降して初防衛に成功している。戦績は19勝(1KO)2敗1分。
小林は2015年2月にプロデビューすると、2018年7月にシュートボクシングの試合で敗れるまで13戦無敗を誇った。同年12月には伊藤紗弥を判定で下し、2019年11月にはWPMF世界女子フライ級王座を奪取。2020年の「初代RISE QUEENフライ級王座決定トーナメント」で陣内まどかと決勝戦を戦う予定だったが陣内の負傷欠場により暫定王者に。12月に田渕涼香に敗れるも今年4月の初防衛戦でリベンジを果たし、同時に正規王者となった。戦績は16勝(3KO)3敗4分。
1R、左右フックで前へ出る小林に寺山は下がりながら前蹴り。小林が前へ出てくると下がり、小林がパンチや蹴りを出すとそれに合わせに行く寺山。試合は寺山のロングの距離で進む。
2R、ジャブを出しながら前へ出ようとする小林を右ストレートで迎え撃つ寺山。自分の距離を保って、来るところに前蹴りやミドルを合わせる。小林が左を蹴ると右ストレートを合わせ、小林がワンツーで入ってくるとクリンチで動きを止める。小林の蹴りにパンチを合わせる寺山に小林は入りにくそう。小林が出ると下がり、常に自分の距離を保つ寺山が終盤に前蹴りとミドルで印象付ける。
3R、右ボディを打つ小林だが、顔面へのパンチは寺山の間合い操作でなかなか当たらない。蹴りには蹴りを返し、もらいっぱなしにはならない。小林の攻撃を待って右ストレート、左ミドル。攻撃をまとめると小林が反撃に出ようとすると寺山は離れていく。来るところへ寺山がワンツー、蹴りには蹴りを返し、回り込んでさらにローを蹴る。
当てさせずに当てる、その場にいつかない寺山独特のムーブに小林も持ち味を殺され、判定2-0で寺山の勝利となった。
寺山はマイクを持つと「女子単独後楽園大会、愛三選手は本当に強くて自分の試合をする事が出来なかったんですが、一つの負けが命取りとなる格闘技界で勝ててよかったです。これからも寺山日葵と女子キックの応援をよろしくお願いします」とアピールした。