キックボクシング
レポート

【RISE】山田洸誓が最初からの猛攻で北野克樹にリベンジ&V2達成、緑川創が宮城寛克に辛くも勝利、紅絹が引退10カウントゴング

2021/06/18 23:06

▼第7試合 紅絹引退エキシビションマッチ 2分2R無制限延長R
―紅 絹(NEXT LEVEL渋谷/初代RISE QUEENアトム級王者)
勝敗無し
―小林愛三(NEXT LEVEL渋谷/初代RISE QUEENフライ級王者)


 今大会で引退を迎える紅絹は2006年10月デビューのベテラン選手で、パンチを主体としたトリッキーなファイトスタイルで各団体にて活躍。2012年11月、J-GIRLSミニフライ級王者になったのを皮切りにタイトルマッチを多数経験。2019年7月には那須川梨々との王座決定トーナメント決勝戦を制し、RISE QUEENアトム級(-46kg)王座に就いてベテラン健在を示した。

 2020年2月には平岡琴との倒し倒されの激闘を制して初防衛に成功。2020年10月の「RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020」1回戦でAyakaを破り、11月の準決勝では百花に勝利。決勝進出を果たすも寺山日葵に敗れて準優勝に。


 2021年2月26日に37歳を迎え、2021年3月28日のRISE QUEENアトム級王座2度目の防衛戦で挑戦者・宮崎小雪(TRY HARD GYM)に判定2-0(49-48×2、49-49)で敗れ、王座を失うと試合後に引退を表明。今回、正式に引退することになった。生涯戦績は35勝(2KO)22敗6分。

 その引退エキシビションマッチ2分2Rの相手を務めるのは、初代RISE QUEENフライ級王者で同門の後輩である小林愛三(NEXT LEVEL渋谷)。先輩・紅絹からの伝承マッチとなった。


 1R、軽快なフットワークを見せる紅絹は左ローとワンツー、小林は前に出て右ストレート右ミドル。紅絹がパンチで来ると右ミドルを連打するが、紅絹もバックハンドブローを返す。

 2Rも前に出る小林。紅絹はワンツーを返して右ローに繋ぐが、小林は攻撃の手を休めず前へ出る。フットワークで距離を取る紅絹。容赦なく右ミドルを連打する小林。紅絹は右フックで応戦するが、そこへ小林の右ミドルが強烈に決まる。右ミドル連打で追い詰める小林に紅絹は左右フック。最後は両者声を上げながらパンチとミドルを出し合う。


 終了のゴングが鳴ると抱き合う両者。紅絹は精魂尽き果てた表情だ。

 引退セレモニーが始まると、小林は涙を流しながら花束贈呈。大島椿、壽美、優の同門選手、最後の対戦相手となった宮崎小雪、紅絹と3度対戦した寺山日葵、先輩でありトレーナーでもあるグレイシャア亜紀、2013年9月に対戦した神村エリカ、そして成田NEXT LEVEL代表、伊藤隆RISE代表から花束が贈られた。


 紅絹はマイクを持ち、「私は一人でやってきたと思われていますが、グレイシャアさん、大島さんをはじめ、伝説のキックボクサーの熊谷直子さんも今回激励賞を送ってくださり、先輩方がいて私がいるので繋いでくださった先輩方のおかげで今の私がいると思います。キックボクシングを通じて全員の方たちがキックボクサーとして成長できたのでみなさんありがとうございました。みなさんのおかげで15年間できました。ありがとうございます。(VTRで)みんな大好きと言ってくれたんですが、男の人いないな(笑)。


 ずっとお世話になった人たちにも支えてもらいましたし、運営、興行の方、RISEだけじゃなくいろいろな団体で成長させていただきました。キックボクシングが大好きなのでこれからもずっと続いて欲しい。RISEでは素晴らしい王者たちがこれからも頑張ってくれるし、後輩たちも頑張ってくれるので悔いなくリングを降りられます。本当に幸せでした。私のプロ生活15年間を支えてくれた人たち、本当にありがとうございました」と語った。

 そして10カウントゴングが鳴らされ、紅絹は現役生活に別れを告げた。

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