倒されても立ち向かう大谷(右)の奮戦で熱闘となったが、3度のダウンを奪ったバズーカが防衛&リベンジに成功 撮影/安村発
KNOCK OUT 2021 vol.2
2021年5月22日(土)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第9試合)KNOCK OUT-BLACKライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R
〇バズーカ巧樹(菅原道場/王者)
判定3-0 ※30-26、30-25×2
×大谷翔司(スクランブル渋谷/INNOVATIONライト級王者/挑戦者)
※バズーカが初防衛に成功。
バズーカはMA日本キックボクシング連盟をホームリングに様々な団体で活躍。特にKrushやK-1では6勝(4KO)1敗という好成績を残した。2020年2月の無法島GPでは1回戦で二冠王・橋本悟からダウンを奪い判定勝ち。準決勝では古村匡平から2度のダウンを奪い判定勝ち。決勝では西岡蓮太に判定負けを喫するも大きなインパクトを残して“覚醒”。8月大会では丹羽圭介に判定勝ちして王座を奪取し、今回が初防衛戦。戦績は22勝(8KO)8敗2分。
大谷は陸上自衛隊出身。2016年にデビューし、2019年1月にはREBELS-MUAYTHAIライト級タイトルへの挑戦を経験(ドロー)。他団体の王者クラスと試合経験を積み、2020年8月にはJAPAN KICKBOXING INNOVATIONで紀州のマルちゃんを破り、INNOVATIONライト級王座に就いた。そして12月にバズーカとノンタイトルマッチで対戦し、3Rに右フックでダウンを奪って判定2-0(29-28、28-28、28-27)で勝利を収めている。当初は2月のREBELSに出場が決まっていたが、怪我で欠場した。
1R、大谷は前の手を伸ばして前進、バズーカを下がらせるがバズーカは回り込みながらの右フック。大谷の右ストレートに返しの左フックでダウンを奪う。立ち上がった大谷はそれでも前へ出るが、バズーカが抜群のタイミングで左ハイ。前に詰めてくる大谷は左フックをまともに喰らってグラつくが、さらに前へ出る。
2Rも前に出るのは大谷。バズーカは下がりながらも左ミドル、思い切りフックを繰り出す。大谷の左右フックはバズーカがブロック。バズーカの返しの攻撃のタイミングがいい。得意の右を打ちに行く大谷が左右連打につなげ、バズーカも反撃に転じるが大谷の勢いが増していく。
3R、下がるバズーカに大谷が左右フックで詰め寄る。連打でコーナーへ追い込んでいくと、右ストレートがクリーンヒット。バズーカは耳付近から流血してドクターチェック。再開すると両者は打ち合い、バズーカが左フックをヒットさせる。負けじと大谷が右を打ちに行くが、またもバズーカの左フックがヒットして大谷がダウン。立ち上がった大谷はダメージを感じさせず前に出て突進、右ストレートからの左右フックで逆転を狙うが、さらにバズーカの左フックがクリーンヒット。
バズーカに寄りかかってダウンを防いだ大谷だったが、バズーカは攻撃の手を休めず顔面へヒザ蹴り。これで大谷がダウンを喫する。それでも立ち上がった大谷は前へ出て逆転を諦めず攻撃。バズーカは残り時間僅かと見て、組み付いて大谷をねじ伏せ、試合終了のゴングを聞いた。
激闘を制しながらもいつも通り無表情で勝ち名乗りを受けたバズーカ。マイクを持つと「押忍。自分はやられたらやり返すと決めていたので、半年前にやられて何が何でも倒すと決めていたんですが、倒せなくてすいませんでした。自分はKNOCK OUTのトーナメントで西岡に決勝で負けているので、そいつにもリベンジしたいのでお願いします」と、西岡蓮太とのリベンジマッチを要求した。