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格闘オーディション番組『格闘DREAMERS』の第9話が5月8日(土)夜9時から、ABEMAにて配信される。
番組では200通を超える応募のうち、書類審査、実技審査、面談を経て17名で行われた“地獄の合宿”と謳われる2泊3日の合宿形式の2次オーディションを通過した12名が、いよいよ「最終審査試合」に臨む姿に迫っている。果たして、プロ格闘家としてLDH martial artsとの契約を勝ち取るのは誰になるのか。
いよいよ運命の「最終審査」の試合放送に向け、今回は、第7話と第8話から、主に試合部分をピックアップして紹介したい。
第7話では、平本蓮の実弟・丈が名津井颯との入れ替え戦に勝利。その激動の入れ替え戦から2日後、チームGENERATIONS、チーム THE RAMPAGEの双方から選抜された5名が、プロMMAファイターになるための登竜門「アマチュアパンクラス・横浜ケージファイト13」に出場し、初の対外試合に挑んだ試合の後編が配信された。
明暗分けたゴールデンルーキー、中村倫也と宇佐美のMMAデビュー
安永吏成、山内渉、柳田龍彌が勝利するなか、いよいよ1位指名の中村倫也と宇佐美正パトリックがMMA公式戦デビューに向かった。
アマチュアの中村と宇佐美は、MMA初試合。
U23世界王者の中村の相手は、パラエストラ大阪のミランダ・アーレンとなった。アーレンはミランダ亜廉として、2018年JOCジュニアオリンピックカップ(カデット)グレコローマン55kg級5位。2020年全国高校選抜大会ではフリースタイル60kg級で5位の実績を持つ。
ハイレベルなレスラー対決となった中村vs.アーレン。
1R、サウスポー構えから先に左ローを放つ中村。シングルレッグのアーレンを切ると、左ハイから後ろ廻し蹴りで牽制。アーレンの右フックにカウンターのダブルレッグに入るが、右で小手に巻いたアーレンが払い腰で上に! すぐに左で差した中村だが、小手に巻いたアーレンが潰すと、中村も止まらずに下からダブルレッグでパウンド、さらにシングルレッグテイクダウンからマウント&パウンド。腕十字に後転するアーレンを最後はうつ伏せで極めた。
1R 2分55秒、一本勝ちを極めた中村だが、表情に笑顔は無し。「まだまだひよっこだなと改めて思いました。勝ったのはいいけど、アマで3分近くかかっているようでは……っていう評価ですね」と、強豪レスラー相手ながら、課題の残る内容に気を引き締めた。
一方の宇佐美は、2018年全日本ブラジリアン柔術選手権黒帯ライト級優勝のホブソン・タンノ(DAMM FIGHT JAPAN)と対戦。ストライカーの宇佐美にとっては越えなければならない寝技師の壁となる。
1R、ともにオーソドックス構えから、手の位置はボクシングではなく、空手の低い構えは宇佐美。奥手の右ストレート、左ストレートで詰める宇佐美に、ダブルレッグテイクダウンはタンノ。
バックテイクを狙うタンノに、正対する宇佐美。タンノはボディロックから詰めると、右で差し返しにきた宇佐美を引き込んで下に。頭を胸につけて脇を潜ろうとする。
潜らせない宇佐美は右足を後方に伸ばすが、その足首をつかまれると、一瞬背中を見せて立ちに。そこについていきダブルレッグテイクダウンするタンノ。
腰を殺して背中をつかせようとするタンノに、「壁まで行け」という高谷総監督の声に、頭を押して這って金網で上体を立てる宇佐美。タンノは両足を束ねて腿の上に乗せて寝かせると、キムラクラッチを狙う。それを後方に反ってから正対して外そうとする宇佐美。
正対して上になりかかるが、足をかけるタンノがバックについていき腕十字へ。伸ばしかかるが、前転際で正対した宇佐美は腕をクラッチ。しかし、片手でのパウンドに岡見は「先に手を抜け!」と叫ぶ。タンノは足を顔にかけると、最後はうつ伏せになって宇佐美からタップを奪った。
1R 2分09秒、腕十字による一本負け。
岡見勇信ヘッドコーチは「荒々しくなっちゃうな、止めらんねえなあ」と、本番で制御が効かない宇佐美に険しい表情。父・秀次さんも「この悔しさを次に繋いでくれたらいいと思います。出来ることはいろいろある。あとはもう本人次第」というなか、宇佐美は、「“悔しい”で収まりきらない」と唇を噛むも、「立ち技・打撃には自信があるんで、ああいう相手にもしっかり寝技でも勝てるように、どんな状況でも自分のフィールドを作れるように次は準備をしていきたい」と、前を向いた。